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漫画家アシスタント移住物語7 タイは大変、社長がヤバい!?

     
    《 写真上:2019年1月、壁レンガを積み上げた車庫部分。中央が玄関です 》

    お薦め:古いですが「漫画家アシスタント物語・エントランス」もどうぞ!


             こりゃタイ編 その7


        《 タイはヤバいよ・・・・社長がヤバいよ‥‥!? 》

     
    作業員の賃金未払いの件は前回書かせていただきましたが・・・・・・・・・・
     
    さらに、建築資材費用さえ未払いなために予定していた資材が、送られて来ない状態が発生しました。

    2019年、3月。タイの季節は、雨の降らない乾季から、クソ熱い酷暑期へと入っていきます・・・・・・・・・・・

    本来なら、3月中に棟上げから建具類の設置、内装工事に入る予定でしたが、屋根も未完成、内装どころか床も壁もコンクリートのまま‥‥‥‥

    そして‥‥‥‥ 

    ついに作業員( 建設労働者の精鋭諸君 )が・・・・・・・‥‥
     

     

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    わが家の建築風景です。 奥の3人は女性です、タイでは建築作業にも多くの女性が参加します。彼女たちの日当は400バーツ(円安の25年レート:約1800円、男性なら2200円ほど)2019年1月


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    リビングルーム。まばらなレンガの色が気になります。新レンガと中古のハイブリッド!


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    同じリビングルームです。1ヵ月経ってセメントで成型すると人の住めそうな感じがしてきます。

      

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    正面玄関の反対側、つまり建物の裏側です。左手が私の個室、正面が裏口、右は洗面所など。

      

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    建物の裏側、すぐ上の写真と同じ場所ですが、セメントで成型すると、かなり印象が変わってきます。ただし、完成予定日が1ヵ月半後にせまっているのに、まだ屋根も床も出来ていません!

     

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    建築作業に必要な道具類ですが・・・・・・・日本のそれとは随分と違うのではないでしょうか。

     

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    キッチン、ダイニング、テラス部分、タイ人主婦にとって最も大切な場所。'19年1月

     

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    上と同じキッチン、ダイニングです。コンクリートで成型して落ち着きました。'19年2月

     

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    手前が玄関部分、奥のリビングルームでセメントをこねています。この作業が床凸凹の原因です。

              

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    写真一番上の画像から2ヵ月後、やっと屋根材が設置されたガレージ部分。この後から作業は中断、数十羽の野鳥が屋根裏に巣を作り、卵まで産み、野鳥の集合住宅が出来上がります。’19年3月


     
    そして‥‥

    誰もいなくなりました‥‥‥‥

    「 あれ・・・・・今日はお休みなのかな? 」

    ・・・・・・・・などと思っていると・・・・・・・・・・

    作業員は、滞納した賃金を払ってもらうまでは現場に来ない・・・・・・・・ との連絡があり、さらに、資材も一切届かない・・・・・・・・・・・・

    つまり、資材費用が未払いなために、資材会社がその搬送を中断したのです。

    さっそく、問題のD氏( 契約した建築会社Dの社長 )に問い合わせると・・・・・・・・・・

    「 大丈夫ですよ、2,3日うちには全て支払いますから! アハハハッ! 」

    歪んだ基礎の上に、粗悪なレンガ、頼りない柱や壁、そして、どうにか屋根までは出来上がっているのですが‥‥‥‥ 天井ボードも電気配線も建具もない吹きさらしの廃墟の様な有様。

    「風呂場が犬のトイレになってるじゃないかぁあああ!」

    野良猫、野良犬、野鳥に害虫、まさに大繁茂! ‥‥‥‥誰のための「邸宅」やらわからない‥‥‥‥!

