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連続達人事件【毎週ショートショートnote】

    田原翔斗、二十一歳。
    今日も地域の平和と笑顔を守る戦いが彼を待っている――


    「田原くん。実は『宇都宮餃子フェア』の特製生餃子、50個のはずが間違えて500個発注しちゃって。だから急いで2個パックに……」
    「テープ巻きっすね。了解です!」

    片っ端から餃子を紫色のテープで括る手際はまさに神速、餃子は無事に完売した。ただし他の売場で使うテープは枯渇したが。

    ***

    「あの、カニ味噌ってありますか」
    「はい、こちらです! お勧めは……」

    客からどんな品を訊ねられても即答する神知識。
    あまりに商品への愛が強すぎて、時に客から引かれるほどだ。

    ***

    「田原くん、レジ応援お願い」
    「了解、5番レジ行きます!」

    客の動線上、最も混むレジへも果敢に突入。

    「お兄さん、レジ早いわねえ。かご詰めもきれいだし」

    とたんに他の列の客が、彼の5番レジへ殺到する。

    「押さないで押さないで! 他のレジも並んでください!」


    田原翔斗、二十一歳。
    地域の台所『スーパーたらは』で、連日熟練の技を繰り出す若き達人ベテラン。
    有能すぎて事件トラブルになりかねない能力に、みな敬意と少々の呆れを込めて言うのだ。

    彼は連続達人事件のスーパーマンだね、と。


    (475字)


    【あとがき】
    定期的に罹患する「アイデア枯渇病」で療養中でございます(笑)
    あまり捉われ過ぎずに、自由な発想ができたらいいんだけどなあ…。
    でも公募の締切は着々と迫ってくる…。がんばるぞう。

    ……と思っていたら、何か嬉し楽しい反応が!!!

    続編書いてもらっちゃったーーー!!!

    実は今回のお話、このだら子さんがイメージ元なんです!
    カッコいいですよぅ、スーパーレディ・だら子さん!!!
    ぜひ読んでみてくださいませーーー。
    だら子さん、ありがとうございます!!!

    *この記事は、以下の企画に参加しております。


     
     
    小説を書くわんこ(SS~長編)。創作大賞2025『栗と牡丹』入選。→2026年4月『栗は月色、こがね色』として朝日文庫より刊行。第2回日本おいしい小説大賞最終候補、第31回やまなし文学賞『雨を知るもの』佳作→作品集刊行。餃子とピザとあんこが好物。一人BARと野鳥観察が趣味。

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