
看護師の私が選んだ在宅介護で使うポータブルトイレ
題名からおわかりのように、本日はトイレのお話となっておりますので、お食事中の方、これからお食事をされる方はそっと閉じて、食後しばらくしてからまたいらしてくださいね。
車椅子生活になった母、段差の多い狭い家、これらを考慮してベッドサイドにポータブルトイレを置くことになりました。
ポータブルトイレにもいくつか種類があり、私が選んだ基準や実際に使用してみた感想などを書いていますので、今後ポータブルトイレをご検討される方の少しでもご参考になれば幸いです。
まず、看護師として働いていたときに感じたポータブルトイレのメリットは、やはりトイレまでの行き帰りの時間がなくなること。
それによって介助量が減るぶん他の患者さんに対応できるし、患者さん本人にとっても転倒のリスクが減ったり体力的にラクになったり、「トイレ行きたい」と思ってすぐに用を足せるので失禁が減ったり、とても便利だなと思っていました。
でももしこれを自宅で使うことになったら・・・というのは実はずっと前から気になっていました。
私が気になっていたのはもちろん清潔面のこと。
病院や施設であれば汚物室があり、ポータブルトイレでの排泄物をすぐに処理して洗浄できる充分なスペースがあります。
でも自宅にそんなところはない。
排泄するたびにトイレに流してお風呂場で洗うのはかなり面倒だし、なんかお風呂の排水溝を掃除するときちょっとやな気分になりそうだし。
とにかくラクしたい。
ずっと部屋に置いておくものだから綺麗なまま保ちたい。
てか、母とはいえ毎回排泄物見るのやだ。(看護師だけど)
リビングに近いし臭ったらやだ。
とにかくラクしたい。
慣れたら母が一人で処理できればいいな。
とにかくラクしたい!
というのが私の考えでした。
こうした諸々の希望条件で調べたり、福祉用具の業者さんに相談したりして決めたポータブルトイレ。
ちょっと型は違うけれど、ほぼ我が家と同じものの動画があったのでご覧ください。
このトイレの一番のポイントは、排泄後はボタンひとつで排泄物をビニール袋で密封してくれて、そのままポイと燃えるごみとして捨てられることです。
コレがもう本当に楽ちん。
ボタンを押してから密封されるまで90秒かかりますが、母をベッドに戻して体勢を整えて、ついでになんか私もトイレに行きたくなって行って帰ってもまだ余裕があって、むしろ逆になんか手持ち無沙汰で。
運動不足の私はスクワットをすることにした。
これが日中はもちろん、午前3時でもやってるから「ふっ、ストイックな私」と悦に入れるし、いい感じに筋肉痛です。
母がトイレに行くたびに私が痩せてキレイ(?)になる仕組みの構築で、人のためにも自分のためにもなる、なんだかチャリティマラソンのようなイベントになっています。
心配していた清潔感は想像していたよりも問題なくて、トイレの半径2メートル以内で私は食べて寝ているけれど、ほとんど気にすることなく生活できています。
一般的なトイレ掃除は必要ないし、ささっと便座を拭くだけでいいので気が楽。
デザインももはやインテリアと化しているし、実はフタをすれば椅子としての座り心地もかなり良いので、ベッドで横になっている母と会話するとき座るのにちょうどいいのです。

そこに座りながらアイス食べたりコーヒー飲んだりしているくらいに気にならない。
においについては、さすがに大きい方は少しかほってきまふ。
でもそれはしょうがない。
普通のトイレでしたって臭いものは臭い。
それににおいってすぐに慣れるもので、「全然臭くないなぁ」と思っても買い物から帰ってきたら「あれ?におう・・・」っていうときがあったけど、それは昼間食べたマックのにおいだった。
そもそもにおわない優良な便を出させるために健康的な食事、つまりは母の腸活をするのも大事だと思った。
(おやつに焼き芋食べるの増えた)
薬のせいで便秘傾向なので、適切に下剤を内服させるのもとても大事。
そして、そもそも凝固剤が結構きついにおいする。

このポータブルトイレはその都度、凝固剤を入れなければいけないのですが、そのにおいが最初は慣れなかった。
木屑のにおいなのですが、それ単体でもなんかツンとする感じで、「深呼吸できない・したくない森」っていう感じ。
でも密封されてゴミ箱に捨てたあとはそんなに気にならないです。
ゴミ箱についてはニトリでこちらを購入。