    「 必ず、予定日までには完成させます! 」

    D氏がそう言っていた、完成予定日の4月1日まで、もう一ヵ月を切っている・・・・・・・・・・

    着手金から基礎工事、棟上げ・・・・・・・・と、節目ごとに建設代金を分割支払いして、そのほとんどが支払い済みになっているのに・・・・・・・・・・( 総支払額約800万円 )

    誰もいない、資材もない・・・・・・・・・・吹きさらしの廃墟の様なマイホームを見た時に腹が立つよりも、ゾッとする様な寒気を感じたものです。

    すでにタイの季節は、一年で最も暑い酷暑期に入り、日中の気温は40度を超えるのに、なぜか冷たい・・・・・・・天ぷら油の様な汗が流れるのです。

    こうした状態が数週間経つと、熱帯の気候の中で室内は鳥や無数の虫の侵食を受けます。

    屋根を支える鉄骨と壁の間には沢山の野鳥が巣を作り、コンクリートの床の上は見た事もない蛇の様なムカデがのたうっているのです。

    まさか、建築途中で長ほうきで天井をつつきながら野鳥を追わねばならいとは・・・・・・・・・

    完成予定日が近づくのに・・・・・・・・・・普通なら内装工事が急ピッチで進んでいなくてはならないばずなのに・・・・・・・・・・・・

    資材も、作業員もなく・・・・・・・・・進捗状況は、ほとんど変化がありませんでした。( ドアもガラスもない廃墟のまま )

    そして、ついに完成予定日を越えてしまいます・・・・・・・・・・・・こうした場合のために、遅延罰金があるのですが・・・・・・・・1日の遅延で3000円( 労働者の2日分の日当に相当する )ちょっとなのですが・・・・・・・・・・

    資材費用や作業員への未払い賃金、さらに、これからかかるであろう経費の金額は500万円? ・・・・・・・・・・・つまり、遅延罰金などまったく意味がないのです。

    問題のD氏は、「 今は金がない 」の一点張りで話になりません。

    結局・・・・・・・賠償交渉をする事になりましたが・・・・・・・・・・

    カミさんの幼馴染や友人の「 つて 」で町長や町の有力者に相談した結果、町長の自宅で話し合う事になりました・・・・・・・・・・

    町長以外にも、事務手続きなどを補佐してくれる副町長や、D氏の妻も同席しました。

    D氏には、借金しかなく現金も預金もまったくないために、建築作業の継続は不可能であり、損害金の支払いもまったく出来ない事が分かりました。

    また、町の有力者による調査では、彼の会社では複数のアメリカ人や日本人の顧客に対して同じ様な状況に立ち入っている事も分かりました。

    私の家の場合の実質的損害金額は、300万円以上になるのですが・・・・・・・・・・それを200万円ほどに圧縮して、さらに、月々( 15万円 )の無利息分割返済という誓約で妥協する事になりました。

    D氏は、少しでも収入があると博打に投じてしまい、従業員の給料、多くの建築資材費を横領していた事になるのです。 つまり、完全なギャンブル依存症です! おまけに多重債務者!

    すぐにでも、警察に逮捕される身分なのですが・・・・・・・・・・・・

    警察に訴えても、私たちに損害金が1円も戻ってくる可能性はないので、わずかですが分割での返済に同意しました。

    もっとも、正直に分割払い出来る人物とも思えないのですが・・・・・・・・・

     
    さて‥‥‥‥

    D氏が現場からいなくなって、作業の監督は誰がするのか?

    資材や作業員の手配、作業の諸事、確認は誰がするのか?

    専門的、技術的な問題が発生した場合( 建物の至る所で問題発生 )、誰がどう処理するのか?

