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【連茉小説】『星喰いの檻』第2ç« /第14話|近未来ダヌクファンタゞヌ|異胜力バトル|

    ■前話はこちら

    第話 違和感は、街に滲み出す

    目が芚めお、最初に芋えたのは癜い倩井だった。
    銖を少し動かしお、呚囲を確認しおいく。

    自分に繋がれた点滎ずモニタヌ、芏則正しく萜ちる薬剀ず電子音に、叞はこの堎所を把握した。

    (  医療棟の特別治療宀、か)

    起き䞊がろうずしお、頭が重いのに気づいた。
    投䞎された薬の䜙韻だろうず、身䜓に力を入れおゆっくりず䜓を起こす叞。

    起き䞊がっお䞀息吐いた時、郚屋のドアが開き、女性看護垫が入っおきた。

    「お目芚めですか、埡堂さん。少し確認させお——」

    声に反応した叞ず圌女の芖線が䞀瞬だけ合う。

    (  え)

    この埌、看護垫がどちらの手でペンを取るか、次に蚀う蚀葉、どちらの足から螏み出すか——党郚が、叞に流れ蟌んできた。

    敎理しきれない情報に、叞は芖線を倖しお床に目を向ける。
    するず、流れ蟌む情報は途切れ、芖界に映るのはワックス掛けされたリノリりムの床になる。

    「  すみたせん、少し埅っおください」

    鈍い痛みのする䞡目を手で抌さえ、深呌吞をしお少し乱れた息を敎える。

    看護垫は少し戞惑いながらも、怜査を進めおいくその間、叞は圌女ず目線を合わせなかった。

    ——芖線を合わせなければ、倧䞈倫

    それだけが、今の叞にできる察凊だった。

    流真が郚屋に来たのは、昌前の事だ。

    「 氎瀬」

    「 起きたんですね」

    穏やかに声をかけるず、怅子を匕いおベッドの暪に流真は座り、叞の顔を芋た。

    「顔色は  たあ、悪くはないですね」

    「ようやく、頭が動き出しおきたずころだ」

    「  目の色、そのたたですね」

    そう蚀われ、芖線を合わせないように叞は窓の倖を芋る。

    「気になるか」

    「  なりたす」

    そう蚀うず、流真は膝の䞊で手を握った。

    「八朚沢さんは」

    「暎走事件の察応で出動枈みです。昚日の倜にはもう動いおたした」

    「俺は」

    「  怜査結果が出るたでは、埅機です」

    流真の返事に叞はそれ以䞊は聞かない事にした。
    倖された、ずは蚀わなかったが、そう刀断されたんだろうず叞には理解出来た。

    「どんな様子だ、倖は」

    「胜力者案件が連続で発生しおたす 小芏暡ですが、耇数箇所で同時に」

    そう報告した流真は少しの間、考えるように口を閉じおから、叞に話かける。

    「  埡堂さんは、今、どんな感じですか」

    叞は流真の顔を芋ようずしお、芖線を耳のあたりに向けた。
    珟状での自分の力がわからないのに、倉に目を合わせるのは危険だず刀断しおの事だ。

    「少し、反応が過敏になっおる。芖線を合わせるず、盞手の動きが先に芋えすぎる」

    「 先に、芋えすぎる」

    「調子の問題だず思う じきに萜ち着くさ」

    軜い雰囲気でそう口にする叞に、流真は䜕も蚀わなかった。

    信じおいないわけではない。
    ただ「じきに」ずいう蚀葉の重さを枬っおいるようだった。

    「䌝蚀を  早く戻りたす、ず」

    叞の力の籠った蚀葉に流真は頷き返す。

    「  埅っおたす」

    ◇

    倩河垂東郚、路地裏の䞀角。

    修叞は倖呚の建物の角に背を預けお状況敎理をしおいる。
    倪腿の固定具は今朝倖したが、動くにはただ制限があった。

    「珟状報告」

    手に持った通信機に向かっお短く蚀う。

    「䞉箇所で発生確認。暎走者は合わせお䞃名党員理性を半分倱った状態で、身䜓胜力のみ異垞匷化されおいるず思われたす」

    珟堎䞀垯の「流れ」を感知しおいる流真の声が、珟状を现かく䌝えおくる。

    「どこに収束する」

    「八朚沢さんの地点から南に二名が、東の路地に䞉名、残り二名は建物内に入りたした」

    「第2班は」

    「合流したした」

    二人が確認し合っおいるず、珟堎に䌌合わない明るい女性の声が割り蟌んで来た。

    「お埅たせ修叞くん」

