
北海道遺産・旭川家具|木の香りから始まる旭川小旅行記【2026年9月/第42回】
旭川デザインセンターに入った瞬間、木の香りがしました。
「家具を見に来た」はずなのに、最初に記憶に残ったのは目に見えないものでした。北海道遺産全制覇の旅、第42回は旭川家具です。展示を見たあとには街にも足を延ばし、旭川で過ごす一日を楽しみました。

旭川家具が北海道遺産である理由
旭川家具の始まりには、旧陸軍第七師団の存在があります。明治時代、その施設や街の建物を造るために大工や木工職人が旭川へ集まりました。周辺の豊かな木材を生かした仕事は、やがて家具づくりへと広がっていきます。旭川市の解説
それから技術とデザインを磨き、長く使える家具を作り続けてきた旭川。北海道遺産の紹介でも、木材を生かす美しいデザインと職人の技が、その価値として挙げられています。
木から椅子になるまでを、現地で見る
旭川デザインセンターには、家具や木工品が並んでいました。展示全体を眺めたあと、私が足を止めたのは、ずらりと並ぶ木材です。同じ「木」でも色や木目は少しずつ違います。入口で感じた香りが、目の前の素材とつながりました。
「家具は、ここからできるんだな」
当たり前のことなのに、完成した家具だけを見ていたら通り過ぎてしまいそうです。椅子の展示では、座るための道具にこれほど形の違いがあるのかと、また足が止まりました。気づけば、次の一脚、そのまた次の一脚へと視線が移っていました。



ちなみに、この旭川デザインセンターは、旭川家具そのものや、木材の雑貨まで購入することができます。家具は「お値段以上ニトリ」より桁が一つ二つ多い価格帯。
雑貨もそれなりの価格がするので、何でも買えるわけではありませんが、いろいろほしくなってしまいます。

いい感じですね〜
旭川の街にも足を延ばして
OTOKOYAMA SAKE PARK
旭川の地酒「男山」の酒蔵を訪ねられる場所です。酒造りの歴史や道具を紹介する資料館に加え、売店や仕込み水の水汲み場などがあります。家具と酒。作るものは違いますが、旭川に根づいたものづくりを続けて見られるのが、この小旅行の面白さでした。施設の公式案内




壺屋総本店「き花の杜」のCAFE文欒
「き花の杜」は、旭川のお菓子を手がける壺屋総本店の施設です。菓子の工房やショップがあり、CAFE文欒(ぶんらん)では庭を眺めながらひと休みできます。カフェや2階席には旭川家具も使われています。き花の杜の公式案内
店内には木を使った内装と、テーブルや椅子。明るい一角と少し落ち着いた席とでは、雰囲気も変わります。デザインセンターでは家具を「見る」時間でしたが、ここでは家具のある空間に座って過ごせました。「家に置いたら、こんな感じだろうか」。暮らしの中の家具を想像できた、居心地のよい時間でした。

旭川神社
旭川神社は東旭川にあります。明治時代、屯田兵の入植をきっかけに創建された神社で、この地域の始まりに触れられる場所です。家具を見たあとに訪ねると、旭川の街が育ってきた時間にも少し思いが向きました。北海道神社庁の紹介
上川神社
上川神社は、市街地を望む神楽岡の森の中に鎮座しています。旭川の街の発展に合わせて場所を移し、1924年に現在の神楽岡へ移りました。街を巡る途中、木々に囲まれた境内で歩みを緩められる場所です。上川神社の公式案内
旭山動物園にも行きましたが、こちらは見どころが多いので、別の記事でゆっくり書きたいと思います。
訪れるなら
旭川デザインセンターでは、展示全体を見渡してから、木材の表情や椅子の形を見比べるのがおすすめです。家具を買う予定がなくても楽しめました。
デザインセンター、東旭川の旭川神社、神楽岡の上川神社、き花の杜は市内の別々の場所にあります。今回のように一日で何か所も回るなら、車があると便利です。時間に追われず、気になった場所で足を止められます。
旭川デザインセンターの所在地は旭川市永山2条10丁目1-35。公式案内によると、営業時間は10時~17時、休館日は火曜日(祝日を除く)と年末年始です。駐車場があり、バスでは「永山2条10丁目」で下車できます。各施設の営業日や交通情報は、出発前に確認してください。
まとめ
木材を眺め、椅子の形を見比べ、家具のあるカフェでひと休み。さらに酒蔵や神社を訪ねると、旭川家具の背景にある街にも触れられました。
今回の北海道遺産は、私の中にまず、木の香りとして残っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。