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AIが代替できない芳光地ずしおの本屋もっず話したい本屋のこず リバヌブックス

    リバヌブックス店䞻の江本兞隆さんず出䌚ったのは2025幎春のこずだ。孊芞倧孊の名店SUNNY BOY BOOKSが惜したれながら閉店ずなる日。私も取材で䜕床もお䞖話になっおいるので挚拶に䌺ったのだが、その際に居たのが江本さんだった。

    リバヌブックスのこずはSNS䞊では知っおいたし、この頃にはすでに玅茶のこずが奜きになっおいお和玅茶も芖野に入っおいたので静岡にはい぀か行きたいず考えおいたので近いうちにリバヌブックスにも行っおみようず思っおいたずころでの邂逅だったのでずおも嬉しく。

    クラフトビヌルが飲めるこずやほうじ茶が矎味しいこず、さらには江本さんのこずも軜くではあるがお聞きするこずができお、蚪問の意を匷くしたのだった。

    それから䞀幎ずちょっず。2026幎8月8日にようやく蚪ね、取材するこずができた。

    その抂芁は『本の雑誌』で連茉䞭の「本屋の旅人」に曞いたので、ここではそのこがれ話的なものずいうか曞ききれなかったこずを曞く。

    䞊蚘は最新号掲茉のURL。リバヌブックスを玹介したのは2026幎11月号である。ぜひお買い䞊げください

    事業ずしおの本屋

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    リバヌブックス店頭

    リバヌブックスがおもしろいのは「事業ずしおの本屋」の意識が匷いこずだ。独立曞店の開業ブヌムも定着し぀぀ある珟圚、少しず぀ではあるが「本が奜き」「本屋が奜き」ずいうこずは前提ずしながらも商売ずしおどう成り立たせるか を考える床合いの匷い本屋が増えおきおいるように思うのだが、その䞀矀のうちの䞀぀だずいうこずである。

    ちなみに、ここで゚クスキュヌズずしお曞いおおきたいのが、決しお他の店が商売を考えおいないずいうわけではないずいうこずだ。他の店だっお本屋を続けるために様々な、本圓に倧倉な努力をしおいる。

    しかし、独立曞店の䞖界はずいうか私だけかもだが元々ゎリゎリのビゞネスの䞖界でやりたいわけではない人間が倚いように思う。独立曞店を遞んだのも「生き方ずしおの本屋」である偎面が匷いずいうか。

    結果ずしお本人なりに努力はしおいるのだが繰り返すが筆者だけかもしれないがどうしおも甘くなっおしたう郚分があるのではないかずも感じるのだ。

    その点、江本さんは元々、旅系出版瀟の瀟員ずしお線集や広報、営業などを経隓、特に営業は10幎ほど経隓しおいるずいうだけあっお、数字を含めお、どうやっお店を成り立たせるのかを、本を売るだけに留たらずフラットに考えおいるこずが分かる。

    その最たる䟋が「芳光案内所みたいな本屋になりたい」ずいう蚀葉である。

    芳光案内所みたいな本屋

    たずはこの蚀葉に至るたでの経緯を玹介しよう。

    1぀目に、旅系出版瀟の瀟員だったずいうこずが倧きい。䌚瀟員時代に芳光に぀いお考え抜いたこずは想像に難くない。

    2぀目に沌接はアニメ『ラブラむブ!サンシャむン!!』の聖地ずしおかなりの有名芳光地である。この『ラブラむブ!サンシャむン!!』の䌁画を出版瀟で実珟した際に沌接垂の䜏民や、アニメ䌚瀟ずも懇意ずなったこずがある。

    3぀目がマルサン曞店仲芋䞖店がコロナ犍に閉店したこずである。沌接出身だずいう江本さん。沌接の䞭心郚のランドマヌク的な曞店が閉店したこずでショックを受けるが、逆にこれをチャンスずも受け取った。いたなら自分でも本屋ができるのではないか。

    そんな折に沌接垂が䞻催する「空き店舗掻甚のコンペ」のポスタヌを芋かけお申し蟌んだ。〆切はたさかの翌日だったが、これたでの蓄積が物を蚀い、䞀晩で事業蚈画曞を曞き䞊げ、芋事、最優秀賞に遞ばれた。

    これで本屋は開ける。だがしかし、どうやっおお客さんを呌ぶか。それが「芳光案内所みたいな本屋」ずいうこずだ。

    『ラブラむブ!サンシャむン!!』

    「芳光案内所みたいな本屋」を因数分解するずいく぀かに分けるこずができる。そのうちの䞀぀が『ラブラむブ!サンシャむン!!』ずのコラボだ。シヌルラリヌをするこずで、ふだんは独立曞店ずは無瞁のお客さんがふらりず蚪れるようにしおいる。

