
54歳でフリーランスとして独立するために身に着けた「WHAT思考」と「WHY 思考」
私は 54 歳でフリーランスとして独立し、現在 11 年目を迎えています。
とはいえ、30 代や 40 代の頃から独立を意識していたわけではありません。当時は会社員として、目の前の仕事に懸命に取り組んでいました。
しかし振り返ると、独立後も仕事を続けてこられたのは、30 代・40 代で積み重ねてきた経験や人とのつながりがあったからだと感じています。
シリーズ 7 回目の今日は、「WHAT 思考と WHY 思考」について書いてみたいと思います。
私は独立前から、無意識のうちに「WHAT(何をするか)」よりも「WHY(なぜするのか)」を大切にしていたように思います。
世の中には WHAT 思考の人が少なくありません。
試験勉強なら、
「何が出るのか」
「どこから出るのか」
「何を覚えればよいのか」
という発想になります。
でも、これを WHY 思考にすると
「なぜこれを問われるのか」
「なぜこれが出題されるのか」
「なぜこれを学習しなければならないのか」
こう考えることで暗記から理解に変わります。
仕事でも同じです。
「何をやるのか」
「何を作るのか」
「何を売るのか」
に意識が向きます。
もちろん、WHAT は重要です。仕事は行動しなければ成果になりません。しかし、WHATだけでは本質にたどり着けないことがあります。
私が長年携わってきたショッピングセンター業界に、分かりやすい例があります。
駅ビル会社の若手社員が言う、
「MD 担当です」
「フロア担当です」
「駅ビル運営の最重要課題はテナントの売上を上げることです」
これらはWHAT思考です。
これを WHY で考えると見方は変わります。
・なぜ MD を行うのか。
・なぜ販促を行うのか。
・なぜテナント売上を上げるのか。
さらに掘り下げると、
・施設価値を高めるため。
・不動産収益を向上させるため。
・企業価値を向上させるため。
という本質にたどり着きます。
会社員時代から私はこうした考え方を意識してきました。そして独立してから、その重要性をさらに実感しました。
会社員時代は WHAT が分かっていれば仕事は回ります。しかしフリーランスになると、
「なぜ、顧客はこれを課題と感じるのか」
「なぜ、それを私に相談するのか」
「顧客はどんな未来を期待しているのか」
を考えなければなりません。
私は独立後、これまで年間 100 本以上のセミナーや研修を実施し、ブログも 1,000 本以上書き、コンサルティングを続けています。
そこから得られたものは、ノウハウだけではありませんでした。
なぜ仕事を依頼されるのか。
なぜ 18 年間続く月例会に人が集まるのか。
なぜ 200 人規模の忘年会が成立するのか。
その答えを考え続けるうちに、経験やノウハウがつなぐネットワーク、そしてその上に成り立つ信頼こそが本当の資産だと気付いたのです。
最近、資格試験の受講者を見ていても同じことを感じます。
過去問を「何が出るかを予想する道具」として使う人がいます。
一方で、「なぜこの論点が繰り返し出題されるのか」を考える人もいます。
前者は WHAT 思考です。後者は WHY 思考です。
実は過去問の本当の価値は、答えを覚えることではありません。出題者が何を重要だと考えているのか、その背景や構造を理解することにあります。
仕事も同じです。
WHAT は変わります。
商品も変わる。
業界も変わる。
AI も登場する。
しかし WHY は簡単には変わりません。
だから私は、50 代以降こそ WHY 思考が重要になると考えています。
私が 54 歳で独立できたのも、特別な能力があったからではありません。
「何をするか」よりも、「なぜするのか」
を考え続けてきました。
振り返ると、それこそが私自身の競争優位となり、独立後の 11 年間を支えてくれた最大の財産だったように思います。
そろそろ長くなりましたので、今日はこの辺で。
次回は、誰にでも出来る「コンテンツビジネスとは」を解説します。