ペダルペールスリム20L(ホワイト)
蓋付きで、「においを抑えられる」が売りだったので選びました。
足で蓋を開けるペダルもあって、「蓋がゆっくり閉まる」も売りだったけど、密封されているとはいえゴミ箱の中はやはり結構かほってくるので、「はやく閉まれい!」と思って結局いつも手で開け閉めしている。
ゴミ箱の中には市の指定ゴミ袋と黒いゴミ袋を二重にしていて、2日くらいで一度黒いゴミ袋は縛ってまとめておいてゴミの日までベランダに出しています。
それにしても、ゴミの量が増えたのはしょうがないのだけど、めちゃくちゃ重くなりました。
ずっしりしていて、まさに土嚢を運んでいるようです。
筋肉痛の私には少々キツイですが、それでも普段の介助やお手入れのラクさに比べたらどうってことないし、これも一種の筋トレということで。
あとの臭い対策としては、「香りでごまかす系」が母も私も苦手なので、無香料の置くタイプの消臭剤を購入して近くに置いているのと(液体だったのに私が蹴ってこぼれたので既にほぼない)、母が数年前に花粉かコロナ対策かで購入していた空気清浄機があったので、それも稼働させています。
あとは窓を開けて常に換気。
一番のデメリットを挙げるとすれば、やはりコストでしょうか。
このポータブルトイレ単体のお値段は約13万円!
しかし介護保険により10万円が補助金から出されるので、実質3万円で購入できました。
(オイオイ、高齢者に優しすぎないかい?ありがとうございますだけど)
あとは専用フィルム代と凝固剤が定期的にかかります。
専用フィルム代(ひとつ60回分)が2000円で、母の場合は8日間くらいで交換になります。

凝固剤は一袋1000円で、今のところだいたい2週間弱でなくなります。(少しケチって使用中)
凝固剤についてはもっと安いペット用のトイレ砂でもいいそうですが、私は今のにおいに慣れてきたので、そのまま使用しています。
あとは電源を使うので電気代がかかります。
(停電などで電気が使えないときは、クラシカルな方法で使用できるようにバケツが付属されています)
費用はかかりますが、介護の手間は圧倒的に少なく精神的にもとても気楽なので、必要経費だと思っています。
あとは、たまーにエラーが出ます。
でもそれはせっかちな私が、90秒経つ前に袋を引き抜こうとしたせいで密封がうまくされなかったせいです。
(だからスクワットでもしていたほうがいいみたい)
密封されないと今出た排泄物だけでなく、次の排泄物がトイレ筒抜けで床に落ちるので要注意です。
だから先に凝固剤を入れて、床に落ちないか確認するのも大事だと学びました…。
具体的な介助の流れはこんな感じです。
①ベッドからトイレへの移乗介助
②排泄後にベッドへの移乗介助
③母にウェットティッシュを渡して手を拭いてもらう
④終わったらそれも便器に入れる
⑤ボタン押す(ここから90秒)
⑥母の体勢、掛け物を整える
⑦スクワット
⑧密封されて出てきたものをゴミ箱に捨てる
⑨トイレに凝固剤を入れる(次に排泄する用)
③のウェットティッシュはダイソーのこちらを使用しています。

大判だし、ダイソーに行かずとも近くのセブンで買えるのもいいし、何より安い。
介護生活が始まる前から私のお気に入りで、家や車内に置いてなにかと重宝しています。
⑤とか⑨も母ができればいいのですが、遂行機能障害でなかなか物事の順番ややり方が覚えられないのと、結局移乗するのに介助が必要なので私がしています。
それに凝固剤は気を付けていないとこぼしそうだし。
(私も何度かぶちまけた)
このポータブルトイレでしっかり排泄してくれるだけで私は大助かりです。
普通のトイレでしたいと言うかなと思っていたけれど、母もポータブルの方が楽みたいで、「こんな便利グッズがあるんだね」と、喜んでいます。
以前はふらつき以外にも「トイレをトイレと認識しない」認知機能の問題でトイレに手すりを付けていたけれど、今回は身体的な症状により、もうトイレには行かなさそうなので手すりも撤去していただきました。
我が家はこのような感じでポータブルトイレを使用しています。
キレイではないお話を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。