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【シロクマ文芸部】『小さな手』【詩】


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    ようこそ、皆さま!セイウチです。

    ​カプチーノの湯気の向こう、今日の浜辺はすっかり涼しい風が吹いています。

    拾い上げたボトルの中に眠っていたのは、風に乗って旅立つ「小さな手」の記憶。

    ​どうぞ、温かいお飲み物を片手に読んでみてください。

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    ​母なる大木 枝のさき
    青々芽吹いた 小さなお手々
    だけど季節の 冷たい風に
    だんだん赤く 染まっていくよ

    ​木枯らしふわり 旅立ちのとき
    「いってきます」と 大きく振れば
    大きな親木も 揺れながら
    「いってらっしゃい」と 手を振り返す
    木に残された 兄弟たちも
    「さようなら」と 風にそよいだ

    ​ひらり舞い落ち 水の上
    赤くて小さな 手の小舟
    ゆらゆら揺れて 川下る
    ​すれ違う魚 岸辺の鳥に
    「秋がきたよ」と 知らせるように
    小さな赤い手 今も振ってる


    (了)
    ※この物語はフィクションです。
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    最後まで読んでいただきありがとうございます!

    ​散りゆく落ち葉を眺めていると、時折それが小さな子供の手のように見えることがあります。

    ​木から離れて川を流れていく紅葉は、一見すると少し寂しげです。
    けれど、それは決して悲しいお別れではなく、自分の足で新しい世界へと踏み出す小さな「旅立ち」なのかもしれません。

    ​季節が巡る中で、誰もが誰かのもとを離れ、誰かが見守る中を歩んでいく。
    流れていく小さな赤小舟が、運ぶ風の冷たさの中に、ぬくもりを感じていただけたなら幸いです。



    【小牧幸助】さん素敵な企画を本当にありがとうございます!


    毎週火曜日に自分の作品を投稿、企画に参加させていただく時は不確定的に投稿しています!

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    寄せては返す波打ち際で、流れ着いたボトルメッセージを拾い集めるセイウチです。 ​ここに並ぶショートショートや日記は、すべて海が運んできた「誰かの漂流物」。 いつかあなたの心に届く言葉が見つかりますように。 ゆっくりしていってください。

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