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星1つ|毎週ショートショートnote|流れ星空港

    流れ星空港を出発した観光船が、
    銀河周遊ツアーの目玉である青い星に近づいていた。

    「まもなく地球上空です。地上から届く願い声をお楽しみください」

    アナウンスが流れると、
    乗客たちはイヤホンの音量を上げた。

    「宝くじが当たりますように」

    「またそれか」

    笑い声が起こる。

    「恋人ができますように」

    「星に頼んでどうするんだ」

    地球人は、夜空を横切る観光船を流れ星だと思い、願いをかけるらしい。

    やがて、聞こえてくる声が少しずつ変わった。

    「ママの病気が治りますように」

    「戦争が終わりますように」

    さっきまで笑っていた乗客たちも、いつしか黙って耳を傾けていた。

    そして、小さな声が流れた。

    「お父さんが無事に帰ってきますように」

    操縦席で、機長が手元を見た。

    視線の先には、1枚の写真――

    やがて、機内に機長の声が響いた。

    「乗客の皆様。当機はこれより観光コースを外れます」

    船内がざわめく。

    「地球に着陸します」

    その夜、流れ星にかけた1つの願いが、ド派手に叶った。

    (410字)
     

    『星1つ/銀河周遊ツアー』(了)
      



    【お知らせ】

    この後、別のショートショートをもう1本掲載しています。
     


    田原にかさんの「毎週ショートショートnote」、
    28回目の投稿です。

    今週のお題は、
    「流れ星空港」でした。

    「流れ星空港」を飛び立つ観光船。
    それを流れ星だと思って願い事をする地球人。
    その願い事を船内で聞く観光客たち…。

    そんなプロットを考えました。

    さまざまな宇宙人が、銀河ツアーを楽しむ時代。

    そんな時代に、
    もし、地球人が流れ星空港で働いていたら……

    というか。

    観光船のパイロットが地球人だったら――?
     

    ※ここから先は、
     完全に私の頭に広がった妄想です。

     この妄想を共有していただかなくても、
     今回のショートショートを読むうえで、
     何の影響もありません。
     

    藤子・F・不二雄先生を神と仰ぐ私の脳裏に、

    将来、宇宙パイロットになることを夢見る
    一人の少年が思い浮かびました。

    彼の名前は「21エモン」。

    もし、彼が、
    宇宙パイロットになる夢を叶えていたら?

    その子ども(22エモン?)が、
    地球で、お父さんの無事な帰還を願っていたら?
     

    画像
    パイロットとして、観光船を操縦する21エモン。
    助手のゴンスケ(左)とモンガー(右)も一緒。
    ※画像生成AIの作画による想像図です。

    21エモン、立派になって…!😭
    (※変わってません)


    <おまけ画像>

    銀河周遊ツアーのパンフレットの一部をお見せします🤭

    ①星に願いをコース

    画像

    夜景が見える距離まで接近しますが、
    地球からは、流れ星に見えています。
     

    ②巨大要塞接近コース

    画像

    スター・ウォーズで破壊されたデス・スターを
    完全に復元したレプリカを見学するコースです。
     

    ③銀河鉄道並走コース

    画像
    ※「光のレール」は演出です

    宇宙を旅する銀河鉄道999に会える!
    ホエールウォッチングのようなツアーです。
     

    他にも、いろんなツアーがあるみたいですよ!
    いつか行ってみたいですね✨
     

    それでは、2本目。

    1本目とはまったく違うお話です。
     


    『星1つ/銀河航空の夜』

    夜道を歩いていたはずなのに、
    僕は、いつの間にか「流れ星空港」にいた。

    発着案内には、
    「白鳥座」「遠い岸辺」などの行先表示。

    並んでいるのは出発便ばかりで、
    到着便は一つもない。

    待合室で、懐かしい顔を見つけた。
    子どもの頃、毎日のように遊んだ友人だった。

    「どこへ行くの?」

    「ちょっと遠くまで」

    それ以上は教えてくれなかった。

    窓の外を見ると、
    尾を引く星のような乗り物が、
    一つ、また一つ、夜空に消えていく。

    黙って見送る人。
    泣きながら手を振る人。

    やがて、最終便の案内が流れた。

    友人が立ち上がる。

    「一緒に行くよ」

    そう言うと、友人は笑って首を振った。

    「君の便は、まだ、ずっと先だよ」

    その言葉の意味を尋ねる前に、
    友人は、最終便に乗り込んでいた――

    次に気づいたとき、
    僕は元の夜道に立っていた。

    見上げると、流れ星が一つ、
    夜の向こうへ消えていく。

    あの空港に到着口がなかった理由を、
    僕はようやく理解した。

    地球こそが到着口なのかもしれない、
    ということも。

    (410字)
     

    『星1つ/銀河航空の夜』(了)
     


    いかがでしたか?

    こちらは、宮沢賢治の名作、
    『銀河鉄道の夜』をリスペクトした
    抒情的な作品にしてみました。

    地球は命の「到着口」。

    私たちは、銀河航空に乗って
    やってきたのかもしれません。
     


    最後に1曲。

    ディズニー映画『ピノキオ』に登場する名曲、
    『星に願いを』には多くのカバーがあります。

    ここでは、私の大好きな
    スターダスト☆レビューによる
    アカペラ・バージョンをお聴きください ♪
     

    STARDUST☆REVUE - When You Wish Upon a Star

     


    <お知らせ>

    私のショートショート作品『星5つ』が、
    「毎ショセレクション」に選出されました!
    ありがとうございます✨

    とても楽しい作品(2本立て)です。
    未読の方は、ぜひお読みくださいね✨


    それから、もう一つ。

    先日投稿した記事の後半でお知らせした
    「特別企画」について。

    「きのころサークル」無料見学会実施中!

    メンバーシップ「きのころサークル」の
    無料見学会を、期間限定で実施中です。

    「どんな内容なんだろう?」と思っている方も、
    サークルの雰囲気をお楽しみいただけます。

    興味を持たれた方は、 ぜひ、この機会に、
    「きのころサークル」に遊びに来てくださいね!
     


    それから、同記事でお知らせした
    A4フライヤーのデザインへの投票は
    本日までとなっています。

    よろしくお願いします!


    #みんなで広げよう笑顔の輪


    本日は以上です。
    お読みいただきまして、ありがとうございました。

    #流れ星空港
    #毎週ショートショートnote





    この記事が参加している募集

     
     
    関西在住。1級FP、独立系司書。50代でFIREを達成し、 何があっても「この先、生きのころー!」をテーマに 自称「マルチ・ポテンシャライター」(多趣味ライター 的な造語)として活動。今まで読んだ5000冊以上の本 から生まれたアイデアをもとに、童心で楽しむ日常 や創作を発信中。

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