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暮らしの森|メイの大晦日

    メイの部屋には、冬の静けさよりも
    “ガサガサ…ガサッ”
    という音のほうがよく似合う。

    それもそのはず。ソファに重なる服の山、読みかけの雑誌、積み重なった未開封コスメ。
    歩くたびに、小さな音楽みたいに散らかりが反応する。

    そして──気づく。

    「……えっ!!もう年末じゃん!!?」

    カレンダーを見た瞬間、メイは叫び声とともにひっくり返った。
    服の山が雪崩のように崩れ、通り道を塞ぐ。

    「やばいやばいやばい!!
    こんな状態で年越せないよ~~!!」

    引き出しを勢いよく開けると、去年の手袋が“片方だけ”出てきた。

    「えぇぇ!なんで片方しかないの〜!?」

    その声を聞きつけたモコが、窓から顔をのぞかせる。

    「メイ〜、どうしたモコ……?」

    「モコ〜〜!!助けてぇぇ!!」

    二人で片付けを始めるが、メイが動くたびに別の山が崩れ、モコが掃くそばから“新しいガサガサ音”が発生し続ける。

    「メイ、これは……片付いてるモコ?」

    「わかんないよー!!でもやるしかないよー!!」


    メイは腕まくりをして、深呼吸をひとつ。

    「よし!あと15分だけ全力でやる!
    ほんとにやる!早くしないと年が明けちゃう〜!!」

    窓の外では、静かに雪が降りはじめていた。
    メイの大晦日は、今日もぎりぎりまで走っていく。



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    🌰モコの話をもう1話読む


     
     
    「暮らしの森」を見守る管理人🌳 1話2〜3分の小さな連作。森の住人たちの日常に、家事・暮らしのヒントや小さな発見を混ぜて綴っています。 人とのつながりが物語になり、歩いた足跡が森の地図になっていく。 読む場所ではなく、帰ってこられる場所を目指して🕯️

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