
IT未経験の文系公務員が応用情報の記述式(午後試験)を一発で突破した勉強法【応用情報技術者試験_勉強法(午後試験)】
前回は、応用情報技術者試験に必要な基礎知識を身につけるための「午前試験対策」について紹介しました。
今回は、その知識を使って長い問題文を読み解き、記述式で答案を作る「午後試験」の攻略法についてお話しします。
私自身、IT未経験の文系公務員として基本情報技術者試験に合格した後、約半年間の学習を経て応用情報技術者試験に挑戦し、【一発合格】することができました。
この記事では、そんな私が実際に行った午後試験対策を紹介します。
文系や未経験からでも、ITの上位試験に挑戦したい人の参考になれば幸いです!
💡 はじめに
本記事は、私が2024年10月に基本情報技術者試験に合格し、その後約半年間学習して応用情報技術者試験に合格した経験をもとにしています。
情報処理技術者試験は、試験方式や制度が変更されています。これから受験される方は、必ず受験年度のIPA公式情報をご確認ください。
一方で、私が学習を通して感じた「IT知識を体系的に理解すること」「問題文から必要な情報を読み取ること」「知識を組み合わせて考えること」といった学習の本質は、これから受験する方にも参考になると思います。
1.午後試験は「知識+読解+答案化」が勝負
まずはじめに、私が受験した2025年当時の応用情報の午後試験の概要をまとめています。
試験時間:150分
出題形式:記述式 ←当時は手書き💦
出題数:11問(うち5問回答)
必須問題:問1 情報セキュリティ
選択問題:問2~問11から4問選択
合格基準:60点以上/100点
1問の配点:20点
特徴:長い問題文を読み、知識を実際の事例に適用して記述する
私が受験した2025年は応用情報技術者試験で、合否を大きく左右するのが午後試験でした。
午前試験では、幅広いIT知識を選択式で問われますが、
午後試験では、その知識を問題文の状況に当てはめ、
「何が問題なのか」
「なぜそうなるのか」
「どう改善するのか」
を読み取り、設問の要求に合わせて記述する必要があります。
つまり、単純に知識を暗記しているだけでは十分ではありません。
午後試験で必要なのは、
知識を使って問題文を読み解き、設問に合った答案を作る力です。
「IT未経験の文系には難しいのでは……?」
と思うかもしれません。
しかし、私はそうは考えていません。
午後試験は出題範囲こそ広いものの、
選択科目を絞ることができました💡
つまり、
すべての分野を完璧に勉強する必要はありません‼️
文系社会人ならではの「選択と集中」を使えば、十分に合格を狙えます。

2.科目は「本命+予備」で絞る
午後試験対策で最初にやったこと。
それは、「どの科目で戦うのか」を決めることでした。
出題科目は以下の11問ですが、当日に解くのは5問のみです。
つまり当日は半分以上の6問は捨てられるのです!
1. 情報セキュリティ【必須】
2. 経営戦略
3. プログラミング
4. システムアーキテクチャ
5. ネットワーク
6. データベース
7. 組込みシステム開発
8. 情報システム開発
9. プロジェクトマネジメント
10. サービスマネジメント
11. システム監査
それならば、最初からすべての科目を勉強するのではなく、自分が戦いやすい分野に勉強時間を集中させました。
私の独断と偏見ですが、IT未経験の文系社会人の方へのオススメ科目は次のとおりです。
情報セキュリティ 【必須】
午前知識+問題文の読解が重要
経営戦略 ⭐⭐⭐⭐⭐
経営・ビジネス寄り。文章から状況を読み取る力を活かしやすい。いくつか
午前試験のストラテジ分野の用語の理解を前提とした問題あり。(ファイブフォース分析など)
プロジェクトマネジメント⭐⭐⭐⭐⭐
プロジェクト上の問題を読み取り、適切な対応を考える。文書全体でアローダイアグラムなどのプロジェクトマネジメントの手法を軸とした問題あり。
システム監査 ⭐⭐⭐⭐⭐
ルール・統制・問題点を読み取る力を活かしやすい。
監査なので、後ほど説明する本文中のケースから根拠を拾う感じが一番強い。記述式の中では回答のブレが少なく安定した点数が取れる!
サービスマネジメント⭐⭐⭐⭐☆
システム運用や業務改善が中心。経営戦略などよりはIT技術用語が出てくるケースも多いが、午前試験の勉強で十分対応可能。
業務経験も活かしやすいが、IT未経験でも対応可能。
組込みシステム開発 ⭐⭐⭐⭐☆
問題文の状況を読み解く力が重要。問題の当たりとハズレの差が大きいので、本命に置くには不安だが、予備科目として有効
ネットワーク ⭐⭐☆☆☆
専門知識が必要。未経験からは負担が大きめ
データベース ⭐⭐☆☆☆
SQLなどの知識が必要。得意なら有力
プログラミング ⭐☆☆☆☆
コード読解などが必要で、未経験者には比較的ハードルが高い
基本情報の科目Bの勉強が楽しく、プログラミングが向いてそうなら考えても良いかも
情報システム開発 ⭐☆☆☆☆
難しい…実務経験がある人は選ぶのはあり。
未経験者はあえて選ぶ理由はなさそう。。
システムアーキテクチャ⭐☆☆☆☆
これも難しい…実務経験がある人向け。
未経験者は無理して選ぶ理由はなさそう。
※これはあくまで、2025年度の試験制度を前提にIT未経験の文系社会人だった私から見たおすすめ度です。
また、実務経験や得意分野がある方なら、当然この限りではありません。
私が受験したときは、次の6科目を準備して本番に臨みました。
【必須】
⚫︎情報セキュリティ
【本命】
⚫︎経営戦略
⚫︎プロジェクトマネジメント
⚫︎サービスマネジメント
⚫︎システム監査
【予備】
⚫︎組込みシステム開発
つまり、「必須1+本命4+予備1」という構成です。
なぜ予備科目まで勉強するのか❓
理由は、本番では得意科目が必ずしも解きやすい問題になるとは限らないからです。
普段の過去問では高得点を取れていても、本番では問題との相性や、その年の出題内容によって難しく感じることがあります。
実際、私自身も本番で本命にしていたサービスマネジメントで大苦戦しました・・・
普段から高得点が取れていた科目だっただけに、「まさか、ここで苦戦するとは……」という感覚でした。
結果的には他の科目でカバーできましたが、この経験から、「得意科目を作る」だけではなく、「複数の選択肢を持っておく」ことが重要だと実感しました。
本番で、
【本命が難しい→予備科目へ切り替える】という選択肢を持てるだけでも、精神的な余裕が大きく変わります。

