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【響きの国】二十四節気─白露──朝、草の葉に露が宿る頃

    九月七日。

    朝、 道ばたの草を見ると、

    葉の先に、 小さな水滴がついていることがあります。

    露です。

    昼間はまだ暑く、 夏のような日も続いています。

    今夜、 午後十一時四十一分。

    二十四節気は、 白露(はくろ)へ入ります。


    白露は、 朝露が草や木の葉に宿る頃。

    夜になると気温が下がり、

    空気の中にある水分が、 冷えた草や葉に触れて、 露になります。


    人が眠っている夜のあいだに、

    草の葉には、 ひとつ、またひとつと 露がついていく。

    そして朝。

    いつもの草むらに、 小さな水滴が残っている。

    昼間だけを見れば、 まだ夏のようなのに、

    朝の草には、 もう秋が現れています。

    けれど露は、

    日が高くなると、 いつの間にか消えてしまいます。

    朝の、 ほんの短い時間だけ見える季節。

    昔の人も、 そんな小さな変化に目を留めながら、 季節の歩みを感じてきました。


    明日の朝。

    草の葉に、 小さな露を見つけたら、

    少しだけ、 足を止めてみる。


    昨日と同じように見える朝も、 同じではありません。


    季節は、 人の知らないところで、 少しずつ進んでいます。


    その一滴を見ながら、

    今日も朝を迎えられたことに、 そっと手を合わせる。


    白露の季節が、 今年も始まります。


    観音龍詠唱 ──白露・朝露ノ祈リ

    ネノネノネ
    オンネノネヨ
    オンナリトアマノネヨ

    夜ノ静ケサノ中 草ノ葉ニ宿リシ露ヨ

    朝ノ光ヲ受ケ 白ク輝キ

    見エヌ間ニ進ミユク 季節ノ歩ミヲ 我ラニ知ラセ給エ

    昼ハ未ダ暑ク 夏ノ名残リハ在レド

    朝ノ草ニ 秋ハ宿ル

    オンヒーリャヒーリャ

    小サキ一滴ヨ

    朝ヲ迎エシ喜ビヲ 我ラノ胸ニ届ケ

    消エユク前ニ 今日ノ命ヲ映シ

    草ニ 風ニ 大地ニ

    感謝ノ心ヲ結バン

    白露ノ朝ヨ 今年モ此処ニ来タレリ

    ネノネノネ

    露ノネ音ヨ 人ノ心ニ響ケ

    ヒビケソワカ

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    二十四節気、季節の行事、神社やお寺、昔の言葉。そこに残る響きから、日本人が大切にしてきた心を読み解いています。響きの国、曼荼羅シリーズ、物語を通して、忘れかけた感覚をもう一度思い出すために。

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