
ピカソの心が心配になった。シンシナティ美術館展
上野駅で降りて上野の森美術館へ。「シンシナティ美術館展 ~アメリカに渡ったヨーロッパの至宝~」を観てきました。
美術館へ向かう道で空を撮ると、太陽と雲が厚塗りのゴッホの絵のようでした。

先日観た百花繚乱展が日本のオールスターなら、こちらはヨーロッパのオールスターです。モネ、ルノワール、ゴッホ、ピカソと、私でも知っている画家の作品がたくさん並んでいました。来日した84点のうち81点が日本初公開です。

ゴッホの前
この展覧会にはゴッホ作品が2点ありました。手前のセクションにあった《農婦の頭部》は、キャプションを見るまでゴッホの絵だと気づきませんでした。1884年の作品で、ゴッホらしい画風が確立される前のものでした。
もう1点の《ポプラ林の中の二人》は、6年後の1890年の作品です。黄緑の明るい色が多いのにどこか寂しい絵でした。木が青かったり、人物が暗い緑になっているからでしょうか。晩年の作品で、ゴッホの心が垣間見えたような気がしました。
ピカソの妻
印象に残ったのは、ピカソの《抽象(頭部)》です。モネやルノワールの穏やかな風景画を観てきたあとだと、この作品だけ異質でした。最初の妻を描いたとされる作品なのですが、目や口の位置が歪んでいて怖く感じました。顔であることは分かるだけに、ピカソの心に何があったのだろうと心配になりました。
すぐ側には同じピカソの《女性像》もあり、こちらは8年前の1922年に描かれたリアルな絵でした。《抽象(頭部)》の解説には、妻との緊張感を表しているとありました。奥さんがこの絵を見たら、さらに緊張感が増しそうです。それでも絵にしてしまうピカソはメンタルが強いのか、新しい芸術に真摯に取り組んでいたのか。その両方な気もしますが、答えの出ないまま美術館をあとにして上野公園をさんぽしました。

展覧会は1月10日(日)まで。この日のさんぽプランはこちら。