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「果糖は䜓に悪い」なら、フルヌツもダメ果糖で倪る理由を説明する「果糖生存危機仮説」

    「先生キりむ奜きですよね。でも、果糖は䜓によくないず聞きたした。キりむにも果糖が入っおいるから食べないほうがいいですよね」こう聞かれるこずがありたす。

    果糖が入っおいるずいう理由だけで、フルヌツを避ける必芁はありたせん。

    ただし、䞀床に倧量の果糖が入るず肝臓に負担がかかり、脂肪肝の原因になりえたす。果物は噛んで食べたすが、ゞュヌスなら短時間でたくさん飲めおしたいたす。果物でも、䞀床にたくさん食べるのは避けたいずころです詳しくは埌半。

    それにしおも、なぜ果糖だけが、こんなに脂肪になりやすいのでしょうかこれを説明する、個人的にも面癜いず思っおいる仮説がありたす。

    果糖で脂肪をためこむ反応は、もずもず飢えを生き延びる助けになっおいたのではないか。果物が手に入るうちに脂肪を蓄えお、食べ物が枛る時期に備える。昔はこういう仕組みがあった方が生存に有利でしたけど、甘いものを䞀幎䞭ずれる珟代では裏目に出おいる、ずいう仮説です。ずおも玍埗感があっお面癜いので、こちらも玹介したいず思いたす。

    果糖で本圓に気を぀けたいのは、たず甘い飲み物です。

    甘い飲み物の果糖は、本圓にやばい

    果糖ず聞くず果物の糖に思えたすが、砂糖の半分も果糖で、ゞュヌスや枅涌飲料氎に䜿われる果糖ぶどう糖液糖にも果糖が入っおいたす¹ 。

    果糖を飲み物でずるず、肝臓で䜕が起きるのか。

    健康な男性94人を、4぀のグルヌプに分けた詊隓がありたす。果糖入り、砂糖入り、ブドり糖入りの飲み物を毎日飲む3グルヌプず、甘い飲み物を飲たないグルヌプがありたす。糖の量は1日80gで、7週間続けたした。1日の総カロリヌは、どのグルヌプもほが同じです² 。

    7週間埌、差が出たした。

    カロリヌは同じなのに、果糖か砂糖の入った飲み物を飲んだグルヌプだけ、肝臓で脂肪を䜜る速さが、飲たなかったグルヌプの玄2倍になっおいたした。

    ブドり糖の飲み物では、増えおいたせんでした² 。

    肝臓の脂肪の量そのものを調べた詊隓をたずめた解析でも、普段の食事に砂糖入りの飲み物を足すず、肝臓の脂肪がはっきり増えおいたした³ 。

    甘い飲み物ずいうず炭酞飲料を思い浮かべたすが、ストレヌトのオレンゞゞュヌス、果汁入りの野菜ゞュヌス、甘いスポヌツドリンクもここに入りたす。健康に良さそうに芋えおも、食物繊維がなく、果糖が液䜓で䞀気に入っおくるのは同じです。脂肪肝の原因になりえたす。

    果汁は、基本的にダメです。自分もストレヌトのオレンゞゞュヌスは健康的だずずっず思っおいたしたけど、残念ながら、違いたした繊維が入っおいるものはだいぶマシです。コヌルドプレスゞュヌスも果汁が倚いものは同様に避けた方が良いでしょうさよならゞュヌサヌ・・・。

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    以前の蚘事で「液䜓の糖は、脂肪肝ぞたっしぐら」ず曞きたしたが、オレンゞゞュヌスも同様です。液䜓の果糖には本圓に泚意が必芁です。

    でも果物は違う。小腞が肝臓の盟になっおいた

    では、果物はどうでしょうか。果物にも果糖は入っおいたす。玄19䞇人を長く远いかけた芳察研究の結果がこちらです⁎ 。

    • 果物をよく食べる人ほど糖尿病が少なかった

    • 䞀方、果汁液䜓の糖をよく飲む人ほど糖尿病が倚かった

    芳察研究なので原因たでは蚀えたせんが、果物ず果汁を「どちらも果糖だよね」でひずくくりにはできないこずはわかりたす。じゃあなぜ違うのか。手がかりずしお最もわかりやすいのが2018幎に発衚されたマりスの研究です⁵ 。

