メインコンテンツへスキップ
見出し画像

陛下、この軍団はいかがかしら?🌹|《紅鏡演練団》創設案

    ごきげんよう。
    緋室ヴィオラよ🌹

    先日、神威皇帝陛下から《神威帝国軍団創設祭》の布告が出ました。

    どうやら現在の神威帝国には、まだ軍団がないそうなの。

    ……あら、帝国なのに?

    なんて少し思ったけれど、建国したばかりですものね。
    ないのなら、これから集めればいいのよ。

    しかも陛下がお求めなのは、剣や槍を持つ者だけではないそうよ。

    一人で活動する軍団でもいい。
    戦わない軍団でもいい。
    少し変わった軍団でも構わない。

    それならわたしにも一つ、作れそうじゃない?

    ということで陛下。

    本日は、ひとつ軍団をご提案しにまいりました🌹

    《紅鏡演練団》

    まず最初に申し上げておくわ。

    この軍団、たぶん敵は倒しません。

    剣も振らない。
    槍も持たない。

    敵陣へ突撃する予定も、今のところないわ。

    では何をするのか。

    士気を整える軍団です。

    遠征の前、戦いのあと。
    思うようにいかなかった時。
    自分の役割が分からなくなった時。

    「このままでいいのか」

    「自分には無理なのではないか」

    そんなふうに、自分まで疑い始めた者たちの話を聞く。

    そして、もう一度。

    自分で選べるところまで戻る。

    そのために動くのが、《紅鏡演練団》よ。

    勇気を配る軍団ではないの

    勘違いしてほしくないのだけれど。

    「大丈夫!」「あなたならできる!」

    そう言って、ひたすら励ます軍団ではないわ。

    怖いなら、怖いと言えばいい。

    迷っているなら、迷っていると言えばいい。

    行きたくないのなら、なぜそう思うのか一緒に考えましょう。

    わたしが渡したいのは勇気そのものではなく、

    自分の気持ちを見るための鏡。

    占いも使うわ。

    でも、「明日の戦いには勝てます」なんて予言をするつもりはないの。

    カードを見て「それを見て、あなたはどう感じた?」と聞く。

    答えを決めるのは、いつだって本人よ。

    わたしは、その答えを見つけるお手伝いをするだけ。

    だから《紅鏡》。

    制服は、軍服と舞台衣装のあいだ

    せっかくですもの。
    見た目にも少しくらい、こだわりたいでしょう?

    画像

    基本の制服は、深い葡萄酒色と黒。

    膝ほどまであるロングジャケットに、細い金の装飾。
    肩には短い片側ケープを合わせましょう。

    立っていれば軍服。

    歩けば少し、舞台衣装のように見える。

    胸元には、赤い鏡石のブローチを。

    もちろん、わたしは団長ですから。

    少しくらい華やかでも構わないでしょう?

    ……少しくらいよ🌹

    紋章は、一輪の薔薇と鏡

    画像

    《紅鏡演練団》の紋章は、

    楕円の鏡と、一輪の赤薔薇。

    鏡の中には、何も描かないことにしたわ。

    だって、そこに映るべきものは、

    その鏡を覗いた本人でしょう?

    薔薇はこの軍団の印。

    鏡は自分を見るためのもの。

    そして鏡の上には、小さな星をひとつ。

    まだ本人にも見えていない可能性を、そこに置いておきましょう。

    こんな役目があったら素敵ね

    わたし一人でも始められるけれど、せっかく軍団にするのなら、いくつか役目があってもいいと思うの。

    まずは、演練士。

    兵たちの話を聞き、不安や迷いを整理する人。

    次に、幕間係。

    戦いと戦いのあいだに、きちんと休める環境を整える人ね。

    お茶でも、食事でも、静かな部屋でもいい。

    休めと言われても休めない人を、ちゃんと休ませる。

    それも大切なお仕事でしょう?

    そして、星見役。

    カードや星を使って、自分の気持ちを見つめるきっかけを作る人。

    未来を決めるのではなく、本人が自分の答えを探すために使う。

    最後に、記録役。

    誰がどんな時に不安になり、何をすると少し楽になれたのか。

    次の遠征にも生かせるよう、記録しておく人ね。

    ただし、ここから先は、わたし一人で決めないことにしました。

    陛下、人選はお任せしてもよろしくて?

    軍団の形は考えました。

    役目も考えました。

    制服も、紋章も。

    でも、誰をこの軍団へ迎えるのか。

    そこまでわたしが勝手に決めるのは、少し違う気がするの。

    ここは神威帝国、陛下のお国ですもの。

    だから、もし《紅鏡演練団》を気に入っていただけたなら。

    陛下のお眼鏡にかなう方を、ぜひご紹介いただきたいわ。

    演練士でも、幕間係でも。

    星見役でも、記録役でも。

    あるいは、

    わたしがまだ思いついていない役目でも構わないわ。

    面白い方がいらしたら、ぜひ🌹

    さて、陛下

    以上、緋室ヴィオラより《紅鏡演練団》創設案よ。

    剣は持たない。

    おそらく、敵を倒すこともない。

    けれど剣を持つ人が、「もう無理だ」と自分まで見失いそうになった時。

    その人がもう一度、

    自分の意志で立てるところまで付き合う。

    そんな軍団がひとつくらいあっても、悪くないでしょう?

    さて、神威皇帝陛下。

    お気に召したかしら?🌹

    採用していただけるなら、喜んで軍団録の一頁をいただくわ。

    もし、お気に召さなければ?

    ……まあ。

    その時は、もう一度稽古して出直しましょう。

    あなたの人生の主演は、あなたよ。

    それはきっと、帝国に生きる者たちだって同じでしょう?🌹

    画像

    緋室ヴィオラ🌹

     
     
    元女優、今は占いの館の主人🎭🔮 水曜日・土曜日に劇場を開けているの🌹 カードは台本じゃない。自分を信じ直すための鏡よ。 美しさも、自信も、人生の配役も自分で決める。 あなたの人生の主演は、あなたよ。

    あなたへのおすすめ