
二十四節気「白露」
二十四節気「白露」
― 秋の気配を感じる頃 ―
朝晩の空気が少しずつ涼しくなり、
夏の終わりを感じる頃になりましたね。
9月7日、二十四節気の「白露(はくろ)」を迎えます。
「白露」とは、草花や木々の葉に朝露がつき、白く輝いて見える頃という意味です。
日中はまだ暑さが残っていますが、朝夕には少しずつ秋の気配が感じられるようになります。
白露の七十二候
七十二候では、白露を三つの時期に分けて、自然の変化を表しています。
初候 草露白(くさのつゆ しろし)
次候 鶺鴒鳴(せきれい なく)
末候 玄鳥去(つばめ さる)
初候は草露白。
草に降りた露が白く見える頃。

朝の光を受けて、草花の葉に小さな露がきらめく様子は、秋の訪れを感じさせてくれます。
次候の鶺鴒鳴は、鶺鴒(せきれい)が鳴き始める頃。
最近、シマエナガが大人気で、私の周りにもシマエナガグッズを持っている人をよく見かけます。
でも、セキレイも負けないくらい可愛らしい鳥。
特に身近でよく見かけるのが「ハクセキレイ」です。

街中でも、長い尾を上下に振りながら、ちょこちょこと歩いている姿を見かけます。
こんなに身近な鳥が、七十二候にも登場すると思うと、昔の人と今の私たちが、同じ鳥を見て季節を感じているようで、ちょっと嬉しくなります。
末候 玄鳥去(つばめ さる)
春にやってきた燕が、南へ帰っていく頃です。

ここで、春の二十四節気「清明」を思い出します。
清明の七十二候には「玄鳥至(つばめ きたる)」があり、燕が日本へやってくる頃とされていました。
そして白露には「玄鳥去」。
春に「燕が来た」と記し、季節が巡った今、「燕が去る」と記します。
同じ燕を通して、春の訪れと秋の深まりを表しているのですね。
燕さんたち、また春に会いましょうね!
二十四節気をたどってみると、季節は一つひとつ独立しているのではなく、つながりながら巡っているのだと改めて感じます。
秋の七草「藤袴」
この時期、我が家では藤袴を飾っています。

藤袴は、萩・尾花・葛・撫子・女郎花・桔梗と並ぶ、秋の七草の一つ。
小さな花が集まって咲く姿は、華やかというよりどこか慎ましく、秋の風情を感じさせてくれます。
春の七草が七草粥などで「食べて楽しむ」ものなのに対し、秋の七草は、古くからその姿を眺めて楽しむものとして親しまれてきました。
部屋に藤袴を飾ると、まだ暑さの残る季節の中にも、秋が少しずつ近づいていることを感じます。
二十四節気のことを発信するようになってから、身近な草花や鳥の声、風の変化などに、以前より目を向けるようになりました。
同じ花を見ても、季節によって違って見えることがあります。
春にやってきた燕が帰っていき、草花には露が降り、秋の七草が咲く。
自然は何も急ぐことなく、今年も静かに季節をつないでいます。
私たちも、日々の暮らしの中で、そんな小さな変化に気づく心を大切にしたいものですね。
まだ残暑が続く日もありますが、少しずつ深まっていく秋を楽しみながら、健やかにお過ごしくださいませ。