
握力
こんにちは😊
ダブルバガー、トリプルバガーを達成してXにポストするとたまに「握力がすごい」といったコメントをいただきます。
株式投資では「握力が大事」と聞いたことありますよね。短期的な株価の上下では一喜一憂せずに、良い銘柄をじっと持ち続けられる人こそが長期投資で成果を得られるっていうお話、投資本やSNSでも見かけますね。
確かにこれはある意味では正しいのかもしれません。我慢できずに売ってしまいその後に株価が何倍にもなって「あの時、もう少し握れていればなあ・・・」という後悔をしたことがある人は多いはず。特に初心者の皆さんは「自分は握力が足りない」「だから勝てない」と考えがちです😢
ところが・・・です。
握力というのは我慢できるかどうかということなのですかね?忍耐力?精神力?胆力?🤔
単に我慢強ければ勝てるなんてことはないですよね。おじさんは「じっと我慢するのが握力」なんて思いませんし、決して忍耐力のある人ではありません🥸
「我慢」と「放置」
握力が試される機会はたくさんあります。
日経平均の急落、円高、政権交代、景気の悪化・・・そんなときは我慢でしょうか?
おじさんの経験では「何も考えずにただ耐える」という手法はかなり非効率です。株価というのは経済成長とともに基本的に上がっていくので10年も保有していれば(ほぼ)確実に上昇しますから、「何も考えずにただ耐える作戦」でも資産は増えるでしょう。でも、結果として年利回りが3%程度では投資しているとは言えませんね。(注:インデックス投信批判ではありませんよ😅笑)
もちろん、5年・10年先まで成長する銘柄を見抜いて「買ったら売らない」という手法の凄腕投資家もいらっしゃいますけど、簡単には真似できませんよね🥹
おじさんの手法は短期・中期を想定した取引で大きく株価を伸ばした銘柄を長期保有に変えるケースがほとんどで、最初から長期で収益を得る想定の売買はやりません。というか、気が短いのでできません😭笑
もちろん将来期待のバリュー銘柄も買いますけど、おじさんは常に利回りを重視するので割合は少なめですし、何年も待つようなことはしません。
長期保有は株価が下がったときに「まあいいや」と目をつむっているのではなくて、「自分のシナリオから外れていないか」「まだ保持していてもよいか」を確認しながら我慢するのが正しい方法だと思います。
つまり、握力というのは精神力ではなくて、情報と根拠によって裏付けがある長期保有だと思うのです😉
うまくいかない長期投資は「将来性があるはず」「いつか戻るだろう」「売ったら負け」みたいな、曖昧な期待だけで保有を続けるやり方。これは握力ではなくて、自分に都合のよい言い訳を並べた単なる「放置」です。目的のない長期保有は資金を遊ばせているだけで非効率になってしまいます😱
最近、こんなポストをしました。
証券会社アプリは銘柄毎に損益やら損益率を表示するから「せっかく損益率が増えたから売りたくない」とか「損益プラスになるまで含み損でも我慢」みたいな思考になって銘柄コレクターになりがち🥹…
— 株おじさん (@sunra003gou) December 23, 2025
いまの証券会社アプリは各銘柄の損益を表示してくれるので、これも「目的のない長期保有」が増える一因なんですよね・・・🥹
長期目線
さて、重要なのは「どうしたら長期保有の根拠に自信が持てるのか」という点です。これ、かなり難しいですし、人によってやり方は異なります。
株価は短期的にはランダム要素が強くて変動しますから気持ちが揺らぎますよね。おじさんは、長期投資の握力を上げるには「長期の相場観」をチェックするスキルを持つことが大切だと思います🥸
日頃は短期の相場観で取引している人が多いですよね。週足・月足を使う人は少ないと思います。ファンダとテクニカルの両面で長期視点でチェックをする方法を知れば、長期投資における握力を身につけることはさほど難しいことではありません。
シンプルに言うと、
相場全体のトレンド
その銘柄企業が成長して将来も利益を増やせそうか
経営・資金繰りが順調か
市場がこの銘柄を評価しているか
という4つが問題なければ保有し続けられます😎
高配当株投資をしている方にとっては「銘柄企業が株主を大切にしているか」という観点も大切ですよね。
こういった長期視点を数値として確認できる指標があれば「根拠のある握力」を作り出せそうですね🤩
日経平均やTOPIXといった株価指標や為替・金利のトレンドは言うまでもありませんね。
ファンダの観点だとEPS(1株当たり純利益)・BPS(1株当たり純資産)のような収益指標が伸びていることや、ROIC(投下資本利益率)・CF(キャッシュフロー)のような経営指標が安定していること、そしてこれらの指標の時系列の推移が大切です。
長期の配当重視なら、配当性向や増配率のような指標も大事ですね。
(※ ファンダは話が長くなりすぎるので今回は省略します:ご自身が重視するファンダ指標をチェックしましょう)
過去10年、株価が伸び続けた銘柄に共通しているのは、短期的な調整局面があってもファンダ指標が崩れてなかったというところ。逆に「握力が試された」局面で大きく下落してそのまま戻らなかった銘柄では、業績悪化や財務劣化が先行して起きているケースが多いんです😣 時系列のデータでチェックするとわかります。
左は長期保有を継続、右は逃げた銘柄ですが違いが分かるでしょうか。上にあげた指標の変化を観察してみてください。

