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ブランドが本当に売っているものと、自分の売り物が何なのかを見つめる方法

    「高級ブランドが本当に売っているものは、自己肯定感なんだよ。」

    これは、とある海外のマーケティングの人の動画で見た話なのですが、すごい腑に落ちたんです。

    元の動画を探したのですが見つかりませんでしたが、確かNYのマーケティングディレクターかブランドマネージャーの人だったと思います。

    高級な腕時計やアパレルを買う人は、本当は何が欲しくて着ていると思う?という問いかけの後、冒頭の「高級ブランドが本当に売っているものは、自己肯定感なんだよ。」という話に繋がります。

    それを聞いて思ったんです。

    あの有名な「ドリルを売るなら穴を売れ」もそうです。本当に欲しいのは手段じゃなくて目的なんだよ、という話です。

    そう考えると、自分の売っているものやサービスっていうのは手段に過ぎなくて、実は目的を満たせるから買ってもらっているという事に気づきます。

    今日の話はちょっと抽象的ですが、何かを売るということの核心のお話です。

    高級ブランドの売っている自己肯定感とは?

    ある調査でハイブランド商品を買った人たちに「ハイブランド商品のどこに魅力を感じますか?」と聞いたアンケートがあるんです。

    1位は「社会的ステータスや自信になる」だったんです。

    僅差で2位に品質、3位にデザイン、そこから希少性や資産価値(リセールバリュー)などが続きます。

    これは冒頭に出てくるブランドが売っているのは自己肯定感だという話とも繋がります。

    近いところで、ホテル経営大学EHLのフロラン・ジラルダン准教授はラグジュアリーブランドは「夢」を売っていると言っています。

    必ずしも顧客の理想が「実際の自分」と一致している必要はなく、「理想の自分」を刺激し、なりたい姿に近づける手助けをして、自尊心と達成感を高めることが仕事なんだ、と。

    そして、社会的ステータスとしては身につけているのを見せないと意味がないのに、誰にも見せずに家で一人で飲む高級酒や高級な下着類、高級な寝具もあります。

    これらが求められるのは見せびらかすラベルではなく、自分自身にそのラベルを貼る事で自信が得られるからでしょう。


    機能だけなら1000円なのに300万円でも売れるもの

    「あなたはパテック フィリップを所有することはできない。次の世代のために預かっているだけだ」

    これは高級時計パテック・フィリップの広告コピーです。

    ケロッグ経営大学院のティム・カルキンス教授は、1000円でも正確な時計が買えるのに300万円超えの時計をどう売るのか?という問いにこの広告を挙げ、パテックは時刻を知る道具ではなく世代を超えて価値観を受け渡す家宝なのだと説明しています。

    つまり、機能では競っていないんです。

    むしろ本質は「機能付きの家宝」という存在が売り物なのです。


    あなたが本当に売っているものは何?

    この考え方で紐解くとしたら、あなたが売っているものや、売ろうとしているものは何なのでしょうか?

    冒頭の「ドリルを売るなら穴を売れ」という一節。実はこの言葉、1947年のセールスの本「The Five Great Rules of Selling」に載っていたもので、レオ・マッギヴィナという広告マンの言葉でした。

    そしてその直後に、こう続くんです。

    「車を買うのは移動を買うこと、マットレスを買うのは快適な睡眠を買うこと、カーボン紙を買うのは複製を買うこと」

    僕が本業で売っているのは店舗デザインですが、僕のクライアントさんが欲しいのは「理想の未来」なんです。お店はそれを作るための装置。

    そして、理想の未来は一人一人形がまるで違う。

    だからこそ、毎回全てがオーダーメイド。その人の理想の未来の形を実現するために、どんなレイアウトが必要なのか、どんな素材でどんなデザインが良いのかを見極めて絞り出すのが僕の仕事です。

    ではnoteでは何を書いて、何を売っているのか?

    それも多分同じで、理想の未来をつくるためのきっかけなんです。

    デザインの筋トレは、日々の観察とスケッチを通じて世界を見る目を変えて、その先の未来そのものを深く広くする体験を売っています。

    noteの書き方やマーケティングノウハウはあんまり売る気がないのですが、人間はお金を払わないとやる気が出ないので、着火剤として値付けをしたりします。

    きっとそれぞれ、本当に売っているものって商品名でカテゴライズできるそのものじゃないんです。

    そこには、その商品だけにある価値観や、満足感、安心感、これを選んだ自分を好きになれる自己肯定感なのでしょう。

    また、未来を明るくするポジティブな面だけでなく、ネガティブを元に戻すような、痛みを癒すようなものも商品やサービスの本質の一面です。

    本当に売っているものや本当に欲しいものって、誰かの痛みを癒すのか、誰かの日常に楽しみや輝きを与えるものだと思うのです。

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    オマケのある時はたまにオマケ予告も出ます。
    あなたの売り物は、本当は何ですか?

     
     
    観察して、お店をつくる人。デザイン業界20年、つくったお店100店超え。観察スケッチとデザインの筋トレを中心に、noteの伸ばし方や創作で生きるコツを毎朝お届け。最近おなか周りが気になる三児の父。

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