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愛おしき傷あと②

    ドラッグストアを出て、わたしはまっすぐ彼の家に行った。
    彼は講義で不在。

    彼を待つか、それとも今すぐに試すか。

    わたしは一瞬だけ迷った。
    彼にはわたしが妊娠しているかもしれない、という話はしている。
    今度検査する、という話もしている。

    もう、やってしまおう。

    氣のせいだったら、彼とふたりで、なにか美味しいものでも食べに行こう。
    ああ、あのお店のパフェがいい。
    コーヒーゼリーとバニラアイスに、カルアミルクがかかってるやつ。

    わたしは彼を待たず、検査した。

    陽性、だった。


    ***

    ひとつ前のお話はこちら


     
     
    リアルと創作のあいだで紡ぐ、わたしの人生の物語。 過去の愛おしい傷あと、息苦しくて目まぐるしい現在、そして「確定未来」のこと。 ​最初にピン留め記事『「物語」の始まり』をお読みいただけたら嬉しいです。

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