長期保有するためのテクニカル指標
今回はテクニカルの観点で、おじさんが長期保有で重視しているテクニカル指標を紹介します。これらから分かるのは上の条件のうち「市場がこの銘柄を評価しているか」です。
年末にかけてXでポストした内容を少しアレンジして解説したいと思います。
200MA
移動平均(MA)を使う手法は、おじさんのポジショントレード(ポジトレ)戦略の基本です。おじさんのポジトレは(上昇期待銘柄を選抜したあとで)移動平均でタイミングを見計らってフジコのようなツールで大口投資家のトレンドフォローをします😉 (移動平均の本質をどう読み取るかは別の記事にありますのでまずこれをマスターしましょう。)
MAの活用方法やポリグラフのようなMAを使ったノウハウはこれまでにnoteで紹介してきたので割愛しますが、200日MAバンド(200dMAB)の重要性はご理解いただけていると思います😊
長期保有でもこの200日MAが活用できます。
おじさんの長期保有銘柄で見ていきましょう。まずは日本酸素(4091)。

ご覧のとおり、この10年間、200日MAは右肩上がりです。株価はかなり変動していますが上がり続けています。(2020年のコロナショックで大きく下げていますが、元々1000円くらいのときに買ったのでそのままキープしました。)
そうなんです、200日MAを指標にして、上がっているときだけ買う、またはキープし続けるという作戦は有効なんです。Xのポストでは「200日MAが下がっているときは手出し無用」と書きましたが、ご理解いただけると思います。
もう一例、住友商事(8053)です。

この銘柄も1000円くらいで買いましたが、2018年からの200日MAの下落ではいったん手放しました。2021年からの200日MAの上昇で再購入。昨年下落しましたが既にダブルを超えていて利確ラインが2000円くらいでしたのでキープし続けています。今はトリプル突破してすごい含み益です🤩
200日MAが上昇しているときは買うまたはキープ、下がってきたら逃げる、という作戦が有効なことがわかると思います。
これらの例は特殊なわけではないので、他の銘柄でも200dMABを表示して調べてみてください!
月足RSI
RSI(相対力指数)は一定期間の値動きから現在の株価の過熱感を数値化して、相場の転換点を探るのに利用されます。
おじさんのnoteでも何回か登場していますけど、主に日足RSIを使用したテクニカル分析を紹介しています。ここでは月足のRSIを使用します。
実は月足RSIと200日MAはかなり似た動きをします。でも、反応速度が違うんです。200日MAは200日分の平均なのでどうしても株価に対して遅い動きをします。この遅い動きが大口投資家の分析やポリグラフのような戦略ではかえって有利に働くのですが、長期保有の可否をチェックする観点では月足RSIの早い反応が活用できます。使い分けですね。
上と同じ銘柄で見ていきます。まずは日本酸素(4091)のチャート例を見てみてください。RSI-mが月足RSI、RSI-mMAが月足RSIの移動平均(5カ月)です。200日MAと似た考え方ですが、RSI-mMAの数値が大きくて横ばい、または上昇しているときはキープです。もう少し具体的には、RSI-mがRSI-mMAを上に追い越しているときは買うまたはキープ、下に大きく追い越しそうなら逃げます。

この月足RSIを使う考え方だと200日MAに比べてかなり早いタイミングで動きが分かりますが、先の200日MAよりも変動が多いので売買タイミングが生じます。但し、変動のスピードは年単位ですから慌ただしいということはありません。
200日MAのようにゆっくりとした変動で見るか、月足RSIのように敏感な変動に合わせて売買するかは好みです。おじさんはファンダと両方の指標を見て決めていて、どちらかというと200日MAを重視しています。すでに保有している銘柄は株価が上昇していて利益を確保する利確ラインが決めてあるので、ファンダが安定していて200日MAが大きく下降しない限りキープしておくことが多いですね。新たに買うのは200日MAと月足RSIが両方上昇しているときです。
住友商事(8053)も見てみます。
日本酸素のチャートに較べるとRSI-mの変化がはっきりしていますね。2018年の下降ははっきりしていて50を割っています。2018年にいったん手放した理由がお分かりいただけると思います(昨年の下落ではRSI-mは50を割っていません)。

