
月+85pips、なのに2万8千円マイナスの時もある
成績表は、1か月でプラス85pips。
同じ月、口座のお金は2万7,500円減っている。
計算ミスでも、手数料のせいでもありません。
「pipsで勝って、お金で負ける」。FXを始めたばかりの人が一度はハマる、いちばん気づきにくい負け方です。
pips(ピップス)は、値動きの大きさを数える単位です。
ドル円なら、0.01円動くと1pips。「今日は+20pips取れた」みたいに、FXをやっている人はだいたいこれで成績を話します。
便利な物差しです。
ただ、この物差しには1つだけ映らないものがあります。
「どれだけの量で賭けたか」です。
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今週は金曜の夜に、アメリカの雇用統計(働く人の数がどれだけ増えたかの発表)がありました。
こういう週は1回の値動きが大きくなりやすくて、pipsの数字も派手に出ます。
土日で相場が止まっている今は、「今週は何pips取れたか」を数えている人が多い時間だと思います。
だから今日は、その"数え方"のほうを疑ってみたいと思います。
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FXを始めて半年くらいの俺の記録では、中身を分けるとこうなっていました。
勝ち 9回 合計 +205pips
負け 6回 合計 −120pips
足すと+85pips。
勝率は6割、pipsもプラス。ここだけ見ると、ちゃんと勝ち越しています。
ところが、量を足すと景色が変わります。
勝った9回は、ほとんど1万通貨(1pips動くと100円の量)でした。
→ +205pips × 100円 = +2万500円
負けた6回は、平均で4万通貨(1pips動くと400円の量)。
→ −120pips × 400円 = −4万8,000円
合わせて、約−2万7,500円。
pipsでは勝っているのに、お金では負けている。理由は手法じゃなく、「負けた回だけ量が大きかった」ことでした。
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テストで考えると分かりやすいと思います。
10点満点の小テストで9回正解して、
40点満点の本番で6回まちがえたら。
正解の数は多いのに、合計点では負けます。
FXの量は、この"配点"と同じなんですよね。配点が毎回バラバラだと、正解の数は成績を表さなくなります。
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じゃあ、なぜ負けた回だけ量が大きくなるのか。
初心者が量を増やすのは、だいたい2つの場面です。
「これはいける、きれいな形だ」と思った時。
「さっきの負け、ここで取り返したい」と思った時。
どちらも、気持ちが前のめりになっている瞬間です。
しかも「いける」という自信は、たいてい値段が気持ちよく伸びた"あと"に一番強くなります。つまり、もう伸びきった場所で一番大きく賭けやすい。
「自信がある」と「当たりやすい」は、まったく別のものなんですよね。
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ここからが、今日いちばん伝えたいことです。
この負け方の怖さは、量の決め方そのものより、「pipsで記録していると、それに気づけない」ことにあります。
成績表には「−20pips」としか残りません。
1万通貨の−20pipsも、5万通貨の−20pipsも、同じ1行です。
だから週末に振り返っても、「勝率6割、pipsもプラス。手法は悪くない」で終わってしまう。
悪くないのは確かに手法で、口座を減らしていたのは量の決め方なのに。
pipsは"読み"の成績で、お金は"読み×量"の成績です。
そして初心者がつまずくのは、たいてい読みより量のほう。
pipsだけで上達を測ると、いちばんクセが出る場所が、成績表からまるごと消えてしまうんです。
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俺は、量を「気分」ではなく、入る前の"順番"で決めています。
1. このトレードで負けたら、何円までにするかを先に決める(pipsじゃなく円で)
2. 次に、まちがいを認める場所(損切りの位置)を決める
3. 最後に、その2つから量を計算する
量は「決めるもの」じゃなく、「計算すると出てくるもの」にしています。
だから自信がある時も、取り返したい時も、量は同じ式から出てくる。気分が入りこむ隙間がないんですよね。
記録も変えました。
pipsの横に、必ず「量」と「円」を書く。
週末に見るのはpipsの合計じゃなく、「1回の負けが、最初に決めた円の中に収まっていたか」の○×だけです。
これなら、才能もセンスもいりません。
同じ順番を踏めば、誰でも同じ判断にたどり着けます。
「負けたら何円まで」を口座のどれくらいにしているか、そしてどこで入るかの具体的な基準は、手法noteのほうにまとめています。
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週末に成績を数えるなら、今週は一度だけ、pipsの合計を横に置いてみてください。
勝った回と負けた回で、量はそろっていたか。
そこが合っていれば、pipsの数字はちゃんと腕前を映してくれるようになります。
予想を当てる人より、量まで手順で決めている人のほうが、相場には長く残れると思っています。
同じ−20pipsでも、1行の重さは量で変わる。
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この話が刺さったなら、記録のつけ方の話もどうぞ。
FXノートを3か月つけて、読み返したのは0回だった
俺の手法の全部は、こっちにまとめています。