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夜のエギング|カラーは赤テープ基準、常夜灯は明暗の境目を撃て

    おう、元気か?

    夜の堤防に行くと、常夜灯の真下に人が並んでるよな。光の輪のど真ん中にエギを投げ込んで、明るい水の中をせっせとシャクってる。小魚は見える。だから釣れそうな気がする。だが、デカいイカほど、その明るい真ん中には入ってこない。

    夜のエギングで釣れる奴と釣れない奴の差は、腕じゃない。光の読み方だ。

    夜のエギングは、光の量で全部決まる。明暗の境目に投げて、赤テープで影を作り、張ったまま沈めろ。

    この記事では、夜に投げる場所、エギのカラー、暗くても着底とアタリを取る方法を、先に答えから渡す。そのあとで、みんなが一番気にしてる「昼と夜、どっちが釣れるのか」に答える。最後はヘッドライトの使い方だ。夜の海では、これが命と釣り場を守る。


    01. 夜のエギングの答え|常夜灯の境目と赤テープで決める

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    先に答えを置く。夜に迷うことは、この5つで全部だ。

    ■ いつ → 日が落ちて空が暗くなりきるまでの30分と、潮が動き出すタイミング。この2つが重なる夜は最優先で立て
    ■ どこ → 常夜灯の光の輪の、明るい所と暗い所の境目。暗い側に着水させて、明るい方へ引いてくる
    ■ 何を → 3.5号のノーマル(約3秒で1m沈む)。号数とタイプは昼と同じでいい。変えるのは下地で、夜の基準は赤テープ
    ■ どう動かす → シャクリはゆっくり大きく、そのあとのフォールを長く。沈めるのはラインを張ったままのテンションフォール
    ■ 持っていくもの → ライフジャケットとヘッドライト。磯に立つならライトの予備も

    夜だからといって、特別なエギや特別な釣り方が要るわけじゃない。昼に覚えた手順のうち、変えるのは3つだけだ。投げる場所を光で決める。下地を暗い側に寄せる。フォールを長く見せる。

    逆に言えば、この3つ以外を変えるな。暗いと不安になって、エギを小さくしたり、派手な色に替えたり、シャクリを速くしたりしたくなる。どれも理由が無い。見えないぶん、手順を昼と同じにしておくほうが、何が効いて何が効いてないかを判断できる。

    夜の1投目は、明るいうちに見ておいた場所へ投げるのが一番いい。どこに根があって、どこから急に深くなるか。暗くなってから初めて立つ堤防では、それが分からない。日が沈む前後の薄暗い時間(夕マズメ)から竿を出して、暗くなる境目をそのまま釣り続けろ。


    02. エギングは昼と夜どっちが釣れるか

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    エギングで一番よく聞かれる質問だ。答えは、どっちも釣れる。差を決めているのは時刻じゃなく、光の量だ。

    昼は光が多い。イカからもエギがよく見えるが、それは偽物のボロもよく見えるということだ。光が落ちると、上から見られる不安が減って、イカの警戒心が下がる。夜が釣れると言われる理由のひとつはこれだ。

    もうひとつは、常夜灯だ。明かりの周りには小魚が集まる。その小魚を狙って、イカが明暗の境目に付く。昼には無かった「イカが集まる場所の目印」が、夜にはできる。

    ただ、昼に分がある場面もある。目で見えているイカ(見えイカ)を落ち着いて相手にできるのは昼で、エギを見たイカが寄るのか、見切るのかを目で確かめられる。足元の根や藻も見える。夜の釣りの判断材料は、昼に目で見て覚えたことの積み重ねだ。

    だから俺は、どっちかを選べとは言わない。明るいうちに着いて下見をして、夕マズメから暗くなるまで通して釣れ。空が暗くなりきるまでの30分ほどは、小魚の目が暗さに切り替わりきらないうちに、イカのほうが先に獲物を見つけられる時間だ。この時間をまたいで竿を出していれば、昼と夜の両方のいいところが取れる。

    時間帯を時計ではなく光と潮で読む話は、ここに全部まとめてある。



    03. 常夜灯は明暗の境目を撃て

    夜のエギングで常夜灯の明暗の境目を攻める図。灯りの真下の明るい水には小魚が集まり、イカは境目の暗い側で待つため、エギを暗い側に着水させて境目をまたいで明るい方へ引いてくる流れを示しています。
    夜のエギングで常夜灯の明暗の境目を攻める図

