メインコンテンツへスキップ
見出し画像

🌸経営未来手帳・第229号「なぜ、DX化は進まないのか?」―ツールを入れても、会社は変わらない

    🌸経営未来手帳・第229号「なぜ、DX化は進まないのか?」―ツールを入れても、会社は変わらない


    (執筆:安村明史/ビジネス能力開発株式会社)
    今日は月曜日です。
    月曜は、経営の本質を問う、骨太な経営者の在り方などを、一緒に読み取っていきます。組織や経営者の在り方を学びます。


    ■はじめに

    「うちもDXを進めています」
    経営者の方から、よく聞く言葉です。
    紙をPDFにした。
    クラウドを入れた。
    新しいシステムも導入した。
    ところが、仕事の仕方はそれほど変わっていない。
    なぜなのでしょう。
    DXが進まない本当の理由は、ツールの性能ではないのかもしれません。
    経営が考えていることと、現場で起きていることが、つながっていない。
    私は、そこに大きな問題があると思います。


    ■DXは「技術導入」ではない

    DXが進まない企業には、よく似た光景があります。
    経営者が、「これからはDXだ」
    と号令をかける。
    IT部門がシステムを導入する。
    しかし現場では、
    「今までの方が楽だ」
    「仕事が増えた」
    という声が出る。
    そして、いつの間にか使われなくなる。
    会社には新しいシステムが残った。
    しかし、会社そのものは変わっていない。
    これではDXとは言えません。


    ■経営の目的と、現場の実装が切れている

    私は、DXの一番大きな問題は、「何のために変えるのか」
    が、現場まで伝わっていないことだと思います。
    売上を伸ばしたいのか。
    顧客への対応を速くしたいのか。
    社員の仕事を楽にしたいのか。
    それとも、会社そのものの競争力を変えたいのか。
    目的が違えば、使う技術も、変える仕事も違います。
    ところが「DXをすること」自体が目的になると、
    ツールを導入した時点で仕事が終わっています。
    経営者が最初に考えるべきことは、
    「何を入れるか」ではなく、「会社を、どう変えたいのか」
    ではないでしょうか。


    ■人は、そんなに簡単には変わらない

    もう一つ、大きな問題があります。
    人です。
    長く続けてきた仕事には、その人なりの合理性があります。
    「この方法で今まで問題なかった」
    「なぜ変えなければならないのか」
    そう感じるのは、ある意味では当然です。
    組織にも慣性があります。
    部門ごとの壁もある。
    上司の考えもある。
    過去から続いてきた仕事の流れもある。
    そこへ、新しいシステムだけを入れても、人はすぐには動きません。
    DXは、技術の問題である以上に、
    人と組織の変化の問題なのだと思います。


    ■小さく変わり、成功を体験する

    では、どうすればいいのか。
    私は、いきなり会社全体を変えなくてもよいと思います。
    一つの仕事を変える。
    一つの部署で試す。
    一人の社員が、
    「これは前より楽になった」
    と感じる。
    その小さな成功を周囲が見る。
    すると、次の人が動き始めます。
    人は説明を聞いただけでは、なかなか変わりません。
    実際にやってみて、
    「ああ、こういうことか」
    と後から理解することがあります。
    変化には、「正しい遅さ」も必要なのです。


    ■編集後記

    DXという言葉は、少し大きすぎるのかもしれません。
    「来月から、この仕事を一つだけ変えてみよう」
    そのくらいから始めた方が、会社は本当に変わることがあります。


    ■今日の問いかけ

    あなたの会社のDXは、「何を導入するか」から始まっていますか。
    それとも、「会社をどう変えたいか」から始まっていますか。


    ■ネコのつぶやき

    「新しいシステムより、昔のExcelの方が安心する人もいるにゃ」


    ■今日の結論

    DXは、ツールを入れることではない。人と組織が変わることである。
    そのためには「どう変わるのか」という共通概念が存在しなければならない。


    🌸経営未来手帳「今、経営者が読むべき3選」

    https://note.com/quiet_gnu5848/n/n59ba4650e7d0


    🌸経営未来手帳の編集長が選んだ40選はこちら

    ─経営者が未来を読むための“構造地図”
    https://note.com/quiet_gnu5848/n/n3596a857d755


    ■感想をぜひお寄せください

    yasumura@biz-noukai.com まで。
    必ずお返事いたします。


    ■次回8月25日予告

    「海外進出を計画する企業へ。新法による銀行融資の新たな取り組み」


    ■安村 明史

    🌸経営未来手帳  組織・経営の相談役(静かに伴走する役割)
    「疲れた経営者が、少し言葉を預けられる場所として」
    ―#経営者の深夜食堂


    ■付録

    画像

     
     

     
     
    第2弾🌸「今、経営者が読むべき3選(組織編)」https://note.com/quiet_gnu5848/n/n1e5a79df83ef 売上2兆円企業の経営トップ、現役公立中学校校長などを コーチング。総理大臣のコーチ候補、NHKクローズアップ現代で 取材実績あり。

    あなたへのおすすめ