3.午後対策は「知識→解法→実戦」の順番で進める
私は午前試験の勉強と並行しながら、午後試験対策に約4〜5ヶ月を使いました。
大きく分けると、次の3段階です。
🚩STEP 1 知識を作る
最初の約3週間
『応用情報技術者 合格教本』を使い、選択した6科目を中心に知識を整理。
🚩STEP 2 解き方の型を学ぶ
次の約1〜2ヶ月
『応用情報技術者 午後問題の重点対策』を使い、記述問題の解法を身につける。
🚩STEP 3 実戦演習
最後の約2ヶ月
IPA公式の過去問を16回分演習。
つまり、「知識 → 解法 → 実戦」という順番です。
最初から過去問だけを解き続けるのではなく、まず「午後問題を解くための土台」を作ることを意識しました。
① 『応用情報技術者 合格教本』で知識の引き出しを作る
午後試験では、問題文を読んで自分で答案を作る必要があります。
そのため、午前試験のように、「見たことがある」という程度の知識だけでは不十分です。
そこで私が使ったのが、
『応用情報技術者 合格教本』(技術評論社)です。
難易度が高めな参考書ですが、全ページを完璧に理解は不要です。
自分が選んだ6科目を中心に読み込み、それ以外の分野についてはスルーしました。(午前試験で合格点を取るだけなら、ここまで難易度の高いものを暗記する必要はないです。)
ここでの目的は、
参考書を一冊完璧にすることではありません。
午後問題を解くための、
「知識の引き出し」を作っておくことです💡
その後の問題演習でも、分からない用語が出てきたときに辞書のように使いました。
② 『午後問題の重点対策』で「解き方の型」を学ぶ
知識を入れたら、次はいよいよ記述問題です。
独学者にとって非常に役立ったのが、
『応用情報技術者 午後問題の重点対策』(アイテック)でした。
午後試験で難しいのは、「知識はあるけど、答案としてどう書けばいいの?」ということです。
この段階で意識したのは、「正解を覚える」のではなく、「正解にたどり着く手順を覚える」ということでした。
この重点対策本は問題の解き方を丁寧に解説してくれるので、解き方の型を身につけることができます。