    夜のポイント選びで一番効くのが常夜灯だ。ただし、使い方を間違えている人がほとんどだ。

     

    明るい真ん中に投げ込むな

    常夜灯の真下の明るい水には、小魚がたくさん見える。そこにエギを投げたくなる気持ちは分かる。だが、デカいイカほど明るい場所に入りたがらない。イカは暗い側で待ち伏せして、明るい側の小魚を狙っている。

    イカが付くのは、光の輪の外側、明るい所と暗い所の境目だ。暗い側に身を隠して、明るい側に出てきた小魚を狙う。だから狙うのは境目で、エギを通す向きは「暗い側から明るい側へ」になる。

    境目は、灯りの色によってはぼやけて見えにくい。オレンジの灯りより白い灯りのほうが、明暗ははっきり出る。先に立ち位置から明暗の境目を目で確かめて、それが海面のどこにあるかを決めてから投げろ。

     

    暗い側に着水させて、明るい方へ引く

    投げる場所は、境目のすぐ外の暗い側だ。明るい所に直接落とすより、待ち伏せしているイカの目の前を通しやすい。そこで沈めて、シャクりながら境目をまたいで明るい側へ寄せてくる。暗い所から明るい所へ出ていく獲物の動きになる。

    立ち位置も同じ考え方で決める。光の輪の中に自分が立つと、水の上に自分の影や動きが落ちる。明かりの端か、光の輪から少し離れた暗い所に立って、境目に向けて斜めに投げろ。

    常夜灯の周りは人が集まりやすい。すでに誰かが立っていたら、無理に割り込むな。常夜灯は1本とは限らない。港の中を歩いて、人のいない明かりを探すほうが早い。

    ▶ ヤマシタの川上英佑氏が、夜の漁港の常夜灯の下で攻め方を解説している。10分14秒あたりで、イカは光と影の境目に沿って泳ぎ、暗い側に潜んでいることが多いので、暗い所から光の入る所へ引いてくること、明るい所まで寄ってきて抱くのはまれなことに触れている。7分29秒あたりでは、ライトを人に当てないよう呼びかけている。

    常夜灯以外の場所の選び方と、「人が多い=釣れる」が成り立たない理由は、ここで解いてある。



    04. 夜のカラーは下地の赤テープが基準

    夜のエギングの状況別カラーの選び方の図。常夜灯の周りや月夜は赤テープで黒い影を作り、月の無い闇夜と濁りの入った夜は赤テープから入って反応が無ければ夜光を足す、という3つの状況を並べて示しています。
    夜のエギングの状況別カラーの選び方の図

    「夜は何色がいいんですか」も、夜の質問の定番だ。答えは、色じゃなく影で考えろ、だ。

     

    色じゃなく、影を作る

    アオリイカは色を見分けられない。見ているのは明るいか暗いかと、輪郭だ。だから夜のカラー選びは「何色か」じゃなく、「暗い水の中で、どれだけはっきりした影になるか」になる。この目の仕組みは、アオリイカの色の見え方で細かく書いた。

    エギのカラーは、布の色(背中の色)と、その下に貼ってある下地のテープの2層でできている。夜に効くのは下地のほうだ。赤い下地は、水の中で光を吸って黒っぽく沈む。わずかな月明かりや常夜灯の光を背にしたとき、くっきりした影になる。

    店で見分けるなら、パッケージやメーカーのカラー一覧で下地を見ろ。呼び方はメーカーで違って、赤テープ・赤下地・赤ボディなどと書かれている。ヤマシタのエギ王Kなら、公式のスペック表に「ボディカラー(下地)」の列があって、そこが「赤」のものが赤テープの仲間だ。カクテルオレンジの説明には「赤ボディのシルエット効果で夜間やローライト時に効果的」とある。

    ヤマシタの川上英佑氏も、夜の下地は赤だと書いている。川上氏の理由は「下地を太陽の光の色に合わせる」で、俺の「影を作る」とは理屈が違うが、夜の答えは同じだ。

    夜とか暗い時間帯は赤

     

    常夜灯・月夜・闇夜で下地を変える

    夜の光には、大きく3つの状況がある。

    ■ 常夜灯の周り・月夜 → 赤テープ。明かりを背にして、黒い影をはっきり作る
    ■ 月の無い闇夜 → 赤テープから入って、反応が無ければ夜光(グロー)を足す
    ■ 濁りが入った夜 → 赤テープで反応が無ければ夜光。濁った水の中でも、ぼんやり光って位置を知らせる

