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【clum! '96 #07】日垞のひび割れ

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    1996幎、4月䞭旬。

    新緑がたぶしくなり少し汗ばむ季節。
    碧翔孊園の「自䞻性を重んじる」自由な空気の裏偎で、立倏りっかは芪友の抱える「違和感」に気づいおしたう。

    それは、攟課埌の郚掻ぞ向かう前の、䜕気ない移動の時だった。

    「玲れいちゃん、ちょっずだけうちの郚寄っおっお 今日の緎習、牟田むた先生が新しいメニュヌ芋せおくれるっお  玲ちゃん」

    昇降口の自分の靎箱の前で、玲が立ち尜くしおいた。

    圌女のロヌファヌは、本来の堎所ではなく、掃陀甚具入れの圱に隠されるように抌し蟌たれおいた。

    「  たただわ」


    玲が小さく、消え入りそうな声で呟いた。

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    「  たた 玲ちゃん、これどういうこず」

    「ううん、時々あるの。堎所が倉わっおたり、片方だけ無くなっおたり。去幎から  たたにだから、誰かのいたずらだず思っお、気にしないようにしおたんだけど」

    玲は慣れた手぀きでロヌファヌを拟い、汚れをそっず払う。その手は、わずかに震えおいた。

    「去幎から なんで蚀わなかったのよ これ、完党に嫌がらせじゃない」

    立倏の怒鳎り声に近い叫びに、通りかかった生埒たちが足を止める。

    「いいの、立倏ちゃん。倧事おおごずにしたくないの  。暹にバレたら倧倉なこずになるし、迅くんにだっお心配かけたくない。私が気を぀けおいればいいだけだから」

    玲は無理に埮笑むが、その瞳には深い怯えが混じっおいた。

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    姿の芋えない悪意は、ただ静かに、執拗に、物理的な「嫌がらせ」ずしお玲を蝕んでいた。


    立倏は黙っおいられなかった。郚掻の埌、䞀頌かずよりず皲城いなぎ、そしお野瀬のせを非垞階段に呌び出した。

    「玲ちゃんが去幎から靎を隠されおる。盞手はわからないけど、クラスが䞀緒になったからには、あたしは絶察に芋぀け出すわ」

    「  玲先茩が あんなに優しい先茩を狙うなんお、蚱せたせんね」

    皲城の声から、い぀もの軜やかさが消え、空手家ずしおの鋭い殺気が挏れた。

    「野瀬、あんた人間芳察が埗意でしょ。䜕か気づいたこずはないの」

    立倏の問いに、野瀬は珍しくカメラを構えず、難しい顔で顎をさすった。

    「  盎接的な珟堎は芋おたせん。でも、玲先茩が靎箱にいる時、二階の廊䞋からじっず芋䞋ろしおいる芖線には、䜕床か心圓たりがありたす」

    「誰だ」ず䞀頌が身を乗り出す。

    「それが  䞀人じゃないんです。玲先茩を矚む『空気』みたいなものが、この孊園にはある。  特に、折通先茩ず付き合い始めおから、その空気は濃くなっおたすね」

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    立倏の悩みは、これを「迅」ず「暹」に話すべきかどうかだった。

    折通おりたち迅じんは、もし知れば、犯人を容赊なく突き止めるだろう。しかし、圌が動けば事態は「金髪のクォヌタヌが暎れた」ず歪曲され、圌の受隓に響くかもしれない。

    岡本おかもず暹たちきは、最愛の効の危機に、「科孊的」ずは蚀い難い、狂気じみた報埩を仕掛ける可胜性がある。孊園䞭をパニックに陥れかねない。

    「  でも、このたたじゃ玲ちゃんが、壊れちゃう」

    立倏は、近付いおきた自分の誕生日のこずすら忘れ、芪友を守るための決意を固めた。

    1996幎の䜐賀、田んがの䞭の平和な孊園に、暗い圱が忍び寄っおいた。



    【今回のおたけ】

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    皲城「  泣いおも䞍思議じゃない事件ですからね」

    野瀬「されおるこず自䜓は倧したこずなくおも、悪意を向けられるっおこずのがしんどいもんな」

    皲城「正盎、前回の甘い空気から、急転盎䞋過ぎるよな」

    野瀬「䞭孊生だし、そんなもんでしょ」

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