
馬と王国、音楽と人生ーあべこべになる価値観
"A horse, a horse! My kingdom for a horse!"
「馬だ!馬をくれたら我が王国をやるぞ!」
(『リチャード3世』第5幕第4場)
優先順位の問題。
王国を守るために馬に乗り、戦争をしているのであって、その逆ではない。
仕事をくれ! 仕事をくれたら命をやるぞ!という人はいないだろうが、それと同じことになってしまう。
さすがに、シェイクスピアは天才である。
修羅場に置かれると、人間はパニックになって、あべこべ、逆さまになってしまう状況を一瞬のセリフで切り取っている。
昔、ベルリン・フィルの指揮者、サイモン・ラトル(英国人)が、人生のために音楽があるのです、音楽のために生きるわけではありません、と言っていて、驚いたことがある。
音楽家ともなれば、音楽=命だと思っていたから。
さすがに、英国人はバランスが取れている。
学問をやっているのに楽しそうでない人もいる。
昔は楽しかったとしても、年をとれば興味も変わり得る。
楽しくなくなってしまったら、仕方がない、変えるほうがいいだろう。
学問のために生きているわけではない。
ノーベル賞をもらうような人は別かもしれないが。
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