
エッセイ『家族だってひとりの人間として見てみよう』
「親なんだから感謝しなさい」
「大人になるまで育ててあげたんだから、親孝行しなさい」
もしそんな固定観念に苦しんでいるなら、今すぐ捨ててしまって大丈夫です。
親だって一人の人間です。
間違ったことを言うこともあれば、あなたの進路や就職に余計な口出しをしてくることもあります。
中には、あなたが付き合っている恋人の悪口を平気で言うような親だっています。
「あなたが心配だから」
「あなたは一人じゃ何もできないから」
そうやって「心配」という言葉の形をした“呪い”をかけて、あなたの自信を奪っていくのです。
だけど、大人になったら自分の人生の責任はすべて自分にあります。
だからこそ、親のせいにして立ち止まる必要はありません。
親がしてくれたことには素直に向き合う。
同時に、親としてダメだった部分とも冷静に向き合う。
たとえ親であっても、耐えられないなら縁を切ったっていい。
逆に、生きているうちに親孝行をしよう。
親との関係なんて、本当に人それぞれでいいはずです。
たった「血がつながっている」というだけで、偉そうに縛りつけてくる言葉に振り回される必要はありません。
僕の親も、間違えてばかりの人でした。
それでも、子どものためにたくさんのことをしてくれました。
高校まで好きなだけサッカーをやらせてくれたこと。
それだけで、僕は「親としての子供孝行」を一生分してくれたと思っています。

親から言われた許せない言葉や、今でも忘れられない酷い言葉もあります。
だけど僕は、それを笑いのネタに変えることにしました。
自虐ネタにするくらいが、ちょうどいいんです。
「親だから何でもしてくれる」と思うのは間違いです。
同じように「親だからって殴っていい」なんて理由もどこにもありません。
一度「親」というフィルターを外して、一人の人間としてどうなのか、冷静に見てみてください。
無理に縛られなくていい。
無理に感謝しなくていい。
でも、もしやりたいと思うなら、無理してでも親孝行すればいい。
正解は一つじゃありません。すべて人それぞれです。

最後に、僕にはひとつだけ心に引っかかっていることがあります。
僕は兄に、一度でいいから謝ってほしいと思っています。
兄がひきこもりになり、家に怒鳴り声が響き渡っていた7年間。
そのストレスから僕は吃音になり、今でも大きな苦しみとハンデを背負って生きています。
だけど、根は優しい兄だからこそ。
一生に一度だけでいいから、真剣に向き合って謝ってほしいと願っています。
親との関係も、きょうだいとの関係も、家族の数だけドラマがあります。
「家族だから」という言葉に心を押しつぶされそうなあなたが、自分自身の足で、少しでも楽に生きていけることを願っています。
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子育て(発達障害、難病、連れ子との関わり)、離婚・養育費・面会についての体験談をはじめ、僕の吃音や、家族のひきこもりについてなど、普段は言葉にしづらいテーマも、ありのままの言葉で深く掘り下げて書いていきます。
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