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おおみね

     はじめましての人も、前から知ってる方も、ごきげんよう。
     岡埜おかの 由木古ゆきこです。

     おおみわ、じゃないよ。似てるけど。

    2026年5月16日
    丙午弥生三十日
    (文字数:約3700文字)


      特別展「神仏の山 吉野よしの・大峯おおみね
        ー 蔵王ざおう権現ごんげんに捧げた祈りと美」
      奈良国立博物館にて
      2026年6月7日まで

    だって行けないから

     千世さんから誘われたので、大ノリノリで行ってきた。
     だって吉野はともかく大峯には、行きたくたって行けないもの。女人禁制だから。

     女人禁制、と記しただけで、どうにも時代錯誤なイメージが醸し出されてしまうけれども、ここはひと呼吸置いて冷静に思いを巡らせてもらいたい。

     山の神は、女性である。
     すなわち、女性は神である。

     女性はすべからく、生まれながらにして、神であるのだからして、
     修行などは必要無い。山に分け入って籠り入るよりは、とかく地上で心身を労り英気を養って頂きたい、一種の尊格なのである。

     子が宝なのではない。子を産める能力が宝だ。
     断言しておくが「能力」が宝なのであって、産まなければいけない、わけではない。
     神の力に対して強制するなど、不遜も甚だしいだろう。

     誰かに教えられた覚えも無く、私個人は、神道を元来そうしたものだったと考えている。異論は聞くが持論も堅持しておく。


    だけど吉野には行ける

     女性であっても吉野の金峯山寺きんぷせんじには行ける。
     私が約十年前に行った時の記事がこちら↓

     それはともかく千世さんと待ち合わせて、大阪環状線の鶴橋駅から、快速急行で奈良までピューン。
     鹿と観光客の隙間を練り歩いて、奈良国立博物館にたどり着く。

     私は国立民族学博物館の会員なので、奈良博でも割引が効く。しかし基本的に窓口での提示を求められる。

     千世さんとは待ち合わせ場所を決めておいて、心置きなくそれぞれのペースで観る。だって修験道にとって吉野・大峯は聖地だから、信仰する人も多くて平日でも結構な混み具合だもの。


    蔵王権現にハマっていく様をご鑑賞下さい

     そして吉野・大峯といえば蔵王権現。
     日本だけの、更には奈良県の大峯山系が発祥の、修験道の開祖役えんの小角おづぬがお祈りしまくって、大峯の山上に呼び出した、その正体は千手観音、釈迦如来、弥勒菩薩、三体の仏の集合体。
     呼び出されまくったから仮に(権)現れて差し上げたよ。

     喜んだ役小角自らが、ヤマザクラの木に蔵王権現のお姿を刻んだというんだが、さすがにそのお姿は現存していないんだが、
     後の仏師たちを相当困らせただろう、左足だけを地につけて、右足の膝を曲げて真横に高く上げたポーズ。重心どこでどないして取ったらええねん。

     お寺によっては開き直って両足地面につけちゃったり、御本尊を造る前に右足の補強度合いを確かめたりしている。

     運慶の弟子、源慶作とされる蔵王権現像は圧巻の迫力だったり、
     アメリカの美術館から里帰りした蔵王権現像は正面の少し離れた位置から見た裳裾のなびき具合が優美だったり、
     平安時代の貴族たちが造らせた蔵王権現像も各種様々だけれど、

     大峯山寺おおみねさんじの御本尊、女性は絶対入れない山の頂きに祀られている、秘仏の蔵王権現像は、カメラにも映せないので絶対に来館して観なきゃ、と私も勢い込んで来たんだけれども、

    ……おお
    (・∀・)

     素す。
     素朴ではない。素。
     言うなれば蔵王権現のメートル原器。あるいは真心。

     他の蔵王権現像ほどの迫力も、忿怒の表情の裏側に透けて見える優しさも無い。
     つまりは人の側で勝手な思いを乗せて観る術が無い。長年人々に拝まれてきた結集として、ただ存在している。

     会場を出てすぐのところには、ピンバッジ8種類のガチャが設置されていて、一種のおみくじ感覚で一回分500円を入れてみたら、見出し写真の蔵王権現が出てくれてめちゃ嬉しい。


    観るべきほどの事は観つ

     他にも目玉は色々あったけど、私が観たかったものは全部観れたかな。
     空海が唐から持ち帰る以前の日本古来の三鈷杵さんこしょとか、
     藤原道長が金峯山に埋めた経筒きょうづつとか、
     天川弁財天の3つの頭が蛇の姿で描かれた図像とか、

     千世さんはもちろん吉野勝手かって神社の獅子・狛犬に大喜び。
    かわいい  ですよね
    (*・▽・)(・∀・)
     なんて愛らしい首の傾げ具合

     後醍醐天皇が造らせた如意輪観音はどっちかって言うと男性風だね。
     吉野で花見の宴を開いた秀吉が、短歌を書かせた懐紙を巻物に仕立てたその短歌もじっくり読んじゃうよ♪ だって私は崩し字が読める(とは言えそばに説明書きがあると安心する)からね♪

     あとこれまで私はなかなか行けなかった、奈良国立博物館の別館・仏像館にも行く。
     建物自体が明治二十八年に建てられた建築で貴重。
     だけど今年の9月から改修工事に入るため、数年規模で休館、という事で尚更今観なくては!

     吉野・大峯展に合わせて金峯山寺の金剛力士像が、中央の大部屋にどどんと置かれてるぞ。そりゃ真ん中から見上げるでしょ。

     とは言え私は同じ部屋の端に置かれていた、伽藍神がらんしん立像のお茶目さ加減に一目惚れして、ケースの周りをくるくる回ってしまったが。

     めっちゃ軽快に走っている姿で衣服がなびいている。
     お寺のお堂に置かれていて、怠けている僧侶とか見つけたら、走っていって「こりゃ」って頭はたくんだって。
    何その妖精ぶり
    “(>艸<) 


    ちょっとここからスピリチュアル

     大峯展を観に行った夜中に、何かしら話しかけられ続けたので記録。
     私の備忘録のために書き残していますので、興味無い方はリターンOK。

     お前の苦しみは否定しない。
     しかし、お前が苦しめば全てが壊れる。
     できれば苦しまない方が良い。

    (ここで暗い中20本ほど点っていたロウソクの、私のそばにあった6本が、いきなり同時に消えて私はギョッとする)
     これは偶然だ。
     意味を持たせる必要は無い。
     黒雲は自然に湧き出すものだ。
     私に力があるわけではない。
    (この辺でああ、今日見た秘仏の蔵王権現かな、と思い出す)

     おいで。
    (なんでかクロコちゃんだけが呼ばれる。あよ?)
     お前にこびり付いているものは取り除いてやろう。
     それは本来のお前ではない。
    (あよあよ。そして戻された。スッキリ、したけど全体の3分の1)

     お前は分かっていると思うが、これは、物語だ。
     人生は実はその半分近くが「物語を信じ切れるかどうか」だ。
     物語を必要としない部分もあるにはある。
     しかし、そればかりではヒトは殺伐とする。

     ここからは更にスピリチュアルが過ぎるので、しかもごく個人的な話なので、よっぽど興味のある方だけ有料で。


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