
寝る前のルーチンを2つ持つ理由|遅いHIITや試合で眠れない夜のために
自分には、普段から寝る前のルーチンがあります。
風呂で漫画を読み、いつものストレッチをする。終わったら布団に入る。たいていはこれで眠れます。
ただ、同じルーチンを守っても眠れない夜があります。
寝る2時間前にノルウェー式HIITで追い込んだ夜。スクワットで下半身をやり切って、脚がムズムズして眠れなかった夜。寝る前にサッカー日本代表の試合を見て、興奮して眠れなかったこともありました。プロテインを大事な服にこぼして家で修羅場になった夜も、ちょっと眠れませんでした。
「いつものルーチンをやったのに、なんで眠れないんだろ・・・」
以前は、布団の中でそんなことを考えていました。
今は、そういう夜のためのルーチンを別に用意しています。
ちょうどメンバーの方から、こんな質問をいただきました。
今回は、その質問への回答として、自分が使い分けている2つのルーチンを紹介します。
普段の夜に使う短いルーチン
「今日は眠れなさそうだ」と感じた夜に使う長いルーチン
One is none. Two is one.|特殊部隊の教え
米軍の特殊作戦軍の広報誌を読んでいたら、こんな言葉が出てきました¹⁾。
「2つあって、やっと1つ。1つではゼロ。」

大事な手段を1つしか持っていなければ、それが使えなくなった瞬間にゼロになります。
だから、最初から予備を持っておく。
寝る前のルーチンにも、この考え方がそのまま当てはまりました。
普段の短いルーチンは、いつもの夜なら十分です。ただ、体や頭の興奮が強い夜は、普段のルーチンでは足りないことがあります。
そして、あらかじめやることを決めておかないと手遅れです。
心理学には、実行意図という考え方があります²⁾。
もしXなら、Yをする。
状況と行動を先につないでおく方法です。
「遅い時間にHIITをしたら、長いルーチンへ切り替える」
「布団で15分眠れなかったら、一度布団を出る」
このように、あらかじめやることを決めておきます。
変えられる原因は、先に変える
とはいえ、予備のルーチンは、眠れない原因を何でもチャラにしてくれるものではありません。理由が分かっていて、変えられる部分があるなら、先にそちらを変えます。
2025年、活動量計を使っている14,689人を1年間追った研究が報告されました。解析されたのは、約408万夜分の睡眠と運動データです³⁾。
運動の終了が睡眠に近く、負荷が高いほど、眠り始める時刻は遅くなりました。睡眠時間は短くなり、夜間の安静時心拍数も高くなっていました。
一方、睡眠開始の4時間以上前に終わった運動は、睡眠の悪化と関連していませんでした。
観察研究なので、4時間が全員共通の境界という意味ではありませんが、寝る4時間前というのは目安になります。
23時に寝るなら、できれば19時までに高強度運動を終えておくのが理想です。
ただ、そうは言っても夜しか運動できない人はたくさんいます。そして、夜遅いからといって高強度運動をゼロにするのもまた勿体無いです。
頭が興奮する原因も同じです。生中継の試合や突然の出来事は、こちらの都合では動かせません。なので、そういう避けにくい夜のために、予備のルーチンを用意しておくことはとても大切です。
「今日は眠れなさそう」と感じたら、長いルーチンへ切り替える
普段の短いルーチンは、風呂で読み慣れた漫画を読み、いつものストレッチをするだけです。毎日やるものなので、短く、迷わず続けられることを優先しています。ストレッチの中身は、以前の記事にまとめました。
運動後のケア、何をやればいいか迷っている人へ(メンバー限定)
長い方を使うかどうかは、「眠れない……」となる前に決めます。
自分の場合は、次のどれかがあれば切り替えます。
就寝4時間以内にHIITを行った
夜に下半身をかなり追い込んだ
試合や仕事の興奮が残っている
ショックな出来事があり、頭が落ち着かない
風呂へ入る前から「今日は眠れなさそうだ」と感じる
ここから紹介するのは、時間をかけて作ってきた、自分向けのルーチンです。何をすると落ち着くかは人によって違います。全部をまねせず、いくつか試しながら自分に合う予備を作ってみてください。
毎回長いルーチンが必要になるなら、寝る前に足すものより原因側を変えます。運動の終了時刻や負荷を調整し、寝る直前の刺激を減らす。長いルーチンで、同じ追い込みすぎを毎回帳消しにはできません。
🚩ここから先では、「今日は眠れなさそうだ」と感じた夜に自分が使う長いルーチンを、やっている順番で紹介します。続きはメンバーシップ「Dr.もさりラボ」で読めます。月額1000円で、過去記事を含めてすべて読み放題です。合わなければ解約できます。