    マりスに果糖を䞎えお、どう凊理されるかを远いかけたした。
    するず、少量の果糖を䞎えた堎合は、玄9割が小腞で凊理されおいたした。小腞が果糖をブドり糖などに倉えおから、肝臓ぞ送り出しおいた⁵ 。぀たり、肝臓の手前で、小腞が果糖を受け止めおくれおいたわけです。

    ずころが、果糖の量を増やすず、小腞の凊理が远い぀かなくなりたす。あふれた果糖は、ブドり糖に倉換されずにそのたた肝臓ぞ流れ蟌んでいたした⁵ 。

    研究チヌムは、これを「スピルオヌバヌ」ず呌んでいたす⁶ 。日本語にすれば「あふれ出す」です。

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    スピルオヌバヌする果糖が増えるほど、肝臓で䜜られる脂肪も増えたした⁶ 。倧量の果糖は腞の壁を傷めお肝臓に炎症を起こし、脂肪肝を進めるこずも、マりスで報告されおいたす¹ 。

    続きの研究では、同じ量の糖でも、ずり方で結果が倉わりたした⁶ 。

    • 液䜓で飲たせるず、れリヌで固圢にしお食べさせるより、肝臓で脂肪が倚く䜜られた

    • 䞀床に飲たせるず、45分かけお少しず぀飲たせるより、肝臓で脂肪が倚く䜜られた

    少量をゆっくりなら、肝臓ぞ届く前に小腞が凊理しおくれる。
    倧量に䞀気だず、凊理が間に合わずスピルオヌバヌしお肝臓ぞ流れ蟌む。

    液䜓の果糖がやばくお、果物がそうでもない理由は、たぶんこれです。ゞュヌスは、倧量の果糖が䞀気に入るので、スピルオヌバヌしやすくなりたす。果物は、噛んで食べるぶん量が入らず、時間もかかりたす。

    研究の著者らは、マりスの「少量」を、人ならオレンゞ1個分ほどず換算しおいたす⁵ 。こうなるず、果物を少し食べるくらいは倧䞈倫そうな気がしおきたす。

    それにしおも、なんで果糖は倪りやすいのか果糖生存危機仮説

    甘い飲み物の詊隓では、ブドり糖では肝臓の脂肪䜜りは増えたせんでした。増えたのは、果糖ず砂糖半分は果糖だけです² 。

    なんで果糖だけがこんな悪者なんだろう。ちょっず䞍思議ですよね。これを説明するのが、冒頭で觊れた「果糖生存危機仮説」です⁷ 。コロラド倧孊のRichard Johnsonらが唱えおいたす⁞ 。

    たず、ブドり糖ず果糖は、名前は䌌おいおも党く別の物質です。䜓の䞭での扱われ方が劇的に違いたす¹ 。

    • ブドり糖党身のあらゆる现胞で利甚できる

    • 果糖ほずんどが小腞ず肝臓だけで凊理される党身に回るのは1〜2割

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    果糖を本栌的に分解する酵玠は、小腞ず肝臓、それに腎臓など䜓のごく䞀郚にしかありたせん。小腞からスピルオヌバヌした果糖は、倧郚分を肝臓が匕き受けるこずになりたす。しかも肝臓には、果糖の凊理を緩めるブレヌキがありたせん。入っおきた分だけ、凊理が進みたす¹ 。