さてさて、上のチャートの時間軸は日足ですが、常に月足RSIが表示されるようなインジケータを使用しています。時間軸を切り替えても、見たい指標は月足RSIですのでこういうインジケータがあったほうがいいですよね(自画自賛)😉
ええ、ちゃんとこの記事のおまけで進呈しますよ!😘
Xでも紹介した三井海洋開発(6269)はかなり分かりやすい例です。Xでは「どうしてキープできたのか」っていう質問を複数いただきましたけど、上に書いたルールだと売る理由がないですよね。
2023年に購入(↑ 印)して以来、200dMAもRSI-mMAもずっと上昇していますからキープし続けました(RSI-mMAが少し下降したタイミングがありますが、この高い水準での下降は200dMAが上昇しているので気にしません)。短期の株価変動に惑わされずにウハウハになりました🤩

このようにしてファンダやテクニカルの定量的な指標を利用して、長期保有を続けるのか、一旦逃げるのか、といった判断をしていきます。
おじさんの長期投資はポジトレからの移行がほとんどで、ポジトレはもともとは利益20~30%狙いが多いんですが、株価が順調に伸びて利益50%くらいになったら多少の株価変動は気にならなくなりますから長期保有に移行します。もちろん大きく下落したときの利確ラインは決めておくんですけど、あとは基本的にファンダが悪化せずに200MAと月足RSIが上昇または横ばいであれば保有し続けます。こういう銘柄は数年でダブル・トリプルを達成することが多いですよ✌️
おじさんの場合、配当は重視していないので長期保有が目的ではなくて、「慌てて利確しないようにする」ことが目的です。実はこの考え方の方がおすすめです😉
メンタルも大切
「恩株」という言葉、聞いたことありますか?「ハウスマネー」とも呼んだりします。
例えば、株価1000円の株を1000株買って(合計100万円)、株価が1500円に上昇したとします。このとき3分の2に当たる667株を売れば元手の100万円は戻ってきて残りの333株はいつ売っても利益になりますよね(簡単のため税金は無いものとします)。この残った株が「恩株」です🥸
損益率の観点では恩株にすることには何の意味もありません。でも元本回収していますから「いつ売っても絶対に損をしない」というのはメンタル的に非常に楽になります。以前の記事にプロスペクト理論を紹介しました。おじさんも含めて、人間って損をしたくない動物なので🥹
「配当もいいし長期保有してみたいけど損はしたくない」みたいな贅沢な悩みを抱えたときに恩株は心理的に有効です。
おじさんは株投資への投入資金の2倍近くを現金回収して、結果としていまは投資利益分のみを資金として株投資をやっています。すべての投資資産が恩株の状態。こうなるとどう転んでもマイナスはありえませんし、すべて失っても投入資金の倍額が現金でありますから、多少の暴落が来てもへっちゃらです。長期保有のハードルも低くて気軽にできます。
恩株というのは収益面ではあまり意味がないのですが、メンタル面での効果は絶大ですので、この状態を目指すのは悪くないと思いますよ😉
まとめ
「なぜ自分はこの株を持っているのか」「その理由は今も成立しているのか」ということを自問してみて定量的に答えられるなら握力は上がります。この機会に「自分は何を根拠に長期保有しているのか」を見直してみてください。
株価の下落と企業価値の下落は同時に起きるとは限りません。一時的に株価が下落しても企業価値が成長していれば相場の影響はすぐに払拭されて株価は戻ります。だから暴落時はチャンスと言われるわけです。ナンピンをしてよい場合とダメな場合もこれと同じ。
相場全体のトレンドと企業価値を見極められるようになりたいですね。
長期保有の握力というのは、しっかりとした根拠に裏付けされたものなんです😎
繰り返しで恐縮ですが、いわゆる「握力」は長期保有を目的とするのではなくて「慌てて利確しない」ことを目的にするのがおじさんの推奨です。ぜひ参考にしてみてください!😉
今年もおじさんの記事を読んでいただいてありがとうございました!来年もよろしくお願いします。皆さんよいお年をお迎えください!🎍
ではまた!😊
おまけ
月足RSIインジケータを配付します。週足・日足・時間足、どの時間軸で見ても月足RSIが表示されます。オリジナルの設定値はおじさんの設定ですので、ご自身でアレンジしてくださいね。
いつも通り、1週間程度の無償配布期間後はインジケータ配付ページに移動します。
配付は終了しました! インジケータ配付ページに保存してあります。
➡ リンク:TradingViewオリジナルインジケータの配付ページ

※ 個人の範囲で使われる際は自由にコードをいじってください。
無断配付・流用・商用利用は厳禁です。(最近、改訂コードを使って商材化している人がいます。コードは著作権法で保護されますので悪質な人にはアクションしますよ!😡)