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「直美」規制が国会で議論されても何も変わらない〜厚労相答弁の空虚さと日本の限界〜

    2025年12月、「直美」がついに国会で取り上げられました。厚労相は「好ましくない」と答弁。でも、これで何かが動くとは思えません。

    前回の記事で台湾・フランスの規制強化を取り上げましたが、日本の対応はあまりに対照的でした。今回はその「空虚さ」について書いてみます。

    そもそも「直美」とは何か

    「直美(ちょくび)」とは、直接美容医療に進む医師を指す業界用語です。

    通常、医師は医学部卒業後に2年間の初期研修を経て、各診療科で専門性を磨いていきます。外科なら外科、内科なら内科で数年間の修練を積み、専門医資格を取得するのが一般的なキャリアパスでした。

    ところが近年、初期研修を終えた直後に美容クリニックへ就職する若手医師が増加しています。専門医資格を取らず、救急対応や合併症管理の経験も積まないまま、美容医療の世界に入る。

    「直」接「美」容に進むから「直美」。

    医学部6年+初期研修2年=計8年。ここまでは全員同じ。その後の分岐点で、従来型のキャリアを選ばず美容へ直行するルートが問題視されています。

    背景には、美容クリニックの高収入と、保険診療の過酷な労働環境の差があります。当直なし、呼び出しなし、学会発表のプレッシャーもなし。それでいて年収は保険診療の数倍。経済合理性だけで考えれば、直美を選ぶ若手医師の気持ちも分からなくはありません。

    ただ、患者側から見ると話は別です。美容医療でも合併症は起きます。緊急事態に対応できる経験がない医師に施術を受けるリスクを、どれだけの人が理解しているでしょうか。

    厚労相の答弁、何も言っていない

    上野賢一郎厚生労働相の答弁を振り返ります。

    「医師がどのような診療科を選択するかは医師個人の自由だが、多くの医師が特定の診療科を選択することで、そのほかの必要な診療科で医師不足となることがあれば、好ましい状況ではない」

    要約すると、「偏在は困る」「好ましくない」。当たり前のことを言っただけです。

    では具体的にどう対処するのか。何も示されていません。

    この答弁、官僚が作った「無難な回答」そのもの。批判されないように、でも何も約束しないように、丁寧に言葉を選んだ結果がこれです。

    議員の質問、論点がずれている

     
     
    毎日更新。 医師の雑記コラム日記。AIは主にClaude。 分析記事は最初から有料が多め。 無料記事も後に有料マガジン入り(目安:医療・AI関連2週間、他1〜2ヶ月)。 定期マガジン月500円、医療および過去記事込みはメンバーシップ。 サイトマップ参照 Amazonアソシ参加中

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