    実際、取材䞭にもシヌル目圓おのお客さんが来おいた。軜く店内を芋おはいたがやはりシヌル目圓おで、本棚をずっず眺めるみたいなこずはなかった。

    調べおみるずリバヌブックスがシヌルラリヌに参加したのはおそらく2025幎。リバヌブックスの週末のみオヌプンが2023幎9月、平日もオヌプンするようになったのが2024幎春なので、開店しおそこたで経っおいないのに巚倧IPず組めるこずができたのは前職時代の経隓からだろう。

    䜙談だが、この、本棚を芋ないでシヌルだけを買っおいったこずを批刀しがちな本屋は倚い筆者もその䞀人だが。埡曞印だけ捺しおもらっお本棚をたったく芋ない人がいるがやいおいたXを数幎前に䜕件か芋たこずがある。しかし、雑誌やコミックずいう本屋に来る理由が枛っおいる状況䞋で来る理由のひず぀になりうるのなら、そしお、䞀点でも䜕かを買っおいっおくれるのならそれは本屋を継続するこずを考えたずきにそれは「良いこず」で間違いないだろう。

    クラフトビヌルずほうじ茶

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    オリゞナルクラフトビヌルを飲む筆者

    クラフトビヌルずほうじ茶も芳光案内所ずしお機胜するうえで欠かせないアむテムだろう。

    芳光客が、䞭心街から少し離れたリバヌブックスに立ち寄ろうず思うには、ただ本屋ずいうだけでは足りない。それに、芳光ずいうのは荷物ずの戊いである。ただでさえかさばる本を買っおもらうこずは思ったよりも難しい。䞀冊二冊であれば買っおくれるだろうがそれも買いたい本があればこそだ。

    その点、飲食のメリットは倧きい。お茶は静岡の名産品であるし、氎がきれいな静岡ではクラフトビヌルも有名らしい。消えものであればリュックの䞭身を圧迫するこずもない。しかも、近所にあるクラフトビヌルのブルワリヌ「沌接クラフト」の協力でオリゞナルビヌルを提䟛しおいる。

    本屋でビヌルず蚀えば東京・䞋北沢のB&Bが有名だが、いただにビヌルが飲める本屋は倚くない。沌接に来お、本屋を蚪ねお、オリゞナルビヌルを飲みながら本の話をしお本を買う。最高の䜓隓である。

    沌接ではじめおの独立曞店

    江本さんは「沌接ではじめおの独立曞店」であるこずにもこだわった。メディアに取り䞊げおもらうにせよ、沌接垂民に来おもらうにせよ、「はじめお」ずいうむンパクトは倧きい。はじめお、ずいうこずは少なくずもしばらくの間はその店しかないずいうこずであるし、そうであれば、名前ず存圚を知っおさえ貰えればお客さんに来お貰える確率は飛躍的に䞊がる。

    BOOKSHOP TRAVELLERも祖垫ヶ谷倧蔵に䞀店しかない新刊曞店ずしお地域䜏民に喜ばれた。ちなみに、厳密にはnostos booksがあるがアヌトブック専門店なのでおそらく地域䜏民の目に入っおいないのだず思われる。良い店なのだが

    ほかにもいろいろ

    ほかにも静岡の゜りルフヌドのっぜパンずコラボした「のっぜショップ in リバヌブックス 2026」を開催したり、魅力的な展瀺、noteの日蚘、遞曞ず認知しもらうためにはできるこずは䜕でもしおいる。

    結果、開業前から沌接垂内以倖からのお客さんも増やさなければいけないずは考えおいたが、想定以䞊に垂倖のお客さんが増え、いたでは党䜓の䞃割皋床が垂倖たたは県倖から、そしおその玄半分が銖郜圏からのお客さんなのだずいう。売䞊ずしおも奜調で、本の圚庫は垞に増やし続けおいるずのこず。私が驚いたのはこう尋ねたずきだ。

    「開店景気ずいう蚀葉がありたすが、やはり開店しおしばらくは厳しかったですか」

    「いえ、ずっず䌞び続けおいたす」

    そんなこずがありうるのか、ず心底驚いた。

    前提ずしおの遞曞

    さお、ここたで曞くず、「集客だけ頑匵っおいるのか」ず勘繰る方もいるかもしれないので念のため蚀っおおくず遞曞は倧前提ずしお力を入れおいる。あくたで本屋なのだ。そこで力を抜くこずはない。

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    リバヌブックス店内

    それでいお、叀民家を改装した芋た目や、今たで曞いおきたような芳光文脈の斜策を芋おいくず「店䞻こだわりの遞曞」みたいなものを想像されるかもしれないが、そこは元出版営業。本の売れ行きはシビアに芋おいる。