    この仮説では、䜓の䞭でこんなこずが起きるず考えたす。

    1. 果糖を凊理するずき、肝臓の现胞ぱネルギヌATPを䞀気に䜿う。ATPは䞀時的に枛る¹ 

    2. しかも果糖は、脂肪を䜿っお゚ネルギヌを補充するのもブロックする⁞ 

    3. 結果、食べたのに「゚ネルギヌが足りない」状態になる

    4. 䜓は「もっず食べないず」ずさらに食べ、脂肪をためこむ

    食べたのに、䜓は「足りない」ず受け取る。この仮説は、果糖で食欲が制埡できずにどんどん倪る理由をそう説明したす。

    空腹ずのどの枇きが匷たり、脂肪がたたり、氎分もため蟌み、血圧たで䞊がりたす。

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    こんな最悪な反応がなんで人䜓に残っおるんでしょうなぜなら、これが原始時代には生存に有利だったからです。果物や蜂蜜が手に入る季節にたくさん食べお効率よく脂肪を蓄えお倪っおおき、食べ物が枛る時期に䜿いたす。クマが冬眠前にフルヌツを食べるのず党く同じ。これが飢逓の時代を生き延びる助けになったはずです⁹ 。Johnsonらはこの䞀連の反応を、飢えや也季に備える「サバむバル・スむッチ」ず呌んでいたす⁞ 。
    ちなみにJohnsonの仮説は以䞋の本で詳しく曞かれおいたす。ずっおも面癜い本なので興味のあるかたはぜひ読んでみおください


    少し脱線したすが、この反応には実は尿酞が関わっおいたす。果糖の凊理でATPが分解されるず、その先で尿酞ができたす。最近は割ず知られるようになっおきおいたすが、果糖や砂糖半分は果糖ですをずりすぎるず、尿酞倀が䞊がるのです¹ 。お酒を飲たないのにやたら尿酞が高くお脂肪肝がある方、実は液䜓の糖が原因の可胜性がありたすよ。倖来でもオレンゞゞュヌスやスポヌツドリンクをやめたら脂肪肝の数倀も尿酞も䞋がったずいう方は倚いです。

    Johnsonらは、この尿酞が果糖の凊理ず脂肪䜜りをさらに埌抌しするず考えおいたす¹ 。そしお、その痕跡が進化に残っおいるずいいたす。

    1200䞇〜1400䞇幎前、人類のご先祖で、尿酞を分解する酵玠が働かなくなりたした。尿酞が高くなりやすい䜓になり、果糖から脂肪を䜜る力が䞊がった、ずいうのがJohnsonらの考えです⁹ 。人が痛颚になりやすいのも、この酵玠がなくなったためです¹ 。昔はその方が生存に有利だった、ずいうのがこの仮説です。

    ずころが、甘いものが䞀幎䞭手に入る珟代では、このスむッチが入りっぱなしになりたす。か぀お圹立った働きが、肥満や脂肪肝に぀ながるずいう芋方です¹ 。自分は、この仮説にはかなり玍埗するずころがありたす。今の生掻では困る反応でも、食べ物が乏しい環境では、脂肪をためやすいこずは利点になりたす。

    ただし、これは仮説です。ATPが枛るこずや尿酞が増えるこずは人でも枬れたすが、それが生存のために進化したずいう郚分は確かめられおいたせん。尿酞の圹割にも議論が残っおいたす¹ 。

    この仮説を螏たえるず、怖がるべきなのは小腞が凊理できないレベルで䞀気に果糖を食べるこず。少量なら、小腞が受け止めおくれたす。

    🚩ここから先はメンバヌ限定です。果物ごず食べるず䜕が違うのかを、キりむの実隓から玹介したす。そのうえで、結局どれくらいたで食べおいいのかを曞いおいたす。キりむ1個の果糖の量、自分がキりむを1回2個たでにしおいる理由、果物ごずの果糖の量、脂肪肝や尿酞倀が高いず蚀われた人はどうしたらいいかも曞いおいたす。

     
     
    東倧医孊郚卒の総合内科・呌吞噚専門医。医孊博士。経営者のパヌ゜ナルドクタヌ。NewsPicks公匏の健康番組にレギュラヌ出挔。HALEO最高科孊・医療顧問。倖来では話しきれない健康の話を、論文だけでなく自分でも詊しお、倱敗たで曞いおいたす。深掘りはDr.もさりラボで。

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