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全身の稼働率 ──あなたのは何%?

    ──パワーを上げる前に、身体のロスを減らす


    もし、

    身体の「稼働率」を測ることができたら、

    ちょっと興味ありませんか?


    もちろん、

    身体の稼働率を、

    単純に何%と測れるわけではありません。


    でも、

    長く身体を見ていると、

    本来なら全身で分担できるはずの仕事を、

    一部の場所だけで、

    頑張っている身体をよく見かけます。

    脚を動かしているけれど、

    脚だけで頑張っている。

    腕を動かしているけれど、

    肩ばかりが働いている。

    歩いているけれど、

    胸郭や骨盤が、

    ほとんど動きに参加していない。


    身体は動いている。

    でも、

    全身がうまく協力しているとは限らない。

    僕は、

    そんな身体の状態を、

    「稼働率」という視点で見ることがあります。

    ⸻

    チームワーク・チームプレー


    身体を、

    ひとつのチームとして考えてみます。

    Aチームは、

    必要なメンバーが、

    必要な場面で仕事をするチーム。

    Bチームは、

    一部のメンバーばかりが働き、

    ほかのメンバーは、

    うまく仕事に参加できないチーム。

    同じ課題に取り組むなら、

    どちらが疲労を分散でき、

    長く働き続けられるでしょう。

    たくさん働けばいい、

    ということではありません。

    必要な人が、

    必要なときに、

    必要なだけ働く。

    そして、

    誰かひとりに、

    仕事を集中させない。

    良いチームとは、

    そういうものだと思います。

    ⸻

    身体も同じ

    ひとつの動きをするとき、

    すべての筋肉が、

    同じように働く必要はありません。

    強く働く場所もある。

    支える場所もある。

    少し緩む場所もある。

    動きを譲る場所もある。

    それぞれが、

    必要な役割を引き受けながら、

    ひとつの動きになっていく。

    大切なのは、

    働く筋肉の「数」ではなく、

    全身で仕事を分担できているか。

    一部だけが頑張り続ければ、

    そこには、

    負担が集中します。

    反対に、

    身体全体が協調できれば、

    力は分散され、

    動きには流れが生まれる。

    強さと、

    しなやかさが、

    同時に存在できるようになります。

    ⸻

    パワーを上げるよりも先に、ロスを減らす


    身体を変えようとすると、

    多くの人は、

    まず何かを足そうとします。

    筋力をつける。

    運動量を増やす。

    もっと頑張る。

    もちろん、

    それが必要なこともあります。

    でも、

    その前にできることがあります。

    今ある力を、

    ちゃんと使えるようにすること。

    動きに参加できていない場所があれば、

    そこが仕事に戻れるようにする。

    働きすぎている場所があれば、

    少し仕事を手放してもらう。

    つまり、

    パワーを上げる前に、

    身体の中で起きている、

    「ロス」を減らす。

    偏ったまま、

    さらにパワーを上げるのか。

    全身で力を伝えられる状態にしてから、

    パワーを上げるのか。

    同じ「パワーアップ」でも、

    その先にある身体は、

    まったく違います。

    ⸻

    身体が変わらない。


    疲れやすい。

    同じ場所ばかり痛くなる。

    動きが安定しない。

    そんなとき、

    筋力や運動量だけを見るのではなく、

    誰かひとりが、
    頑張りすぎていないだろうか。

    そんなふうに、

    身体を見てみる。

    そして、

    休んでいた場所が仕事に戻り、

    頑張りすぎていた場所が少し休める。

    身体の中で、

    そんな役割の交換が起きると、

    同じ動きでも、

    身体の使い方は変わっていきます。

    稼働率を高めるとは、

    全部を働かせることではありません。

    必要な場所が、

    必要なときに働き、

    必要のない場所は、

    ちゃんと休めること。

    身体を、

    本来のチームプレーに戻していくこと。


    今日の一日一呼吸。

    頑張っている場所を、

    さらに頑張らせるのではなく。

    まだ参加できる誰かを、

    身体の中に、

    ひとり招待してみてください。



    ※この文章は、
    僕が身体を扱うときに
    いちばん大切にしている視点を書いたものです。
    興味があれば、他の文章ものぞいてみてください。

     
     
    呼吸と身体の専門家|臨床もうすぐ30年 身体を通して、人生の見え方を変える。 呼吸・感覚・無意識から、自分の主導権を取り戻すためのnote。 初めての方へ ▶ 身体を知るための3つの入口 https://note.com/labo402/m/m921dacd5f7fa

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