
米価格が急落!2026年9月に5kgが3,000円割れ、米余りで農家の廃業が加速する理由
米が安くなった。だが、喜んでいる場合ではない
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スーパーに行く。
去年まで、ため息が出るような値札が並んでいた。
「米、高すぎる」
5kgで4,000円を超える。
そんな光景が、当たり前になっていた。
ところが今、空気が変わった。
2026年9月、全国のスーパーで売られた米の平均価格は、5kgあたり2,971円。
ついに3,000円を割った。
2年ぶりの2,000円台だ。
消費者からすれば、ありがたい。
だが——
ここで話を終わらせると、本当の変化を見落とす。
「新米のほうが安い」という逆転
今、スーパーでは奇妙なことが起きている。
去年の米より、今年とれた新米のほうが安い。
実際に、千葉県産などの新米が5kgで2,000円台前半、店によっては1,980円という価格も登場している。
米不足で価格が跳ね上がった2024年。
その反動が、今度は一気に来ている。
2025年産の在庫が積み上がったところへ、2026年産の新米が入ってきた。
6月末の民間在庫は243万トン。
統計開始以来、最大の水準だ。
つまり今起きているのは、
「米が安くなった」
だけではない。
米が余り始めた。
ということなのだ。
そして、農家に届く数字が変わった
もっと怖い数字がある。
JAが農家に前払いする「概算金」だ。
2026年産米について、主産地を含む16道県で前年より2~4割下落。
栃木県のコシヒカリは、なんと45%減。
大分県のヒノヒカリも44%下落した。
スーパーの値札が下がる。
これは消費者には嬉しい。
しかし、生産者から見れば、
「売値が下がった」
という話になる。
しかも、肥料、燃料、農機、人件費は簡単には下がらない。
米だけが下がっていく。
ここに問題がある。
一番怖いのは「米が安くなること」ではない
実は、米の需要そのものも長期的には減少している。
日本では人口減少や一人当たり消費量の減少によって、主食用米の需要は長年、年間10万トン程度減る傾向が続いてきた。
さらに今回の米価高騰によって、パンや麺などへ需要が移ったとの指摘もある。
つまり、
米が余る。
↓
価格が下がる。
↓
農家の収益が悪化する。
↓
農業を続けられない人が出てくる。
という流れが現実になりかねない。
すでに2026年1~8月だけで、米作農業の休廃業・解散は28件、倒産は4件確認されている。帝国データバンクは、廃業件数が4年連続で過去最多を更新する可能性を指摘している。
去年は「高すぎる」と言われた
そして今年は、
「安すぎる」
と言われ始めた。
米というのは、不思議な商品だ。
高ければ消費者が困る。
安すぎれば、生産者が消える。
そして生産者が減れば、今度はまた供給が不安定になる。
だから本当に怖いのは、
スーパーの値札が2,971円になったことではない。
その値札の裏側で、
誰が米を作り続けられるのか。
そこなのだ。
「米が安くなってよかった」
そう思って、買い物かごに米を入れる。
もちろん、それは悪いことではない。
ただ、その米を来年も、その次の年も食べられるとは限らない。
今起きているのは、単なる「米価格下落」ではない。
日本の米作りそのものが、次の局面に入ったということなのかもしれない。
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