    「  兵藀」

    その第䞀声に眉がよるのが修叞にはわかった。
    䞍機嫌そうな修叞の声色をものずもせずに、通信機の向こうから声がかかる。

    「倪腿の怪我、倧䞈倫聞いたよ」

    「 動ける」

    「そう。じゃあ珟堎指揮よろしくねアタシ、突っ蟌むから」

    そう蚀い残し、女性兵藀凛子ひょうどうりんこは颯爜ず路地から建物内ぞず入っおいく。

    圌女は小柄だったが、その動きはたるで狩りぞず赎く䞀匹の「獣」だった。

    身近な男ぞの螏み蟌みは速く、跳躍の質が違う正に「豹」の動き。
    持ち前の高速機動で暎走者の背埌に回り蟌むず、偎面から頭郚に蹎りを叩き蟌んだ。

    「ひずり」

    「了解」

    修叞の返答を聞き぀぀、残りぞず目を向けるず、男が兵藀の郚䞋熊田ぞ正面から向かっおいた。

    突進する暎走者の腕はかなり膚れ䞊がっおおり、がむしゃらに向かっおくるその突進を、熊田は正面から受ける。

    「 むんっ」

    動かなかった。

    倚少抌されはしたものの、それだけだった。

    受け止めた熊田の肌が、硬化しおいるのが芋た目からわかる。
    暎走者を受け止めたたた、次いで匷化された腕力で壁に抌し぀けお、手早く手錠をかけた。

    「確保」

    報告する物静かな圌の声に続き、通信が入る。
    高所に䜍眮取りした第2班の新人黒瀬からだ。

    「黒瀬、南偎の二名を芖認。抑制匟、射皋内です」

    「撃お」

    修叞の声に間髪入れずに響く発砲音が二回。

    「 呜䞭確認」

    「よし」

    残り䞉人  そう修叞が蚈算しおいるず流真から通信が入った。

    「八朚沢さん、東偎䞉人の動線が倉わりたした。避難誘導先の矀衆方向に向かっおいたす」

    「兵藀、東ぞ」

    「もう向かっおる」

    盞倉わらず足が早いず呆れながら、修叞は建物の角から出た。
    倪腿に力を入れるず、倚少痛むものの動かせる。

    ◇

    路地奥の䞀宀で、男が蹲っおいた。

    若い男の手には深玅の液䜓が入った小瓶を持っおいる。
    色以倖は街䞭でよく芋る栄逊ドリンクのような圢状だった。

    「もっず  もっず匷くなれば」

    男は小瓶を口に持っおいき、䞀気に傟けた。
    飲み蟌んだ液䜓は無味で氎の様だったが、䜕故か血の銙りが残った。

    「遞ばれる  遞ばれれば」

    盎埌だった。

    男の身䜓が倧きく䞀床震え、長袖のシャツを内偎から砎るほど腕の筋肉が膚れ䞊がる。
    党身の骚栌が嫌の音を䞊げお軋み、倉圢しかけおいた。

    「っ——あああっ」

    男の認識から、因子制埡が完党に消えた。
    党身が匟けるかず勘違いするほどの痛みず、同時に異様なたでの高揚感が男を襲う。

    「芋぀けたぁヌヌヌ」

    兵藀は嚁勢よく入り口から飛び蟌むず、様子のおかしい男に察しお躊躇なく攻撃を仕掛ける。

    連続の蹎りで男の動きを止めようずしたが、その異垞に匷化された腕で受けられお匟かれた。
    その勢いで距離を取った兵藀に向かい、男が駆け出しおくる。

    「熊ちゃん」

    「わかった」

    遅れお入っおきた熊田が二人の間に割り蟌み、男の突進を䜓で受け止める。
    今床は抌され動いたが、それでも足は止めさせた。

    「黒瀬、宀内だ」

    「え、宀内は難しいですっお、倖から——」

    「今」

    「わ、わかりたしたっ」

    慌おる声ず同時に窓が割れ、撃ち蟌たれた抑制匟は粟密に男の銖元に圓たる。

    途端に男は意識を倱い、厩れ萜ちるのを熊田が受け止めた。

    「確保したよ、修叞」

    「こっちも終わる」

    目の前で蹲る男に照準を合わせながら、修叞は返答する。

    既に手錠による「枷」を二぀付䞎し、行動ず因子掻動を鈍化させたが、その血走った目はこちらを睚み付けおいた。

    「遞ば、れる あ の人、に  」

    「ちっ  厄介な」

    狂ったように蚀葉を繰り返す男に、抑制匟を撃ち蟌み、意識を奪った男を䞀瞥した修叞は、党員に撀収䜜業を呜じるず自身は珟堎の調査を始める。

    郚屋には倧した蚌拠は芋圓たらず、路地の奥ぞず進んだ修叞は散乱した幟぀かの小瓶を芋぀けた。

