メインコンテンツへスキップ
見出し画像

レバレッジは「何倍まで」より「何ドル持つか」から考える|会社員のFX準備室 #02

    「国内のFXは最大25倍」。この数字を覚えても、いまの取引が自分の資金に対してどれだけ大きいかはわかりません。第2回は、レバレッジを口座資金と取引数量から整理します。

    読み終えたら「口座に10万円あるとき、1,000ドルと1万ドルで何が変わるか」を説明できる。それが今回のゴールです。

    取引金額と口座資金を並べてみる

    以下はドル円150円、他の建玉なし、口座の有効な資金10万円という仮定です。実際の相場ではありません。

    • 1,000ドルを保有:150円×1,000=15万円分。10万円に対して1.5倍。

    • 1万ドルを保有:150円×10,000=150万円分。10万円に対して15倍。

    実効レバレッジの目安=保有する建玉の円換算額÷口座の有効な資金

    含み損益や他の建玉があると計算の前提が変わります。口座画面の用語や集計方法は業者の説明で確認してください。入金した金額だけを見続けると、含み損で資金が減ったときの負担を見落とします。参考:GMO外貨「レバレッジコースと実効レバレッジの違い」

    上限は、使い切る目標ではない

    日本の個人向け店頭FXでは、取引金額の4%以上の証拠金が必要とされ、レバレッジに換算すると25倍以下になります。これは規制上の上限であり、誰にでも適した倍率を示す数字ではありません。参考:金融先物取引業協会「個人顧客を相手方とするFX取引に係る証拠金規制」

    先ほどの仮定なら、150万円分の4%は6万円です。しかし、「必要証拠金が6万円だから、残りの4万円まで損をしてもよい」という意味にはなりません。ロスカット基準や必要証拠金の扱いは業者によって異なり、相場によっても変わります。

    同じ1円の逆行で、資金への影響が変わる

    150円で買ったあと149円で決済したと仮定します。コストを除く損失は、1,000ドルなら1,000円、1万ドルなら1万円。口座資金10万円に対して、それぞれ1%と10%です。

    ここで示した1%も10%も、推奨する基準ではありません。数量によって影響がどう変わるかを比較するための数字です。必要なのは、自分の家計や取引条件を含めて考えることです。

    同じ数量のまま含み損が増えると、有効な資金が減り、実効レバレッジが上がることがあります。「最初はこの倍率だった」だけでは、その後の状態を説明できません。

    数量を考えるための逆算

    計算の練習として、想定する損失額を1,000円、損切り予定までの値幅を0.50円と置いてみます。この場合の数量は、1,000円÷0.50円=2,000ドルです。

    これは損切り価格で予定どおり約定し、コストがない場合の計算。1,000円の損失を勧めるものでも、その金額を保証するものでもありません。実際には取引単位、コスト、約定のずれ、必要証拠金を別に確認します。

    値幅を小さく設定すれば大きな数量を持てる計算になりますが、それだけでリスク管理がよくなるわけではありません。根拠のない狭い損切り幅を置いて数量を増やすのでは、計算の前提が崩れます。

    注文前に、3つだけ書く

    1. 何通貨を持つ想定か。

    2. 仮定した逆行幅で、何円の損失になるか。

    3. 想定以上の損失が起きたら、生活にどんな影響があるか。

    3つ目を考えづらいときは、取引を急ぐ必要はありません。まずはデモや紙の上で、数量と損益の関係を確かめるところから始められます。

    次回は、スプレッドを円に直す練習です。少額に見えるコストも、数量と回数を掛けると見え方が変わります。

    本記事は一般的な学習用です。FXではロスカットがあっても証拠金を超える損失が生じる場合があります。参考:金融庁「外国為替証拠金取引について」

    前回|ドル円が1円動くと、いくら変わる?

    はじめての方へ|会社員のFX準備室のご案内

     
     
    金融業界で働く会社員。「会社員のFX準備室」でドル円・ポンド円を、線と記録で考えます。日次の相場チェックと週4回の基礎・ミニワークは無料。週次・月次は有料レポート。家計と仕事を大切に、判断の根拠を自分の言葉に。

    あなたへのおすすめ