    ひとつ例外がある。常夜灯の白い光が水銀灯のような紫外線を含む灯りなら、紫外線で光るケイムラも夜のローテーションに入る。LEDの灯りの下では光らない。川上氏は、灯りに紫外線が含まれるかをスマホのカメラ越しに見て確かめる方法を紹介している(上の動画の5分46秒あたり)。

    夜光は、光を溜めて暗い所で光る塗料だ。ヤマシタも夜に使うのがおすすめで、濁った水でも有効だと書いている。ただ、全身がピカピカ光るエギを最初から投げるのは勧めない。光りすぎると、それ自体が作り物だと見抜かれる理由になる。基準は赤テープで、夜光は足すもの。この順番で考えろ。

     

    満月と新月で、効き方が変わる

    同じ夜でも、月で海の明るさはまるで違う。満月の夜は、月明かりが水の中まで届いて、イカは目でエギを探す。こういう夜ほど、赤テープや紫のテープで作る黒い影が効く。見切られるようなら、光を透かすクリアのボディに替えて、影を薄くする手もある。「満月だから派手に光らせる」は逆だ。

    新月や曇りの真っ暗な夜は、エギを見つけてもらうまでが遠い。それでも、やることは上の3行のとおりだ。赤テープから入って、反応が無いときに夜光を足す。シャクリの速さとフォールの長さは変えなくていい。常夜灯の明暗がいちばんはっきり出るのも、月の無い夜だ。

    赤テープのエギで1本選ぶなら、俺はヤマシタのエギ王K 3.5号の軍艦グリーンを持っていく。下地が赤テープで、夜の基準の1本になる。

    明るい側の1本と組み合わせて、明暗の2本で回す考え方は、ここにまとめてある。



    05. 暗くても着底とアタリを取る

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    夜に一番困るのは、エギが今どこにいるか分からなくなることだ。ラインが見えないから、着底もアタリも目では取れない。だから夜は、目の代わりに数と手で取る。

    着底は数で取る。ノーマルタイプの3.5号なら約3秒で1m沈む。昼に同じ場所で数えておいた秒数があれば、夜もそのまま使える。数えずに適当な所でシャクり始めるのが、夜に根掛かりが増える大きな原因だ。

    沈めるのは、ラインを張ったままのテンションフォールにしろ。ラインを出して自由に沈めるフリーフォールは、夜には勧めない。昼ならラインの動きを目で見てアタリを取れるが、夜はそれができない。張っていれば、イカが触った重みの変化が竿と手に来る。

    シャクリは、昼よりゆっくり大きく入れて、フォールを長く取れ。暗い中で細かく激しく動かしても、イカは追いきれないことが多い。音を立てる激しいシャクリも控えめでいい。夜の主役は動かしている時間じゃなく、沈めて見せている時間だ。

    テンションフォールで沈めると、エギは少しずつ手前へ寄ってくる。それを嫌がる必要は無い。足元の岸壁際や、常夜灯の光が落ちる境目まで寄ってきたら、回収する前にもう一度しっかり沈めて見せろ。追ってきたイカが、最後に足元で抱くことはよくある。

    竿の持ち方も変える。ヤマシタの川上氏は、夜のアタリの取り方として、ブランデーグラスを持つように軽く持って竿先を下げ、シャクってラインを張ったら軽く手を添えてフォールを待つやり方を勧めている。握りしめた手は、小さな重みの変化を消してしまう。夜ほど力を抜け。

    風がある夜は、ラインが風に押されて張りを保ちにくい。そういうときは、フォールのあいだに竿を横に寝かせて、ゆっくり引いてくる(さびく)。ラインが張ったままになり、エギはわずかに沈むか横へ動くので、イカが抱く間も残る。

    夜のアタリの出方と、感度を上げる考え方は、夜のアタリの取り方で詰めてある。テンションフォールとフリーフォールの使い分けそのものは、ここだ。



    06. 夜の安全とマナー|ヘッドライトで海と人を照らすな

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    夜のエギングで一番大事な道具は、エギじゃなくヘッドライトとライフジャケットだ。そのうえで、ヘッドライトには使い方がある。

    まず、人を照らすな。今のLEDのライトはとても明るい。キャスト中や歩いている人の顔を照らすと、相手は目が眩んでバランスを崩す。釣り場のトラブルになることも少なくない。海上保安庁も、照明で人や航行中の船を不用意に照らさないよう呼びかけている。

