
ビートルズを教えてくれたのは、親ではなくテレビとラジオだった
80年代に青春時代を過ごした皆さん、お元気ですか。私は相変わらず音楽が好きで、聴き続けています。
これまでの記事で、20年分の再生履歴を調べてきました。どの時代を切っても、首位はビートルズでした。合計1,189時間です。では、そもそもどうやってビートルズに出会ったのか。今回はデータの前の話、私とビートルズの出会いを書いてみます。
※本文の構成と整理にはAIを使い、内容は私の記憶と、調べて確かめた事実によります。最後の2章の数字は再生履歴からの集計です。
この記事でわかること
原体験は「ひらけ!ポンキッキ」だったこと
1980年12月、ジョン・レノンの死をきっかけにビートルズと出会い直したこと
「ショッキング・ビートルズ45」、NHK-FMの特集、深夜放送で本格的にのめり込んだこと
最初に買ったレコードはRevolver、次がRubber Soulだったこと
ビートルズを手渡してくれたのは、親ではなくテレビとラジオだったこと
40年後の再生履歴に、あの頃がどう残っているか
原体験は「ひらけ!ポンキッキ」
最初の出会いは、幼少期に見ていた「ひらけ!ポンキッキ」でした。思えば、これが原体験です。番組の中で流れていたビートルズの曲を、それがビートルズだとは知らないまま聴いていました。知らないうちに刷り込まれていたのです。
ポンキッキでビートルズや洋楽に出会った人は多いようで、noteにも同じ体験を書いた記事がいくつもあります(ポンキッキからのビートルズ、「ポンキッキ」が現在アラフィフの自分へ、幼児期に洋楽英才教育をしていた話。)。
1980年12月、ジョン・レノンの死
次の出会いは、1980年12月のジョン・レノンの死でした。12歳の冬です。
当時、世の中ではジョンの新曲「(Just Like) Starting Over」とともに、テレビでもラジオでも、ビートルズの曲が大量に流れていました。その中に、聞き覚えのある曲がたくさんありました。ポンキッキで刷り込まれていた曲が、ここでビートルズの曲として結びついたのです。
ショッキング・ビートルズ45
そんな中、1981年に「ショッキング・ビートルズ45」が全米1位になります。オランダのスタジオ・グループ、スターズ・オン45による、ビートルズの曲を切れ目なくつないだメドレーです。
これで本格的にのめり込み始めました。
NHK-FM「軽音楽をあなたに」を録音して
決定的だったのが、NHK-FMの「軽音楽をあなたに」のビートルズ特集です。調べてみると1982年の放送でした。これを録音して、繰り返し聴きました。
深夜放送:オールナイトニッポンの坂崎幸之助さんと桑田佳祐さん
ビートルズの素晴らしさを教えてくれた、もう一つのルートがラジオの深夜放送です。とりわけ、オールナイトニッポンの坂崎幸之助さんと桑田佳祐さんでした。聴いていたのは中学のころです。調べてみると、坂崎さんの担当は1980〜83年、桑田さんは1979〜80年と1984〜85年でした。
2人とも、ビートルズ好きで知られるミュージシャンです。深夜のラジオから、ビートルズの素晴らしさを教わりました。
いとこのステレオと、最初のレコード
ちょうどその頃、いとこから古いステレオセットをもらいました。
初めて買ったレコードはRevolver、次がRubber Soulです。そこからは夢中でした。
推しのアイドルはビートルズだった
今の言葉で言えば「推し」です。私にとって、写真集まで買うほどのアイドルはビートルズでした。
周りはデュラン・デュランやカルチャー・クラブで盛り上がっていた時代に、私は60年代の4人を追いかけていました。
親ではなく、テレビとラジオだった
音楽の好みは、10代後半から20代前半に聴いた曲で決まると言われます。それとは別に、生まれる前の音楽、とくに親が若い頃に聴いていた音楽にも愛着を持つ、という研究があります(米国のKrumhansl & Zupnick, 2013)。家で流れていた音楽が、子どもに受け継がれるという説明です。
私の場合、親が聴いていたのは美空ひばりなど、典型的な日本の流行歌でした。20年分の再生履歴で、美空ひばりや島倉千代子、坂本九などの歌謡曲を合わせても3時間しかありません。親の音楽は受け継がれませんでした。
代わりに上の世代の音楽を手渡してくれたのが、テレビとラジオです。ポンキッキがビートルズの曲を流し、ジョンの死をメディアが伝え、深夜放送では一回り上のビートルズ好き、坂崎幸之助さんと桑田佳祐さんが語ってくれた。研究で言う「親」の役割を、テレビとラジオが果たしていたことになります。
その跡はデータにも残っています。生まれた1968年前後(1966〜70年)の曲は、2006年までに買ったCDの段階で、17〜30歳の頃に出た曲と同じくらいの厚さで揃っていました。再生履歴を発売年で並べたときの一番の山も、生まれ年の1968年です。
40年後の再生履歴で答え合わせ
あれから40年以上たちました。20年分の再生履歴(iTunes、Spotify、Apple Music)に、あの頃がどう残っているかを見てみます。
ビートルズ:3つの時代すべてで首位、合計1,189時間。中学から集め続けたアルバムは、2006年にCDをパソコンに取り込んだ時点で86枚・1,442曲になっていました
最初の2枚:Revolverの収録曲は113時間、Rubber Soulの収録曲は65時間。最初に買った1枚を、今も一番聴いています(以前の記事「本当はRubber SoulとRevolverどっちが好きなのか、データで調べてみた」で詳しく比べました)
ジョンのソロ:よく聴いている上位8曲のうち7曲が、亡くなった1980年の『Double Fantasy』と、没後の1984年に出た『Milk and Honey』の曲でした。「(Just Like) Starting Over」は6.7時間で、ソロの中では2番目です
スターズ・オン45:今も41時間聴いています。ただ、一番聴いているのはABBAのメドレー(12時間)で、ビートルズのメドレーは6時間でした
深夜放送の2人:桑田佳祐さんの曲(サザンオールスターズ、KUWATA BANDを含む)は83時間聴いています。坂崎幸之助さんのTHE ALFEEは4時間。坂崎さんは、自分の曲よりもビートルズの案内役として残ったようです
ポンキッキで刷り込まれ、ジョンの死で出会い直し、ラジオとレコードでのめり込んだ。その順番が、40年後の再生履歴にもそのまま残っていました。
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参考:Young adults are fond of their parents' music, too(Cornell Chronicle)