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「理解される体験が、人を育てる 〜子育てと精神科看護の現場から〜」

    私が子育てや療育に向き合う中で気づいたこと。
    それは、「理解される」という体験こそが、人の心の土台になるということです。

    職場の研修で、発達障害について学ぶ機会がありました。

    「幼少期に人に理解される経験が少ないと、人とのつながりが希薄になりやすく、成人後、感情や思考のバランスが崩れ、やがて薬で気持ちをコントロールせざるを得なくなることがある」

    この言葉が、深く胸に残りました。

    理解されることが少ないと、人は他者と交わることが難しくなり、
    やがては自分の思いだけに固執するようになります。

    その結果、人間関係に深い傷が生まれ、症状が悪化する結果になると思います。

    私たち医療者は「現れている症状」に対してのケアしかできなくなることがあります。

    精神科の現場でも、そうした患者さんに出会うことがあります。
    たとえば、他の方に怪我をさせてしまい、集団生活に混乱をもたらす患者さん。

    そのような時、私たち看護師は、安全を守るために介入せざるを得ません。
    その対応の中で、いつも心の中に問いが浮かびます。

    ――この人は、どんな子ども時代を過ごしてきたのだろう?
    ――誰かに、心から「わかってもらえた」と感じたことはあったのだろうか?

    もし、誰か一人でも「わかっているよ」と寄り添ってくれる人がいたら――
    その人は、今とは違う場所に立っていたかもしれません。

    私自身もまた、子ども時代に「理解されたかった」思いを胸に抱えてきたひとりです。

    だからこそ、今は看護師として、少しでも「あなたを理解したい」という姿勢を届けたいと思っています。

    すぐに症状が改善するわけではありません。
    けれども、「わかろうとしてくれる誰かがいる」と感じることが、
    その人の心の回復のきっかけになるかもしれない――

    そう信じて、日々現場に立ち続けています。





     
     
    精神科看護師18年目|特養→透析内科→精神科、医療福祉キャリア27年|依存症・認知症・発達障害など全領域経験|発達がゆっくりな娘の父・信仰を持つHSP|精神科のリアル/心の整え方/子育て療育をやさしい言葉で|人との関わりから離れてしまう人を一人でも減らしたくて書いています🌿

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