    次に、海を照らすな。強い光を海に入れれば、散ってしまう魚もいるし、そばで釣っている人の釣りも壊す。エギを付け替えるときや結び直すときは、手元だけを照らして、光が海に向かないように体の向きを変えろ。点けっぱなしにせず、要るときだけ点ける。

    磯に立つなら、ライトは予備を持て。転んで壊れたら、暗闇で助けを呼ぶ手段が無くなる。外洋に面した磯では、足元が乾いていても大きな波が来ないとは限らない。入る前にしばらく波を見て、少しでも足場を洗うようなら別の場所にしろ。潮が上げていく時間は、波もうねりも大きくなっていく。

    夜は波が見えにくい。天気予報の波の高さは平均の値で、最大でその2倍の波が来ることがあると海上保安庁は注意している。昼なら白く見える波も、夜は音でしか分からない。足元が濡れている所には立つな。

    もうひとつ、夜の漁港のすぐそばには人が住んでいることが多い。車のドアの音、大声、ライトを家の方へ向けることは、釣り場そのものを失う原因になる。

    ライフジャケットは、堤防なら腰巻きの自動膨張式、磯なら固型式だ。夜は落ちても誰にも見えない。命には代えられねぇ。初めての磯に夜、1人で入るのは絶対にやめろ。昼に歩いて、足場と退路を確かめてからだ。


    まとめ

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    長々と語ったが、結論はシンプルだ。

    夜のエギングは、光の量で全部決まる。明暗の境目に投げて、赤テープで影を作り、張ったまま沈めろ。

    ■ 投げるのは常夜灯の明暗の境目。暗い側に着水させて、明るい方へ引く
    ■ 下地は赤テープが基準。闇夜や濁りで反応が無ければ夜光を足す
    ■ 沈めるのはテンションフォール。着底は数で、アタリは軽く持った手で取る

    次の釣行は、明るいうちに着いて下見をしろ。暗くなる境目をまたいで竿を出せば、昼と夜の両方が手に入る。


    よくある質問(FAQ)

    理屈っぽいお前らのために、最後によくある疑問を潰しておくぞ。

    Q1. 夜のエギングは何時から釣れますか?

    A. 結論:時刻より潮で決めろ。夜の中に潮の動き出しがあれば、そこが一番の狙い目だ。 潮の流れが止まる潮止まりでも竿は置くな。シャクリを減らして、フォールを長く取ったり、底でじっくり見せたりして待て。動き出したら、またテンポを戻せばいい。

    Q2. 春イカは、満月や大潮の夜に狙ったほうがいいですか?

    A. 結論:春も夜は狙える。ただ、満月だから、大潮だから釣れるわけじゃない。 見るのは潮が動くタイミングと光だ。春の親イカは産卵の場所へ向かって浅場へ差してくるから、藻場やその通り道の近くで、境目を探すのと同じ考え方で待てばいい。月の明るい夜は赤テープで影を濃く作り、月の無い夜は常夜灯の明暗を使え。

    Q3. 夏でも夜エギングはできますか?

    A. 結論:できる。 夏に釣れにくいのは、水温のせいより、イカの数とサイズの問題だ。産卵を終えた親から順にいなくなり、その年の新子はまだ小さい。いるイカは少なくても、夜の常夜灯周りは狙う場所が絞りやすい。暑さを避けられるぶん、夏こそ夜に分がある。

    Q4. 夜は投げて巻くだけでも釣れますか?

    A. 結論:イカが浅い層まで浮いている夜なら釣れる。 常夜灯の周りで小魚を追ってイカが浮いているときは、エギを沈めて境目をゆっくり巻いてくるだけで抱くことがある。ただ、底近くにいるイカには届かない。巻いて反応が無ければ、着底を取ってシャクリとテンションフォールに戻せ。


    夜の海は、昼と同じ場所なのに、まるで違う顔をしてる。光の輪が1本立つだけで、イカの居場所が決まる。それを読める奴だけが、暗い海から良型を抜いてくる。

    ライトを消して、境目を見ろ。

    このブログでは、エギングの「なんとなく」を一つずつ物理で解体していく。役に立ったならフォローしておけ、損はさせねぇ。

    夜に場所とカラーが合っていても、抱かせる順番が崩れていれば釣れない。釣れない日に何から直すかを順番で潰す1冊を、有料で出した。

    またな。

     
     
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