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【心の声】96歳の父と、5,000円のおせんべい🍘

    私の父は、昭和ひと桁生まれ。
    今年96歳になる。

    そんな父は、テレビショッピングが大好き📺

    一度、商品を買うと、
    その後、カタログがどさっと送られてくる。

    父はそれを毎日眺めている。

    気になる商品を見つけると、
    私に「これを注文してくれ」と頼んでくる。

    まあ、それも父の楽しみのひとつ。

    でも、ある日、
    私はびっくりするものを見つけてしまった。

    それは、5,000円のおせんべい🍘

    えっ……おせんべいが5,000円?

    しかも、2セットで1万円だという。

    テレビショッピングなら、
    実物の大きさもわかる。

    でも、カタログだけでは、
    どのくらいの大きさなのかも、
    何枚入っているのかもよくわからない。

    それなのに、5,000円。

    せんべいごときに5,000円かい!
    思わず、心の声が出そうになった😅

    「へえ、こんな高いおせんべいを買って、
    毎日食べるわけ?」

    すると父は、

    「カルシウムも入っているし……」

    栄養がどうのこうのと、
    一生懸命、説明し始めた。

    なるほど。
    父なりに、買う理由があるらしい。

    でも、私は思った。

    「うーん……。
    こんなの、毎日食べられないと思うよ」

    すると父は、あっさりと、

    「じゃあ、やめる」

    えっ、もうやめるの?😳

    あんなに一生懸命、
    栄養のことまで説明していたのに。

    拍子抜けするくらい、
    あっさりしていた。

    でも、あとになって、
    私はふと考えた。

    私は、父の楽しみを奪ってしまったのかな?

    父が台所に立つようになったのは、
    母が認知症になったことがきっかけだった。

    それまでは、台所仕事をすることなんて、
    ほとんどなかった父。

    でも、母ができなくなったことで、
    自分が動かなければならなくなった。

    ご飯を炊いたり、
    電子レンジを使ったり。

    最初は大変だったと思う。
    それでも、少しずつ覚えていった。

    人って、必要に迫られると変わるんだね。

    そして、我が家では、
    固定電話もやめた。

    父は耳が遠い。

    電話が鳴ると出てしまうけれど、
    相手の話がよく聞こえない。

    それでも、つい「はい」「うん」と
    返事をしてしまう。

    勧誘の電話も多かった。

    よくわからないまま返事をして、
    注文や契約のトラブルになったら困る。

    そんな心配があったから、
    固定電話をやめてもらった。

    父を守るためにしたことだった。

    でも、守ることと、
    本人の意思を尊重することは違う。

    父のことが心配だからこそ、
    つい口を出してしまう。

    無駄遣いをしてほしくない気持ちもある。

    でも、父にも父の楽しみがある。

    私だって、自分が必要だと思うものには、
    お金を使っている。

    私が大事にしているものも、
    父から見たら無駄に思えるかもしれない。

    同じお金でも、
    価値の感じ方は人それぞれ。

    自分の価値観だけで、
    相手の楽しみを決めてはいけない。

    頭ではわかっているつもりでも、
    いざ自分のことになると難しい。

    96歳の父を見ながら、
    私自身も学んでいる。

    心配だから止める。
    でも、本人の楽しみも大事にしたい。

    このバランスが、
    本当に難しいんだよね。

    画像
    これほしい……

    さて、
    皆さんならどうしますか?

    96歳の親が、
    5,000円のおせんべいを買いたいと言ったら。

    「高いからやめて」と止めますか?

    それとも、本人の楽しみとして、
    自由に買ってもらいますか?😊

    親を思う気持ちと、
    本人の意思を尊重すること。

    正解はひとつではないのかもしれない。

    今日もまた、父からひとつ、
    学ばせてもらいました🍀


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    介護18年。人の笑顔も涙も、現場でたくさん見てきました。 人間関係や自分責めに疲れた人へ。 介護現場で見えた人の本音や心の話など 少し心が軽くなる言葉をお届けしています。

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