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#34 ほしいものは何でも届く。それでも田舎暮らしを「不便」と感じる理由

    「なんでこんな不便なところにきたの?」
    高知に移住してから、本当によく聞かれる質問です。

    (質問箱でも、ご質問をいただきました↓)

    たしかに、関東にいた頃と比べれば不便です。
    でも、わたしの正直な感想は「想像した以上に不便ではないな」というものでした。

    そして最近になって、「そもそも不便って、なんだろう?」とよく考えるようになりました。

    今回は、関東から高知へ移住して3年が経った今、
    わたしが感じている「地方の不便さ」について書いてみようと思います。

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    刺激と便利さに溢れていた関東での日々

    移住前のわたしは、駅から徒歩10分以内のマンションに住んでいました。

    駅前にはマック、ミスド、スタバ、スーパーに100均……なんでも揃っていて、本当にお気に入りの場所でした。

    生活に必要なものは、だいたい徒歩圏内で揃います。
    マンションの隣にはコンビニがあり、「ちょっと飲み物が欲しい」「あ、あれ買い忘れた!」と思ったら、すぐに買いに行けました。

    実家の最寄り駅とは充実度が桁違いで、引っ越した当初は「住む場所によってこんなにも生活って変わるんだ」と心底驚きました。
    家賃って部屋そのものだけではなく、「便利さ」にも払っているんだなぁと実感したものです。

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    久しぶりの新宿は人の数に圧倒されます。
    自分が意識していないだけなのか、
    今はこういう広告を目にする機会が少ないです。

    「買う予定のなかったもの」と出会う生活

    関東での生活は、電車に乗る機会が多く、駅前や駅ナカの商業施設も充実していました。目的がなくても、ふらっと気軽に立ち寄れてしまいます。

    ちょっと寄り道するだけで、

    「あ、これおいしそう」
    「こんな商品が出たんだ」
    「これ、かわいいな」

    そんなふうに、街を歩いているだけで新しいものが自然と目に入ってきました。今思えば、広告も、お店も、人も、情報も、とにかく刺激が多かったんですよね。

    でも、今の暮らしはその真逆です。

    最寄りのコンビニまでも片道4〜5km。
    そもそも「ちょっと行く」機会自体がなくなりました(たまにネットプリントをしに行くくらいでしょうか)。

    マンション暮らしのときはポストに入るチラシや広告の多さにもうんざりしていたのですが、今はそれすらもなくノンストレスです。郵便物がゼロの日も多く、逆に「ちゃんと届くのかな」とむしろ心配になることもあります笑

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    目の前に海が広がる須崎市の「安和駅」。
    これは、高知ならではの駅だなぁと感じます🌊


    広告を目にする機会が減った自分自身の変化については、こちらに詳しく書きました↓


    「モノ」はネットで手に入るけれど…

    とはいえ、今はネットがあります。
    Wi-Fiさえあれば仕事もできるし、Amazonで注文すれば翌日に届きます。
    (高知からの荷物も翌日には関東圏に届いていることがほとんどで、日本の運送システムのレベルの高さを感じざるを得ません…)

    では、何が不便なのか。
    強いて言うなら、「実物を見て選ぶという体験がしにくいこと」だと思っています。

    ネットでポチれば、欲しいもの自体は簡単に手に入る時代。

    でも、例えば、百貨店の化粧品カウンターへ行って、
    「これ試してみたい」
    「こっちの色と比べたい」
    とBAさんとお話ししながら選ぶワクワク感。

    このように「実物を見て選ぶ」という体験は、ネットでは代替しにくいということを感じています。関東では当たり前だったそんな時間も、買い物の楽しさのひとつだったんだなと、今になって気づきました。

    本は買えても、本屋さんを歩く時間は買えない

    わたしは読書が好きです。

    荷物を減らしたいのと、すぐに読めるという理由で、ここ数年はKindle(電子書籍)を愛用しています。

    それでも、本屋さんに行くのは昔から大好きでした。平積みされた本を眺めながら、「今はこんな本が出ているんだ」と知ったり、まったく知らなかった一冊に出会ったり、本屋さんの空間を楽しむ時間は変わらず大好きです。

    本そのものが欲しいだけならネットで十分ですが、本屋さんで本棚を眺めながら、偶然知らない本と出会う時間は、やはり別物です。

    移住前は週に2〜3回本屋さんへ行っていたので、「車で行ける範囲に本屋さんがあるか」は、移住前に調べたことのひとつでもあります。

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    よく行く高知の蔦屋書店📚️


    選択肢と体験へのアクセス

    もうひとつ、暮らしていて大きく感じるのが、
    四国(高知県)の外へ出るハードルです。

    高知に住む今は、関東に住む友達に「ちょっと会いに行こう」が気軽にできません。

    住んでいた埼玉は隣接の県が東京、千葉、茨城、群馬、栃木、長野、山梨の7つと多く、他県への陸移動が比較的楽でした。

    今は新幹線のようにふらっと乗れるものではなく、飛行機を使うとなると、時間もお金も計画もある程度必要になります。

    以前の記事に書いたように、昔からライブや観劇が大好きなのですが、ファンクラブから届く番組観覧のお知らせはだいたい「都内某所」。

    もし埼玉に住んだままだったら、しょっちゅう申し込んでいただろうなぁ、と思うことがたびたびあります。

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    飛行機は早いけど、移動日はなんだかんだで約日がつぶれます…✈️


    地方で推し活をどう楽しむか?についてのわたしの体験談と気付きはこちらの記事に書きました↓


    移住3年目で見つけた新しい豊かさ

    こうして考えてみると、わたしが感じている地方暮らしの「不便」は、物が手に入るかどうかだけではないのかもしれません。

    選択肢や、新しいもの・人・体験に出会うためのアクセスが少ないこと。

    それが、今のわたしにとっての「不便」に近い気がしています。

    でも、不便だから高知での暮らしが嫌になったかというと、そうではありません。今の限られた環境の中で「どう楽しむか?」を考える今の暮らしも気に入っています。

    高知に来てからは、自然の近さ、日々の穏やかな時間の流れ、そして食べ物のおいしさなど、関東にいた頃とは違う豊かさをたくさん見つけました。

    その一方で、「都会にあったあの便利さって、こういうところで大事だったんだなぁ」ということも、客観的に分かってきました。

    「便利」と「豊かさ」は、必ずしも同じものではないのだなあと、今は思っています。

    どちらが良い悪いではなく、それぞれのよさを知った上で、不便なところは工夫しながら、その土地にある楽しみを見つけて暮らしていく。
    そんな今の暮らしを、自分らしく楽しんでいきたいなと思っています。

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    47都道府県を旅したのち、惹かれたのは高知でした。 食、人、自然。暮らしてみて、もっともっと高知が好きになりました。 元公務員、今は里山暮らしでリモートワーク生活。 移住生活の気づきや日々の記録、移住者視点で高知の魅力を綴ります。

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