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マッチョ華道|毎週ショートショートnote


    今週のお題は「マッチョ華道」だ。
    完成までを、ここに記録する。

    一日目。
    まず、言葉を掘る。

    マッチョとは、時間と反復運動で体を造形したもの。努力が外から見える身体だ。

    華道とは、不要な枝を落とし、長すぎる部分を切り、一番きれいな一本を残すこと。加える美ではなく、削る美。

    私は、一週間かけて、最高の造形美をつくることにした。

    三日目。
    筋トレ。反復。プロテイン。
    寝る間も惜しんで、鏡の前で線を整える。
    まだ違う。思うようにならない。
    もっと削る。もっと締める。

    五日目。
    気づいた。
    筋肉も花も、足すだけでは美しくならない。
    必要なのは、余白だ。
    ここは長すぎる。
    チョキ。
    ここは太すぎる。
    ザクッ。
    鏡を見る。
    うん、いいね。空間が、少し美しくなった。

    七日目。
    切られた花は、死に向かいながら、いちばん美しい形で立っている。
    なるほど。
    ずいぶん整った。
    肩までは、きれいだ。
    あとは、一番上の大きな蕾が一つ。
    ここを落とせば、
    最高の造形美、完成だ。


    ――制作記録は、ここで途切れている。




    ⚫︎今までの毎週ショートショートnoteは
    こちら▽

    ⚫︎見えていたのは真実の四分の一。
    【読む時間】1話 約5〜7分。全7話。

    7つ読み終えたとき、最初の物語が変わります。
    ひとつの出来事を、違う角度から見つめる連作短編です▽

    ⚫︎その生きづらさは、あたなだけのものですか。
    ミステリーを遺伝師が解き明かす、長編小説はこちら1話・2話▽


    ⚫︎キレイだった街が、少しずつ壊れていく。
    その理由を知ったとき、ヒポキという名前の意味がわかります。
    異色のショートショート▽

    辛口でも甘口でも、コメントいただけると喜びます😊

     
     
    ようこそ、mousou.labへ。 日常で拾った違和感を持ち帰り、脳内で培養。毎朝、毎昼、毎晩、エッセイ、小説、ショートショートのフラスコへ流し込んでいます。 初めての方は、研究室へどうぞ。

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