4.午後問題の核心は「問題文から答案を作る」
ここが、私が午後試験対策で最も重要だと感じたポイントです‼️
実務経験のないIT未経験者には、エンジニアのような実務上の引き出しがありません。
では、どうするのか…
私が意識したのは、
【ゼロから答えを考えない】ということでした。
もちろん、IT知識は必要です。
しかし、午後問題では問題文の中に、
「現在の状況、発生している問題、原因、制約条件、関係者の発言、システムの構成、改善策のヒント」など、答案を作るための材料が用意されています。
そこで私は、
① 設問が何を聞いているか確認
② 問題文から関連する箇所を探す
③ 根拠を整理する
④ 設問の要求に合わせて答案化する
という順番を意識しました。
「自分の意見」ではなく「問題文の根拠」を使う💡
IT未経験の受験者は、ITに関する自分の仕事経験や一般論がありません。。。
どうするか??
それならば、問題文を読みましょう。
あくまで、試験なので必ず答えが文中にあります!
「現在こういう問題が起きている」
「こういう制約がある」
「担当者はこう考えている」
という情報があれば、それを答案の根拠として使います。
つまり、
「何となく正しそうなことを書く」のではなく、
「問題文に書かれている根拠を拾い、設問が求める形に整える」ということです。
結局は、
午後試験は「ITの知識と使って解く国語の問題」と考える
そう考えると、文系出身者にもイメージしやすいと思います。
記述式こそ、文系出身者の強みを活かすことができます!
文章を読み、情報を整理し、論理的にまとめる力は、午後試験でも十分に武器になります。

5.最後の約2ヶ月は「過去問」で実戦力を作る
最後の仕上げとして取り組んだのが、IPA公式が公開している過去問です。
過去8年程度の春・秋の問題を中心に、合計16回分を徹底的に演習しました。
最初は当然のように苦戦しました。
5割程度しか取れない問題も多く、「本当にこれで合格できるのか?」と不安になりました。
しかし、問題を繰り返していくと、徐々に変化が出てきます。
「この設問なら、問題文のここを見ればいい」
と分かるようになってきました。
さらに10回分を超えたあたりから、少しずつ問題の「型」が見えてきました。
最終的には、過去問演習で7〜9割程度を取れる状態まで持っていくことができました。
ここで重要なのは、16回分を単純に「量」としてこなすことではありません。
私にとって過去問16回分は、
「応用情報午後の問題の読み方を身体で覚える」
ための演習でした。

6.独学では「自己採点を厳しくする」
最後に、独学で午後試験を勉強する際に意外と重要だったのが、
「自己採点の厳しさ」です。
自分で書いた答案なので、
「まあ、意味は通じているし正解でいいか」
と甘く採点してしまいがちです。
そこで私は以下のルールにしたがいつつ、
練習段階ではできるだけ厳しく採点するようにしました。
私が意識した自己採点ルール⭕️
⚫︎模範解答と比較して、必要な要素が入っているか確認する
⚫︎設問が求めていることとズレていないか確認する
⚫︎根拠が問題文にあるか確認する
⚫︎自分に都合のいい解釈で「○」にしない
⚫︎曖昧な答案は、あえて減点する
記述式は回答にブレが出ます。
そして、本番では上振れも下振れもあり得ます。
記述式では、下振れても合格するように、練習段階では少し厳しいくらいに採点良いと思っています。
練習の点数より、本番に何点取れるかの方が大事です‼️
💡「採点者に伝わる答案」を意識する
IPAの具体的な採点基準は公開されていませんので、ここからは個人的な考えをお話しします。
実は、私は過去に、試験の採点アルバイトの経験したことがあります。
その経験から、多数の受験者かつ、記述式の試験では、「複数の採点者が採点しても、同じ点数になるような基準がある」と考えています。
これを応用情報の午後問題におきかえると、
⚫︎設問の要求に答えているか
⚫︎問題文で示されている根拠を使っているか
⚫︎回答のポイントとなる用語が入っているか
⚫︎余計なことが書いていないか
で概ね点数化され、誤字脱字で減点が入り、点数が決まると推察しています。
そのため、常に「設問 → 根拠 → 答案」という順番で考えるようにしていました。

まとめ|午後試験は「選択×知識×読解×過去問」で攻略する
応用情報技術者試験の午後試験は、決して簡単な試験ではありません。
受験生の掲示板では、現役のIT企業の社員、エンジニアの方でも午後試験の突破に複数回受験をされている方もおられました。
しかし、
「高度なIT知識がなければ解けない試験」と考えすぎる必要もありません‼️
この記事でご紹介した4つのポイントをおされば大丈夫です。
① 科目を絞る
② 「知識→解法→実戦」で勉強する
③ 問題文から根拠を探す
④ 過去問16回分+厳しい自己採点
そうすることで、
私自身、ITの実務経験がなく、文系大学出身でも、戦略を工夫することで、応用情報に一発合格することができました‼️
だからこそ、これから受験する文系社会人の方にも、
「IT未経験だから午後試験は無理」と最初から諦める必要はないと思っています。
次回は、応用情報技術者試験の当日と合格後についてお話しします。