衣替え
最近めちゃくちゃ寒い。
そろそろ衣替えをしなければと思いながら、なかなか夏の布団をしまえずにいた。
お気に入りだったのだ。
スースーして、軽くて、柔らかくて。
何より、今年の夏をずっと一緒に過ごした。
夏の布団で、たくさん泣いた。
悔しくて眠れない夜もあった。
どうにもできないことを考えたり、どうにかできたんじゃないかと思ったり。朝になっても答えは出ないのに、夜になるとまた考えてしまう。
それでも朝になれば、何事もなかったように起きて、また一日が始まる。
そんなことを繰り返していたら、季節が変わっていた。
本当はもう少し、このままでいたかった。
でも、突然そういうわけにもいかなくなった。
いつまでも夏の布団にくるまっていても仕方がないので、ようやく冬の布団を出した。
久しぶりに触る冬の布団は、思っていたよりふかふかで重たい。
まだちょっと暑くて、朝起きたら少し汗をかいている気がする。
夏の布団が恋しい。
たぶん、しばらくはそう思う。
しまってしまえば、もう見えなくなる。
でも、なくなるわけじゃない。
押し入れの奥にあることを知っているだけで、少し安心するものもある。
それでも、寒い夜には冬の布団をかぶる。
いつかこの分厚さにも慣れて、これが当たり前になる日が来るのだろうか。
その頃には、夏のことを思い出す日も少なくなっているのかな。
また夏が来たら、あの軽い布団にくるまって、懐かしいなと思うのだろう。
まあ、冬だし。
あたたかくして寝よう。