    建築にはド素人の私たちにどうする事も出来ません・・・・・・・・

    実は、建築途中の物件を引き継いでくれる業者さんはあまりいません・・・・・・・・・・ それも、欠陥や手抜き工事の後を引き受ける業者は皆無に近いのです。

    新たに契約しようと現場を見積もりに来た「普通の業者」さんは・・・・・・・

    「 壁がダメですねこりゃ・・・・・・ 」
    「 天井が出来てませんよ・・・・・・・ 」
    「 床が歪んでます・・・・・・・ 」( 駄洒落にもならない )
    「 こりゃ酷い台所だなぁ・・・・・・・ 」

    歪んだ台所の壁を指さしながら、その業者さんたちがニタニタと笑っている姿を見た時の惨めな事ったらありません・・・・・・・・・・・・・

    ざっと簡単に眺めただけで、絶望的な評価・・・・・・・・・・・つまり、見積もり金額は高額なものになります。

    私は正直言って、同情してほしかった・・・・・・・・

    「 お気の毒に・・・・・・・ 悪い奴にひっかかりましたねぇ‥‥‥‥」
    「 私たちが低コストで補修しましょう! 」
    「 任せて下さい、きっと素敵な家にしますよ! 」

    ・・・・・・・・・・・・ってな事、言って欲しかった!

    「 こんな家作るなんて、タイ人の恥だ! 大丈夫、心配しないで! 」
    ‥‥ってな事を‥‥‥‥

    ・・・・・・・しかし、「普通の業者さん」たちは・・・・・・・・・・・・

    『 こんなヤバい物件に関わってるほど暇じゃねぇ~よ 』

    ・・・・・・・ってな、冷たい視線を私に向けるだけで挨拶もそこそこに立ち去って行きます・・・・・・・・・・・・

    もう高額な改修費を出せない、貧乏日本人を見限った目でした‥‥‥‥

    結論として、彼らが提示した完成までの追加費用の見積もり金額は・・・・・・・・・・・・1000万円!

    そんな金はあるわけないので、もはや建築継続が不可能。

    しかし、このまま諦められるものではなく・・・・・・・・

    とにかく、自力で・・・・・残りの資金をあるだけ注入して、完成へ向かう・・・・・・・しかない!

    作業員は全員継続して建築にあたり、その未払給与は全額肩代わりし、資材も不足分はもちろん、これから先の必要な分まで全てこちらで準備する・・・・・・・・・・・・

    口で言うのは簡単ですが、事実上、私とカミさんが建設会社を代行して、その現場監督や資材調達、資材運搬、作業員人事・・・諸々、やらならなくてはならない・・・・・・・・・・と、いうわけです!

    ペンとインクしか持った事のない腕でシャベルやバケツを持ち、日中40℃の酷暑の中で、朝8時から夕方まで建築現場を仕切らなくてならないとは・・・・・・・・・・・!

    涙が出るほど情けないのを我慢しつつ・・・・・・・・・・

    汗だく( 毎日、3回、4回シャワーを浴び、下着をそのつど取り換える )になりながら・・・・・・・・・・・・・・・収支決算に残高計算をする事になったのです。

    この日からは、完成までの間はカミさんの親族や、近くの安ホテル、さらにカミさんの友人宅などへ居候するみじめな身分‥‥‥‥

    こうして、問題山積のまま・・・・・・・工事は継続、前進して行くのです!

    そして・・・・・・・

    預金通帳の残高も・・・・・・・

    ゼロに向かって前進して行くのです!

    ‥‥‥‥そうだ!

    笑って前進だ! 

    元漫画家アシスタントの現場監督!

     
     
                        《 2019年9月:ブログ公開 》

     

                   「こりゃタイ編 その8」 へつづく・・・・

                          「その6」 へもどる‥‥
     
                      「もくじ・こりゃタイ編」へ‥‥
     
     
     
     


     
     

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    42年、漫画家アシスタントをやって・・・ 馬鹿な男が残したかった・・・教訓! 挫折と後悔の手記を・・・ 全漫画家アシスタントと全漫画家志望者へ!   アシスタント歴:ジョージ秋山、かわぐちかいじ他 1987年ヤングジャンプ青漫賞デビュー 宝塚大学背景美術非常勤講師2010-16年

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