
【特別寄稿】 「若宮せのん五行歌論 -海の沈黙と構造- 」 ジャン・ピエール・ガルニエ
若宮さんの五行歌について語れって言われても、正直、よくわかんないっすわ。
若宮さん自身は自分のこと「ウケるためなら何でも書く」みたいな風に言ってるみたいっすけど。
実際、若宮さんの歌の内容が、そこまで異端な内容なんかって言うと、その辺は分からないっすわ、正直な話。
ただ、変なこだわりを持ってる人なんやなって、思う時はたまにあるっす。
例えば、若宮さんって、歌の中で句読点とか、「!」とか「?」って絶対に使わんっすよね。
それって何でなんやろなって思う時は、たまにあるっすよ。別に使えばいいやんって思いますけど。まあ、こだわりちゅやこだわりなんでしょうけど。
たぶんあれっすわ。若宮さんのことなんで、「それをやってしもたら、外道やんけ」って思ってるフシはあるんじゃないすか。
そういうの、自分で説明したらええと思いますけど、あの人、ちょっと普段から言葉足らずというか、誤解を招くんっすわ、よく。
普段の若宮さんっすか。まあ、別に、悪い人とは思わんっすけど、やっぱ変わってますわね。
あの人、ふだんから絶対に敬語なんすわ。もう例え何十歳年下やろうと、絶対に敬語。
まあ、それがええか悪いかって聞かれたら、一概には断言できないっすけど、まあ、ものすごい距離感の遠い人やなって思う時はあったっすね。
いや、丁寧に振る舞ってるけど、人を見下してるって感じの人でもないんすわ。どっちかって言うと腰の低い、威張る感じの人ではないっすね。
ただまあ、たまに不安になる時はありましたよ。だってあの人、人の話って絶対に聞いてないんすよ。
いや、無視するって感じじゃなくて。何て言うたらええんすかね、相槌も丁寧に打つし、言葉も選ぼうとはしてるんすけど。
もう最初っから「俺はこれで行く」っていうの、頭から決めてるんすよね。せやから他人の話、頭に入ってへんのっちゃうかなって。
頑固。いや、頑迷って言うたらええんすかね。それがええ風に出たら、面白い人やなってなるっすけど、裏目に出たら嫌われるでしょうね。
若宮さんに感じるこだわり。歌のことはよく分からんっすけど、noteでもXでも、今回は徹底的に人を避けてるんやなって。
あの人が「柴田せのん」って名前やった時って、結構色んな人と絡んでたっすよ。
色んな人と絡む中で、言葉と言葉が響いたりして、詩とか歌の内容もどんどん良うなってく、って感じはしたっすけど。
それを今回は、何で避けてんのかなって。
不自然なように見えますけど、逆にそれって、普段の若宮さんのありのままなんすわ。
むしろ、「柴田せのん」やった時って、無理に社交的な人間を演じよう演じようとしてた気もしますわ。
せやからまあ、今の若宮さんのネットでの在り方って、普段のあの人のままっすよ。そういう意味で嘘は付いてないんじゃないっすか、自分に。
でもたまに、村上春樹を意識して、ちょっと賢ぶったようなエッセイ書く時あるじゃないすか。あれはやめた方がいいっすわ。ダサいっす。
時々あるんすけど、若宮さんて思い出したようにイキってる時あるんすわ。まあイラっとしますけどね、こっちは。
まあ、あの人もその辺り、承認欲求とかあるんやなって思いますけど。言うといてください、中途半端な阿呆が賢ぶんの、一番ダサいですよって。
別にそんなんせんでも、普段頭の中で考えてることありのまま出した方が、逆におもろい気はしますけどね、あの人の場合。よく知らんっすけど。
「若宮せのん、海の構造」っすか。
いや、別にあの人の歌を読んで、海を感じるか感じひんかって聞かれたら、ナシ寄りのアリですね。
ただあれっすわ、若宮さんって、歌の中で会話するヤツが多いですやんか。
あれ、面白いなって思うっすけどね。五行歌やのに会話しようとしてますから、正直頭おかしいなって思う時もあるっすけど。
さっきも言いましたけど、若宮さんって人との会話とか交わりの中で、世界を広げてくタイプの人なんすわ。本人は絶対認めへんでしょうけど。
人と人との会話で、歌の世界を波みたいに広げていった方が、あの人も書きやすいと思いますけどね。
ただあれじゃないすか、若宮さんて、歌を書く理由を持ってないんじゃないっすかね。何か、そんな気がするっす。
今まではそれで良かったと思うっすけど、正直、こっから先はそれやとキツいっすよ。
明確な理由もないのに、今まで歌を続けてきたっていうのも、トチ狂っとるなって思うっすけど、たぶんこれ以上もたんと思うっすわ。
それは、本人が一番よう分かっとると思うすよ、たぶん。まあぶっちゃけ、あんまよう分からんっすけど、正味。
(終わり)
特別寄稿
「若宮せのんの五行歌を評論する」
ジャン・ピエール・ガルニエ (仏「ル・マンド」紙 論説委員)
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