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【イタリアのインクルーシブ教育②】「どう一緒に学ぶか」を問い続ける学校~同じ場所にいる」から「共に学ぶ」へ~


    ■最初に


    こんにちは!サイボウズのもっちーです😊
    イタリアの学校シリーズです。
    前回は、イタリアの学校の概要的なお話しでした。
    今回は、共に学ぶというお話しです。

    ▼以前の記事
    ①地域の学校で共に学ぶということ


    ■同じ場所にいる」から「共に学ぶ」へ


    ○「統合」と「インクルージョン」の違い


    学校の説明の中で、「排除」「分離」「統合」「包摂」の違いを表した図も紹介くださいました。

    「排除」は、
    特定の子どもが学びの場から外に置かれている状態です。

    「分離」は、
    同じ学校制度の中にいても、障害や特性などによって別の集団や学びの場に分けられている状態です。

    「統合」は、
    障害のある子どもも同じ学校の中にいますが、通常の集団とは別につくられた小さな枠の中にいる状態として表されていました。

    そして「包摂」、
    つまりインクルージョンは、さまざまな子どもが最初から同じ集団の一員として学んでいる状態です。

    同じ建物にいるだけでは、インクルージョンとはいえないということ。

    授業や活動、人間関係の中に一人ひとりの居場所があり、
    誰もが参加できることが大切だとお話いただきました。

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    ○イタリアが歩んできた統合への道


    イタリアの教育は、最初から現在のような形だったわけではないそうです。

    インクルージョンに向かう歴史が、いくつかの段階に分けて紹介されていました。

    はじめは、障害のある子どもが学校から排除される時代がありました。
    その後、障害のある子どもを対象とした特別支援学校がつくられ、
    さらに普通校の中に特別学級が設けられるようになります。

    1970年代には、障害のある子どもが普通校で学ぶための専門的な統合が進み、1990年代には学校全体で共に学ぶことを目指す動きへとつながっていきました。

    一つの制度変更だけで、特別支援学校がなくなったわけではなく、
    排除から分離へ、分離から統合へ、そして統合からインクルージョンへと段階的になってきたそうです。

    学校の仕組みだけでなく、教師の役割や授業のつくり方、子どもに対する見方を少しずつ変えながら、今日の形をつくってきました。

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    ○特別な教育的ニーズを持つ子どもたち


    訪問した学校群では、全生徒のおよそ25%が、何らかの「特別な教育的ニーズ」を持っていると説明されました。

    その内容は一つではありません。

    知的障害、運動障害、感覚障害など、障害の認定を受けている生徒が68人いると紹介されていました。

    このほかに、読字障害や算数障害などの学習障害がある生徒、
    ADHDのある生徒、境界域の学習困難を抱える生徒、
    社会的・経済的に不利な状況にある生徒、
    イタリア語を十分に話せない移民の生徒も学んでいます。

    さらに、公的な認定の有無にかかわらず、
    社会福祉サービスによる支援を受けている生徒もいるそうです。

    「特別な教育的ニーズ」といっても、障害のある子どもだけではなく、
    言語、家庭環境、経済状況、学習上のつまずきなど、その背景は多様です。

    だからこそ、あらかじめ決められた一つの支援方法ではなく、
    一人ひとりの状況を見ながら必要な関わりを考えていくことが求められているといいます。

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    ○世界にも多くいる、学びに支援を必要とする子どもたち


    イタリア以外の国々における特別な教育的ニーズについても紹介してくださいました。

    日本に関する資料として、
    小中学校の通常学級で学ぶ子どもの中にも、
    学習面や行動面で著しい困難を示す子どもが一定数いることが示されていました。
    また、公的な認定を受けている子どもだけでなく、教室の中で追加の支援を必要としている子どもは少なくありません。

    学びにくさを抱えているのは、診断や認定を受けている子どもだけではなく、
    教室の中には、制度の対象にはなっていなくても、
    授業についていくのが難しかったり、周囲とのコミュニケーションに困っていたりする子どもがいます。

    インクルーシブ教育は、認定を受けた一部の子どもだけに特別な対応をすることではなく、
    今、目の前にいるすべての子どもが学びに参加できているかを、
    学校全体で問い直す取り組み
    なのだと教えていただきました。

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    ■最後に


    最後までありがとうございました。

    同じ場所にいることと、共に学ぶことは違う。
    本当にそうだけれど、ではどうしたらいいんだろうって思いますが、
    「誰が支援を必要としているのか」を探すのではなく、「誰もが参加できる環境になっているだろうか」と学校の側を問い直していく。
    これって、本当に難しいことですよね。
    でも、イタリアが長い時間をかけて歩んできた「統合からインクルージョンへ」という道は、今もまだ続いているもので、これからも継続していくものなんだなって感じたお話しでした!

    次回は、何があれば一緒に学べるのかについてです。
    次回も見てもらえると嬉しいです😊

     
     
    サイボウズと複業でカウンセラーしています。 社会福祉士 / 精神保健福祉士 / 認定心理士 多様性、インクルーシブな取り組みなどを発信します。 趣味:旅行、ハンドメイド、ウクレレ Twitter(X):https://twitter.com/cybozu1

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