
ADHDは空気が読めないのか?
「ADHDって、空気が読めないよね」
この言葉、結構聞くんですよね。
昔の僕は、聞くたびにドキッとしていました。
大前提として、ADHD全員が空気を読めないと言いたいわけではありません。SNSなどでも「空気を読むのが苦手」という声を見かけるので、今回はそのことについて、僕なりに考えてみたいと思います。
そもそも「空気を読む」って何なのか。
僕はどこでつまずいていたのか。
そして、人間関係を少し楽にするために、どうしているのか。
今回は、自分の経験をもとに、その辺りを話していきます。
そもそも「空気を読む」って何?
僕の中では、その場で「普通はこうするよね」と思われている行動を取ることが、空気を読むということなのかなと思っています。
世の中には、当たり前とされていることがたくさんあります。その「普通はこうするよね」から外れると、「この人、空気が読めないな」と思われることがある。
ただ、ここで一つ伝えたいのは、空気を読むことが必ず正しいわけではないということです。
あえて違う意見を出して、それが良い方向に進むこともある。
すべての場面で空気を読まなきゃいけない、というわけではないと思います。
でも、人間関係という意味では、最低限空気を読めた方が楽な場面もあります。周りとの関係を壊さず、良好な関係を築いていく。そのために、空気を読むことが大事になる場面はあると思っています。
僕が考える、空気を読みづらくなる二つの理由
僕自身のことを振り返ると、大きく二つあるのかなと思います。
1.考察がどんどん進んでしまう
僕は、一つのことから考えがどんどん広がっていくことがあります。
「この人に嫌われたかな」
「なんで嫌われたんだろう」
「これかな、あれかな」
連想ゲームみたいに、どんどんつながっていくんですよね。
考えが広がることには良い面もあると思うんですけど、裏目に出ることもあります。
例えば、会社の会議でのことです。
上司が座っていて、会議室のドアが開いていました。
普段閉まっているなら、閉めに行く。
それくらいシンプルに考えてもよかったのかもしれません。
でも、僕はそこで、
「待てよ。上司が暑くて、わざと開けたんじゃないか?」
「今日は開けて会議をするのを試しているんじゃないか?」
と、いろいろ考えて、閉めに行きませんでした。
そしたら、「ちょっとドア閉めてきて」と言われたんですね。
「あ、これ僕、空気を読めてなかったな」と思いました。
その裏に何か理由があるんじゃないか。
こういう意図があるんじゃないか。
そんなふうに深く考えすぎて、その場で求められていたシンプルな行動から離れてしまう。僕の場合は、そういう場面があるのかなと思っています。
2.思い浮かんだことに、頭が支配される
もう一つ、僕が関係していると感じるのが、衝動性です。
さっきの例だったら、「ドアは閉めない方がいいんじゃないか」という考えに、頭が支配されてしまう。
ほかにも、
「ここは、この人に慰めの言葉をかけた方がいい」
「ここは、僕が出た方が役に立つ」
と、パッと思い浮かんだことが、頭にしつこく残ることがあります。
それが本当に正しいかを考える前に、「これをしなきゃ」と決めつけてしまう。
僕は、深く考えすぎることと、一度思い浮かんだことを正しいと思って行動してしまうこと。その二つが、周りとのズレにつながることがあるのかなと考えています。
対策① 一歩引いて自分を見る
僕が考えた対策の一つ目は、一歩引いて自分を見ることです。
まず、一旦ストップする。
「これを言ったら、どうなるかな?」
「これをやったら、相手はどう受け取るかな?」
「普通だったら、どうするかな?」
「これしかない」と思い込まずに、いくつか選択肢を広げてみる。
自分の行動を少し離れたところから見て、「こうしたら、こうなりそうだな」と予想する感覚です。
そして、僕が自分によく言い聞かせている言葉があります。
「別に特別にならなくてもいい」
活躍しなきゃ。
少しでも良く見られなきゃ。
ここで良い意見を出さなきゃ。
そう考えていると、僕は衝動的に動きやすくなる気がしています。
でも、別に無理に解決しようとしなくてもいい。
良い意見を出して、良く見られようとしなくてもいい。
その場で無理なく過ごせるだけでもいい。
何か行動する前に、「別に特別にならなくてもいいよね」と言い聞かせる。
僕には、これが一歩引いて自分を見るための言葉になっています。
対策② 経験を次に生かす
二つ目は、経験を次に生かすことです。
正直、ずっと一歩引いて自分を見続けるのは難しいと思います。
例えば、すごく緊張しているとき。
頭がいっぱいいっぱいで、「どうしよう」「これをしなきゃ」とグルグルしているとき。
そんなときに、落ち着いて自分を見る余裕はないんですよね。
これはADHDに限らず、人間ならうまくいかない場面はあると思います。だから、失敗したら、次に生かす。
僕は、会社の飲み会の帰りの電車などで、
「あの場面、空気を読めていたかな」
「あっちの方がよかったな」
と、一人でガチ分析して帰ることがあります。
友達と遊んだ後も、特に初めて一緒に遊ぶ人がいたときや、集団だったときは、
「あそこで、あれを言ったけど、あまりよくなかったかな」
「次はこうしようかな」
と振り返ります。
そうやって少しずつ経験を次に生かしていくことが、この先の人間関係を楽にすることにつながるんじゃないかなと思っています。
空気を読む場面と、読まない場面を分ける
最後に、ここは本当に伝えたいところです。
空気を読む場面と、読まない場面を、自分で判断していくことも大事だと思います。
集団で行動するときは、空気を読んだ方が平和に過ごしやすい。その方が自分の精神面も削られず、安定して過ごせる場面があります。
でも、何もかも空気を読みすぎると、その人の良さがなくなってしまうこともあると思うんです。
「ここは周りに合わせるより、しっかりやるべきだな」
そう思うところでは、行動する。
僕自身も、こうやってSNSで発信することは、「自分はこれをやるべきだ」と思ってやっています。
人間関係で困っているなら、
一旦止まる。
自分を第三者の視点から見てみる。
それでも失敗したら、次に生かす。
そんなふうに、自分が少し楽に過ごすために工夫していく。
皆さんは、空気を読むために何か工夫していますか?
ほかに良い考えや、自分に合っていた方法があれば、ぜひ教えてください。
ADHDの特性との付き合い方や、暮らしを楽にする工夫、AIの活用などは、完全保存版noteにもまとめています。こちらは有料の記事です。
音声で聴きたい方は、Substackのポッドキャストもぜひのぞいてみてください。