
生成AI時代の役所仕事。現場で圧倒的な違いを作るなら「AIの景色」だった話【G検定_概要編】
前回の記事では、IT未経験の私がPython試験に合格し、人生初の「IT系成功体験」を手に入れた話を書きました。
無事に合格し、公式ノベルティの特製水筒を職場のデスクに置いてホクホクしていた私。しかし、私の「資格沼」はここからが本番でした。
次に目をつけたのは、いま最もホットで、役所の現場でも毎日のように耳にするあの分野――「AI(人工知能)」です。
今回は、私が挑戦したAIの登竜門「G検定(ジェネラリスト検定)」について、挑んだ動機と試験の正体をお話しします。
1. きっかけ:生成AI時代の役所仕事で、どう違いを作るか
私がこの資格を意識し始めた当時、世間はまさに「生成AI」が注目され始めた時でした。
ニュースを開けば毎日AIの文字が躍り、自治体の現場でも「ChatGPTを業務にどう活かすか」が議論され始めていた頃です。
そんな激変する時代の中で、私はふと思ったのです。
「これからの公務員、現場で圧倒的な違いを作るなら、AIをちゃんと語れるようになることじゃないか?」
……と、それらしい大義名分を並べましたが、本音を言えばPythonの時と同じです。
「AIの仕組みを知っている公務員って、単純にめちゃくちゃかっこいい」という、私のミーハーな直感が最大の原動力でした。
しかし、この「かっこいい」という直感は間違っていませんでした。すでにプログラミングの王道であるPythonを少し齧った身。
今の自分なら、AIという未知の領域にも飛び込める気がしていました。

2. 「技術屋」のためではない。だから文系公務員に刺さる
AIの資格を調べていく中で出会ったのが、この「G検定」です。
主催: 一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)
理事長: 松尾 豊 氏(東京大学教授。日本のAI研究の第一人者として超有名な方です)
この試験の最大の特徴は、名前に「ジェネラリスト」とついている点にあります。
資格の対象者として定義されているのは、ゴリゴリにコードを書くエンジニアではありません。
「AIの知識をビジネスや日々の実務に活かす、すべてのビジネスパーソン」です。
「未経験だけど、Pythonの基礎を学び、これから現場でDXで差をつけたい文系公務員」という当時の私のステータスに、これ以上ないほどピッタリとはまるパズルのピースでした。

3. 試験概要:自宅受験に潜む「120分のドラマ」
G検定の仕組みは、これまで受けてきた試験とは少し毛色が違っていました。
【G検定の基本データ】
試験形式: オンライン実施(なんと、自宅のPCから受験可能!)
問題数: 約190問〜200問(多肢選択式)
試験時間: 120分
合格基準: 非公開(受験者の平均点等により変動、概ね6〜7割超と言われています)
「家で受けられるなら楽勝」と思うかもしれません。
しかし、「120分で約200問」という制限時間は、1問あたり約36秒で解かなければ終わらない超ハイスピード戦。自宅受験ならではの「独特の罠と戦略」が必要な、非常にエキサイティングな試験です。

4. 受けた試験の中で「内容が1番面白かった」
私はこの後、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、さらには情報処理安全確保支援士試験といった国家試験を受けていくことになるのですが、結論から言うと、
勉強していて1番面白かったのは「G検定」 でした。
文系人間にとって、国家試験のネットワークやハードウェアの暗記は時に苦行になります。
しかし、G検定は、難し過ぎないのに、目新しさ満載、職場では自分だけが知っている特別感、と言う絶妙な試験内容です。
AIの歴史: 過去に何度もあった「AIブーム」と、なぜそれが冬の時代を迎えたのか。
仕組みとアルゴリズム: AIがどうやって人間の「脳」を模して学習しているのか。
ビジネス展開と倫理: 実際の社会でどう使われているか、法律や著作権の壁は何か。
単なる技術の暗記ではなく、「現代社会の最先端の教養」を幅広く、網羅的に知ることができる。ページをめくるたびに知的好奇心が刺激される、文系脳にこそ刺さる最高のコンテンツでした。

結びに
「AIを知る、違いを作れる公務員になる」
そんな軽いノリでテキストを開いた私でしたが、G検定は試験までの試験勉強は楽しく、そして試験当日は大変な特殊な試験でした。
次回は、AIの知識をどうやって頭に叩き込んだのか、【勉強編】をお届けします。