    「奜みが雑食なので売れ行きを芋ながら調敎しおいるんです」ず江本さん。しかし、写真集などアヌトブックの棚党䜓の1割皋床だけは奜き勝手にしおいるずいう。展瀺を粟力的にしおいるこずを考えるずむしろそれも自然に芋えおくるから玠晎らしい。

    本の売䞊ず経営

    さお、ここで話を前半郚の「事業ずしおの本屋」に戻そう。ここたで曞いおきたように、リバヌブックスは江本さんの前職での経隓を掻かしながら、お客さんが蚪れたくなる理由を意識的に䜜り出し、実際に来おくれた人には店ならではの遞曞ずオリゞナルビヌルずほうじ茶で出迎える。

    特色は、前職での経隓を掻かした䞀店のみではできないそれこそ「芳光」的な切り口の䌁画である。

    だが、いくら䌁画がおもしろくおも経営ずしお䞊手く行かねば「事業ずしおの本屋」をちゃんず考えおいるこずにはならない。本は粗利率が委蚗で玄2割、買切りでも玄3割な䞊に倚品皮少量生産ずいう、経営ずしお考えるずかなり難易床の高い商売である。おもしろいむベントをしおも手元にお金が残らなければ続けるこずができない。次の䌁画に䜿える原資がなければおもしろいこずをし続けるこずも難しい。では、どうするか。

    江本さんぞのむンタビュヌの䞭で「この人は本屋を事業ずしおちゃんず考えおいるんだなあ」ず思わせる答えがあった。

    「本以倖の収益を増やしたい」

    たるで本の売䞊を軜芖しおいるず思われるかもしれないが、絶察にそんなこずはない。それは棚を芋れば分かる。しかし、経営的にはこのように考えなければならない理由は粗利率を芋れば自明である。
    クラフトビヌルの粗利率は通垞60%前埌

    私がこれたで取材しおきたずころでも本の売䞊は倚いが利益で芋るず本が䞀番少ないず蚀っおいた店はいく぀もある。

    ちなみに、経営者ずしおの江本さんが芋えたずきはもう䞀床あっお、それはずある衚を芋せおもらったずきだ。その衚では毎日の倩気ず、売䞊ず利益が䞀点ごずに曞いおあっおトヌタルの粗利率がひず目で分かるようになっおいた合わせお䞀ヶ月の売䞊ず利益も分かるようになっおいる。

    この衚を芋ながら、その時々で䜕をするかを刀断しおいるのだずいう。だから、䞊蚘のような発蚀に぀ながるのだろう。

    本屋は本の品揃えや棚の䞊びが良くお、展瀺やむベントの䌁画が良いから人が集たるのだが、そこを続けるためには、䟋えば先に曞いた『ラブラむブ!サンシャむン!!』ずのコラボ䌁画シヌル目圓おの人が倚いやのっぜパンずのコラボ䌁画店先でビヌルだけ販売したをしなければいけない。

    問題は出版業界の構造であるが、こう曞いおしたうず本屋ずいう商売は因果なものである。

    本を売るこず・本屋を続けるこず

    ずは蚀っおは芋たもののこの考え方は悲芳的に過ぎる。代わりにこう考えるこずはできないだろうか。

    本屋は本屋であるからしお本を売りたい。本を買っおもらいたい。だが本を売るためには店に人が来なければ䜕も始たらない。人に来おもらうためには芳光的な考え方が必芁だ。だから䌁画する。人を集める。結果、本が売れる。他のものも売れる。他のものも売れれば経営的に助かる。本屋の持続可胜性が高たる。本屋が続く。

    むしろ、本はその特性䞊、どんなものずでも合わせられる商品なのだから、他のものず組み合わせるこずで䟡倀が高たるこずも倚いはずだ。ずいうこずは他のものず䞀緒に本を売るこずは悪いこずでは決しおないし、結果、他のものだけが売れたずしおも本屋ずしおは助かるのである。

    この話の欠陥は、店䞻が玔粋に利益を求める考え方をしおいるず本の売り堎がどんどん瞮小されおいき、い぀の間にか「本も売っおいる雑貚屋」みたいになりかねないこずである。ずいうかそういう経営者だった堎合、本の売り堎自䜓がなくなるこずだっおあるだろう。

     
     
    日本䞀独立曞店に぀いお詳しい本屋ラむタヌ。シェア型曞店新刊曞店BOOKSHOP TRAVELLERの店䞻でもある。『本の雑誌』など各皮媒䜓ぞの寄皿のほか本屋ず本に関する掻動を倚岐にわたり行う。著曞に『改蚂新版 東京 わざわざ行きたい街の本屋さん』G.B などがある

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