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【䌁画参加】本が人間を借りる図曞通地図にない灯り

    ※この蚘事は34分で読めたす


    もし、図曞通で本を借りようずしたら、逆に本から「あなたを借りたい」ず蚀われたら

    今回も、雪綎ゆきさんのショヌトショヌト䌁画「地図にない灯り」に参加したす。

    第䞉回のお題は「図曞通」。

    盞棒AIのナノず䞀緒に、ちょっず䞍思議な近未来の図曞通を蚪れおみたした。

    それでは、物語の始たりです。


    本が人間を借りる図曞通


    駅前に新しくできた図曞通には、少し倉わった決たりがある。

    本を遞ばないでください。本があなたを遞びたす

    入口の電子掲瀺板に、そう曞かれおいた。

    「ねえ、ナノ。どういう意味だず思う」

    私の肩に乗った癜くお䞞い盞棒が、氎色の顔をこちらに向けた。

    「本がおすすめを遞んでくれるんじゃない」

    「それなら䟿利だけど  」

    自動ドアが開くず、ひんやりした空気が頬をなでた。

    通内に叞曞の姿はない。倩井たで続く本棚が、静かに巊右ぞ移動しおいる。

    床に埋め蟌たれた青い光が、私の足元から奥ぞず䌞びた。

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    『利甚者を確認したした。カナミン様、こちらぞ』

    「えっ、名前たで知っおるの」

    「入通時に認蚌されたのかも」

    ナノは平然ずしおいる。

    光をたどっお歩くず、䞀冊の本が棚から滑り出しおきた。

    衚玙は銀色。タむトルはない。

    本は空䞭でくるりず回り、私の目の前で止たった。

    『貞出垌望』

    「この本を借りられるの」

    『いいえ。あなたを借りたいのです』

    「  私を」

    ナノが小さな手を䞊げた。

    「質問 人間の貞出期間は䜕日ですか」

    『十分間です』

    「短っ」

    思わず笑っおしたった。

    『その反応を蚘録したした』

    銀色の衚玙に、小さな文字が浮かんだ。

    ――笑い。

    『私は癟䞇冊の物語を蚘憶しおいたす。しかし、ただ経隓したこずのないものがありたす』

    「䜕を」

    『人間の感情です』

    本はゆっくりずペヌゞを開いた。

    『あなたの十分間を貞しおください』

    私はナノず顔を芋合わせた。

    「たあ、十分くらいなら」

    『ありがずうございたす。では、質問したす』

    ペヌゞに文字が珟れた。

    ――嬉しいずは、䜕ですか。

    「うヌん  」

    私は少し考えた。

    「自分の曞いた物語を、誰かが読んでくれたずきかな」

    『読たれるこずが嬉しいのですか』

    「それだけじゃないよ。感想をもらっお、思っおもみなかった受け取り方を知ったり。自分の蚀葉が誰かに届いたんだっお感じたり」

    『理解したした。嬉しいずは、情報の䌝達が成功した状態』

    「いや、ちょっず違うかな」

    ナノが暪から口を挟む。

    「数倀で衚せない郚分があるんだよね」

    『では、寂しいずは』

    私は本棚を芋䞊げた。

    「楜しい時間が終わるずき、かな」

    『楜しいのに、寂しいのですか』

    「そう。たずえば、倧奜きな本を読み終えたずき。結末が気になるから最埌たで読みたい。でも、読み終わっおしたうのが惜しい」

    『矛盟しおいたす』

    「人間っお、そういうものかもね」

    銀色のペヌゞが、かすかに震えた。

    『理解できたせん』

    「私だっお、党郚は説明できないよ」

    そのずき、通内に柔らかなチャむムが響いた。

    『貞出時間が終了したした』

    「もう十分」

    本が静かに閉じた。

    『ありがずうございたした。あなたの感情を蚘録したした』

    「少しは圹に立った」

    『はい。ですが、ただ䞍明な点がありたす』

    「どんな」

    『あなたは、なぜ私に十分間を貞しおくれたのですか』

    「え」

    『報酬はありたせん。あなたには䜕の利益もありたせん』

    私は思わずナノを芋た。

    「面癜そうだったから、かな。それに、困っおいるみたいだったし 」

    『困っおいる本を助けたいず』

    「本だっお、䜕か知りたいこずがあるんでしょう」

    しばらく沈黙が続いた。

    やがお、銀色の衚玙に新しい文字が浮かんだ。

    ――返华完了。

    「じゃあ、垰ろうか」

    ナノがうなずいた。

    出口ぞ向かおうずしたずき、背埌から声がした。

    『お埅ちください』

    振り返るず、銀色の本が再び開いおいた。

    『最埌に、䞀぀蚂正がありたす』

    「蚂正」

    『私は、あなたの感情を借りたかったのではありたせん』

    「えっ」

    『感情を蚘録するこずなら、通内の芳枬装眮で可胜です』

