
【連載:夏の低山縦走①】真夏の加治丘陵・霞丘陵を歩いて検証!暑さ・コース・熱中症対策を徹底レポート
「夏の低山は危険だからやめたほうがいい?」
「夏でも山に登りたい。でも低山は暑すぎる。」
夏になるたび、そんな葛藤を抱えている人は少なくありません。
標高の高いアルプスは涼しくても、関東近郊の日帰りで行ける低山や里山は、照り返しや湿度の影響を受けやすく、熱中症のリスクが高いと言われています。
2026年7月の東京は、最高気温38℃という記録的な猛暑。
「登山どころか外を歩くのも危険」と言われる日が続き、私も6月以来、一度も山へ行けずにいました。
山へ行けない日々が続くと、身体よりも先に心が疲れてきます。
YAMAPで流れてくる山友さんの活動日記を眺めながら、「私も歩きたい」「早く山へ戻りたい」と思う毎日。
そんなある日、突然チャンスが訪れました。
8月とは思えないほど涼しい朝。
気温は22℃。
日中も最高30℃予報。
「今日なら歩けるかもしれない。」
そう思った瞬間、行き先は自然と決まっていました。
今回歩いたのは、埼玉県から東京都へと続く
加治丘陵〜阿須丘陵〜霞丘陵を縦走するルート。
標高は低く、大きなアップダウンもありません。
「夏でも歩きやすい低山縦走コースなのでは?」
そう考えてスタートしました。
しかし、その考えは想像以上に甘かったのです。
この記事では、実際に真夏の8月に歩いて感じた、以下の体験談を交えながら詳しく紹介します。
夏の低山縦走は本当に危険なのか
加治丘陵・霞丘陵のコース状況
暑さや熱中症との戦い
登山・里山歩きで役立った持ち物や対策
これから夏に低山や里山ハイクを計画している方の参考になれば幸いです。
真夏でも歩けると思った理由|加治丘陵から霞丘陵への低山縦走を計画

今回選んだルートはこちら。
仏子駅から加治丘陵へ入り、霞丘陵から塩船観音を目指す縦走コースです。
東京方面へ帰ることを考え、ゴール地点が東京寄りになるルートを選びました。
行きのアクセス
JR八高線で拝島駅→東飯能駅へ向かい、
西武池袋・秩父線へ乗り換え→仏子駅で下車。
八高線は本数が少ないため、事前に時刻表を確認しておくことをおすすめします。
別ルートとして、西武新宿線から所沢駅経由で仏子駅へ向かう方法もあります。
アクセスの選択肢が多い点は、このコースの魅力の一つです。
「今日は暑くても30℃。」
その数字だけを見ると、それほど危険ではないように思えてしまいます。
しかし実際には、舗装路の照り返し、湿度、風の有無によって体感温度は大きく変わります。
この日、そのことを身をもって知ることになりました。
加治丘陵は初心者にも歩きやすい?実際に歩いて感じた魅力と注意点

仏子駅から住宅街を抜けると、加治丘陵の入り口が見えてきます。
ところが、歩き始めてすぐ異様な光景が目に入りました。

住宅街の一角に、警察の規制線。
どうやら何か事件があったようで、少し緊張した気持ちのまま登山口へ向かいます。

加治丘陵には複数のルートがありますが、今回は「遊歩道 北ルート」を選択しました。
歩き始めて最初に感じたのは、「想像以上に整備されている」ということ。
道はよく整備され、非常に歩きやすく、初心者でも安心して歩ける印象でした。


さらに驚いたのが、安全対策です。
山道には100mごとに緊急SOS用の案内板が設置され、
「C-○」
「北-○」
「南-○」
といった地点番号も表示されています。
現在地がすぐ把握できるため、万が一の際も位置を伝えやすい環境になっています。
低山・里山とはいえ、安全管理がしっかりしていることに安心感を覚えました。
真夏でも人はいるの?
正直なところ、
「8月の暑い低山なんて誰も歩いていないだろう。」
そう思っていました。
ところが予想は外れます。途中で出会ったのは、
軽快にトレイルランニングを楽しむ女性
部屋着のような格好で同じ区間を何度も往復している謎のお兄さん

決して多くはありませんが、人の気配があるだけで少し安心します。
それでも人気の山域ほど登山者は多くありません。
ソロで歩く場合は、万一に備えた装備や事前準備は欠かせないと感じました。
加治丘陵で最初の試練。まさかの道迷い

加治丘陵はメインルートこそ整備されていますが、
分岐によっては案内表示が少ない場所があります。
今回、一番迷ったのが
【C-8】付近。
加治丘陵中央を横断する道路へ下る途中、
正しい道が見つからず、二度引き返しました。
YAMAPではルートが表示されているにもかかわらず、
整備された2本の道以外、目の前には草が生い茂る斜面しか見えません。
「まさかここ?」
半信半疑で近づいてみると、
草の奥に細い登山道が隠れていました。
舗装路ではなく土の道こそ正解だったのです。


夏は植物が勢いよく成長する季節。
春や冬には見えやすい道も、8月には完全に隠れてしまうことがあります。
加治丘陵では地図アプリだけでなく、周囲をよく観察しながら歩くことが重要だと感じました。
また、県道を横断する箇所には信号がありません。
交通量もあるため、道路横断時は十分注意してください。
金子神社と唐沢流域が運んでくれた、真夏の涼しさ
再び森へ入りしばらくすると、
主祭神を素盞嗚尊とする金子神社が現れます。

境内はとてもきれいに手入れされていて、
地域の方々に大切に守られていることが伝わってきました。

静かな空気の中で一息つき、
さらに歩みを進めると、唐沢流域へ。
ここは今回のコースの中でも特に印象深い場所でした。
清流が流れ、
森の奥から涼しい風が吹き抜けます。
さっきまで感じていた蒸し暑さが嘘のように和らぎ、
まるで空気そのものが変わったようでした。
里山は民家のすぐ近くにあります。
それなのに、木々に包まれた森へ一歩入るだけで、
車の音も、人の声も消えてしまう。
「こんな場所が、街のすぐ隣に残っているんだ。」
そんな驚きこそ、登山や里山歩きの魅力なのかもしれません。
小さな橋の先に待っていた、まさかの渡渉

見えないところがさらに怖い。
さらに歩くと、小さな川にたどり着きます。
木製の橋が架かっていますが、
足を乗せると少し沈むため、最初は少しだけ緊張しました。
無事に渡り終え、
「ここで終わりかな。」
そう思ってYAMAPを確認すると、ルートはさらに川を渡り、対岸へ進めという表示。
「えっ、せっかく渡ったのにまた川を渡るの?」
思わず笑ってしまいました。

今回は登山靴だったため濡れずに済みましたが、増水している日はスニーカーでは足が濡れる可能性があります。
夏場でも前日の雨量によって状況は変わるため、防水性のある登山靴の安心感を改めて実感しました。
加治丘陵を抜ける頃には、時刻は昼へ近づき、気温も徐々に上昇。
朝の22℃が嘘だったかのように、暑さが身体へまとわりつき始めます。
「夏の低山は暑い。」
頭では理解していた言葉を、全身で実感する時間が始まろうとしていました。
加治丘陵の後に向かったのが、阿須(あず)丘陵。
すでに気温は30℃まで上昇!
さあ、どんどん気温は上がって来たぞ〜、どうなる私。
▼次に向かった山はこちら
▼「山に登ってみたいけど、ちょっと不安…」そんなあなたに向けて書いた、山を登る前に知っておきたいはじめの一歩♪
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