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【展覧会レポート】 第77回 正倉院展 /奈良国立博物館:1

     いきなりの、残念なお知らせ……

    【第77回正倉院展 チケット完売のお知らせ】
    大変好評につき「第77回正倉院展」の日時指定券は完売いたしました。
    日時指定券をお持ちでない方は、当館にお越しいただいても本展への入場はできませんので、ご了承ください。※無料対象の方は除く pic.twitter.com/UWFTNTY5QS

    — 奈良国立博物館 Nara National Museum, Japan (@narahaku_PR) November 5, 2025

     さらに……

    ー正倉院展目録・品切れのお知らせー
    第77回正倉院展目録が品切れとなりました。
    購入予約は11月12日9:30より開始予定。
    なお、11月30日17:00までの申し込み分については、
    国内のみ送料無料。
    館内ショップでの販売は決まり次第お知らせします。
    詳細は当館ミュージアムショップのXを御覧ください。 pic.twitter.com/KA98WF1eHH

    — 奈良国立博物館 Nara National Museum, Japan (@narahaku_PR) November 6, 2025

     正倉院展では、展覧会図録のことを「目録」と称するならわしとなっている。目録は例年コンスタントに売れており、多めに刷っているはずだが、それでもなお会期中に品切れしてしまうとは……およそ聞き覚えがない。
     外に目を向ければ、11月頭に3日間限定でおこなわれた正倉院正倉の特別公開は最終的に3万人の大盛況、東京・上野の森美術館で開催中のニセ正倉院展イベント「正倉院 THE SHOW」も、「蘭奢待香りカード」を求める人でかなりのにぎわいとのこと。

     これらの現象からは、正倉院のビッグコンテンツぶりが改めてうかがえよう。
     ただし、今回の正倉院展の混雑ぶりは、それだけが理由ではない。
     出品資料が豪華。内容が、例年にもまして充実しているのだ。《瑠璃坏》や《蘭奢待》など、魅力が伝わりやすい作品も多い。担当者の方が「過去10年のなかでも特別に豪華」とおっしゃるくらいだ。
     豪華さの理由は「万博イヤーのため」とのこと。ご承知のとおり、大阪万博は10月13日に閉幕、正倉院展は10月25日に開幕しており、完全に入れ違いなのだが……ともかく、この僥倖が万博のおかげだとすれば、万博には感謝しかない。ありがとう、ミャクミャク(万博、行ってないけど)。
     今年の関西では、同じように「万博イヤー」という理由で、いいもの、めずらしいもの、おもしろい企画を見せていただく機会に、ずいぶんと多く恵まれたものだ。
     そういった恩恵のなかで、最後にやってきた大きな波——それが「第77回 正倉院展」なのだ。

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     というわけで、奈良国立博物館。
     時間帯枠の事前予約が必須、さらには平日であるにもかかわらず、やはり、たいへんな待機列が形成されていた。
     だが……この日は、列に加わることはなかった。奈良博のメンバーシップ会員限定の「特別鑑賞会」に参加し、そのまま展示室に入ることができるからだ。
     「すんません、すんません……」となりながら、会場入り口まで並ばずに、別のレーンをスルッと通り抜けていくのであった。

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     特別鑑賞会は会員なら誰でも参加できるわけではなく、事前に会員向けに参加希望者を募り、抽選によって参加者が決められる。
     今年の場合、具体的には9月に周知があり、9月30日が応募締め切り。10月10日までに当選者へ順次通知がなされ、11月6日に開催……という流れだった。
     募集人数は180名。奈良博の講堂のキャパにもとづいていると思われる。
     無料で正倉院展を鑑賞できるとあって、例年応募が殺到するとのこと。周知時の文面には「昨年は560名以上のご応募」とあるが、当選メールには……

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     1049名!
     倍率にして、5.8倍。昨年の3.1倍から、一気に跳ね上がっている!!
     この数字をみても、今年の正倉院展の出陳資料がどれだけすごいか、それを楽しみにしている人がどれほど多いかがうかがえよう。

     向かったのは、新館の正面入り口左手にある講堂。まずはここで、本展を担当した研究員の方によるスライドでの講演を拝聴(30分)し、その後に展示室で自由観覧という2部構成だ。
     講演では、見どころ紹介に裏話を交えた、笑いもたっぷりのお話をいただき、展示室での鑑賞をさらに楽しく、かつスムーズなものとすることができた。
     次回は、それら講演での内容と、じっさいに鑑賞して得た感触や知見とをミックスしながら、まとめてみるとしたい。(つづく)
     

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    すっかり赤く色づいた若草山が借景の、奈良国立博物館の旧館「仏像館」。正倉院展の会場は、旧館裏手の新館だ