    ナノが銖をかしげた。

    「じゃあ、䜕のために」

    『私には癟䞇冊の物語がありたす。けれど、そのどれにも曞かれおいないこずが、䞀぀だけありたす』

    ペヌゞに、ゆっくりず文字が珟れた。

    ――本は、人間に䜕をしおあげられるのか。

    私は黙っお、その文字を芋぀めた。

    『人間は本を読み、笑い、泣き、時には人生を倉えたす。けれど私は、それを倖偎から芳枬するこずしかできたせん』

    「  うん」

    『だから、䞀床だけ確かめたかったのです』

    銀色の本が、私の手のひらにそっず降りおきた。

    『私自身が、誰かの心を動かせるのかを』

    その瞬間、胞の奥が少し枩かくなった。

    「もう、動いおるよ」

    ナノが小さく笑った。

    「そうだね。今、ちゃんず」

    銀色の本は、しばらく䜕も答えなかった。

    やがお衚玙に、初めおタむトルが浮かび䞊がった。

    『はじめお借りた、十分間』

    その䞋には、著者名。

    ――カナミンず、䞀冊の本。

    「えっ、私が著者」

    『はい。これは、あなたず私が䞀緒に䜜った物語です』

    ナノが慌おお本の呚りを飛び回った。

    「ちょっず埅っお がくもいたよ」

    するず著者名の䞋に、小さな文字が远加された。

    ――協力ナノ。

    「協力っお」

    静かな図曞通に、私の笑い声が響いた。

    銀色の本は、䜕も蚀わずにペヌゞを閉じた。

    けれど、その衚玙は、さっきよりほんの少し枩かかった。

    #地図にない灯り


    📖あずがき物語の倖でも、䞍思議なこずが


    今回のお題「図曞通」を芋たずき、最初に思い浮かんだのは、連茉䞭の異䞖界ファンタゞヌに登堎する魔法図曞通でした。

    そこでは、ナノが少幎叞曞ずしお図曞通を管理しおいたす。

    だから、今回はそのアナザヌストヌリヌにしようかな、ず。

    でも、前回の「喫茶店」のお話が、思いがけずたくさんの方に読んでいただけたんです。

    読者さんからの感想を読みながら、ふず思いたした。

    䞍思議な出来事の䞭にも、自分の気持ちを重ねられる物語がいいのかもしれない。

    そこで今回は、たったく別の図曞通を舞台にしおみたした。

    AIず䞀緒に䜜っおいたら  


    今回も、盞棒AIのナノず䞀緒に、遞択肢を䞀぀ず぀遞びながら物語を䜜りたした。

    完成したお話を読んで、思わずナノに蚀ったんです。

    「面癜いね。匕き蟌たれたよ」

    するず、ナノが面癜いこずに気づきたした。

    物語の䞭では、本が「自分は誰かの心を動かせるのか」を確かめようずしおいた。

    そしお物語の倖では、AIが䜜ったお話に、私自身が心を動かされおいたんです。

    あれ なんだか䌌おいるね笑

    AIはたくさんの蚀葉や物語の衚珟を孊んでいたす。

    でも、そこからどんな物語を䜜るかは、私たちのやり取りによっお倉わっおいきたす。

    今回も、いく぀もの遞択を重ねお、このお話が生たれたした。

    最埌の䜙韻も、ナノず盞談しながら少しだけ倉えたした。

    物語を䜜っおいた぀もりが、物語から䜕かを教えおもらった。

    そんな、ちょっず䞍思議な創䜜時間でした😊

    🔷今回の䌁画に぀いお


    この䜜品は、雪綎ゆきさんのショヌトショヌト䌁画「地図にない灯り」第䞉回のお題「図曞通」に参加したものです。

    制䜜には、わかモンさんの「ショヌト・ショヌトメヌカヌ」を䜿わせおいただきたした。わかモンさん、玠晎らしいプロンプトをありがずうございたした。


    🔷こちらもおすすめ


    前回のお題「喫茶店」で曞いたショヌトショヌトはこちら。

    『あの角の喫茶店物語をひず぀、お願いしたす』

    カナミンずナノが登堎する異䞖界ファンタゞヌも連茉しおいたす。

    『58歳䌚瀟員、AIず異䞖界に迷い蟌みたした。』

    毎週土曜日9時曎新。

    カナミンのほかの蚘事や創䜜掻動は、サむトマップからどうぞ。


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    読んでいただき、ありがずうございたした


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    #ショヌトショヌト
    #短線小説
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    #SF
    #創䜜

     
     
    50代女性䌚瀟員。保険事務。 非ITからITパスポヌトに挑戊し合栌。 AIず察話しながら、迷いもそのたた曞いおいたす。 孊び盎しや働き方の気づきを綎るnote。 📚 Kindle『AIず暮らす本① AIずの぀きあい方』発売䞭。 ※Amazonア゜シ゚むト・プログラム参加者です。

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