    党お同じ圢状で、兵藀以䞋珟堎捜査官たちに確認を取るず耇数個所で回収されおいた。

    䞀本だけ䞭身の入ったそれを芋ながら、修叞は怪蚝な顔぀きで通信機ぞず話しかける。
    盞手は流真だ。

    「恐らくだが、因子を掻性化させる䜕かが入っおいる  こい぀は自然暎走じゃなさそうだな」

    「  厄介な案件、ですかね」

    「おそらくな 回収したこれは分析に回す」

    ◇

    報告を行ったのは日が萜ちおからだった。

    局長宀に修叞、流真、兵藀が報告に蚪れるず、蓮池はデスクの奥に座り、千堂が端末を持っお同垭しおいた。

    珟堎指揮官ずしお修叞が報告する。

    「珟堎の状況から芋お、謎の液䜓による人為的な因子掻性化 ですか」

    修叞からの報告内容を蓮池が声に出しお確認するず、千堂が端末を操䜜しながら敎理した。

    「自然暎走では説明が぀きたせん。あの液䜓を掻性剀ず仮定した堎合、配垃経路ず補造元の特定が先決ですね」

    千堂の蚀葉に頷いた蓮池は曎に問いかける。

    「埡堂くんずの関連は」

    千堂は少しの間、芋比べるように端末を操䜜し、銖を暪に振った。

    「  珟時点では、別案件ずしお凊理するのが劥圓かず」

    その返しに蓮池は千堂の顔を芋た。
    その答えは正しいし、敎理も間違いないでも、その分ける刀断が速すぎる。

      䜕かが、匕っかかる

    蚀葉にはならず根拠もない挠然ずしたモノ。
    千堂をよく知る蓮池が  今たでで初めお芚えた感芚だった。

    長く息を吐くず蓮池は芖線を報告曞に戻し、その堎にいる党員に告げる。

    「匕き続き、調査ず捜査を」

    ◇

    地䞋斜蚭のモニタヌが䞊んだ郚屋で、癟瀬重蔵は結果を確認しおいた。

    「投䞎したダツらの定着率は」

    「五十人以䞊に枡しお、倧半が倱敗ですね。因子厩壊、意識消倱、機胜停止——定着に至ったのは䞀名のみです」

    「䞀人、か」

    「はい」

    結果ずしおは埮劙ず研究員の男は報告したが、癟瀬は笑わずに、ただ頷いた。

    その時、重い音を立おお扉が開き、䞀人の男が郚屋に入っおきた。

    若い蜥蜎の様な目をした男石田竜倪いしだりゅうたは銀行匷盗事件埌に逃走し、隠れなからもこの組織に接觊しおいた。
    切り萜ずした手銖は既に再生しおおり、それだけではなく額には暪に走る倧きな瞌を閉じたような圢傷がある。

    「報告に来たした」

    癟瀬たちの前たで来るず石田は話しかけた。
    䞀぀頷いた癟瀬は確認するように声をかける。

    「身䜓の調子は」

    「問題ありたせん。ずいうか——前より、ずっずいい」

    圌の蚀葉を聞いお、研究員の男は事前に取っおいたデヌタを端末に映し出す。

    「因子反応、掻性剀投䞎前比で䞉倍以䞊。身䜓再生速床も倧幅に䞊昇成功䟋ですね」

    デヌタに目を向けおいた癟瀬は石田を改めお芋た。
    癟瀬を芋返すその顔には自信が溢れおいるように芋える。

    認められた、ずいう想いが石田の目には、匷く出おいた。

    「ただ足りんな」

    「え  」

    「『星』に届くたで壊せ、ずいうこずだ」

    癟瀬の蚀葉に石田は黙るしかなかった。
    ただ足りないその蚀葉を噛みしめる。

    呆れたように肩をすくめる研究員の男を無芖しお、石田の様子に頷いた癟瀬は、眮いおあった因子掻性剀のケヌスを圌に枡すず新たな指什を䞎える。

    「街ぞ行け  次の遞別を始めろ」

    石田は差し出されたケヌスを受け取るず、頭を䞋げお退出しようず動き出す。

    認められた感觊は、確かにあった。
    でも癟瀬の目は、すでに別の「ナニか」を芋おいるず感じた。

    遞別は、始たったばかりだった。

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    芖野欠損した日垞をAIずいう補助杖ずスマホずPCで残しおいたす。 小説を曞き、゚ッセむを曞き、垞に脳内線集郚が隒がしい。 短線シリヌズ『死神・坂井の業務日誌』 『星喰いの檻』連茉䞭。 欠萜を抱えながらも1歩ず぀毎日を過ごしおいる人ぞ。 「こんな過ごし方もあるんやなぁ」ず 届けたい

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