
過去チャートで勝率8割。右側を隠したら5割
過去のチャートで練習して、勝率8割。
同じ練習を「右側を隠して」やり直したら、5割ちょっとまで落ちた。
昔の話。チャートの腕が上がったと思ってた3週間は、実は"答えを見ながら解いてた"だけだった。
過去チャートで練習してるのに、本番だと全然うまくいかない人。たぶん同じ穴に落ちてる。
■ 練習してるのに、本番で通用しない
FXを始めて少したつと、「過去のチャートで練習しよう」と考える。
これ自体はすごくいい。お金を減らさずに、何十回も入る練習ができるから。
ただ、初心者のやり方には、ひとつ大きな落とし穴がある。
チャートを左から右まで全部表示したまま、「ここで買えば勝ってたな」と指をさしていく練習。
これは練習に見えて、ほぼ"答え合わせ"だ。
■ 今日、この話を書く理由
明日の夜9時半には、アメリカの雇用統計(アメリカで仕事がどれだけ増えたかの発表)が予定されてる。
こういう大きな発表の前日は、「前回の雇用統計の日、チャートはどう動いた?」と、過去の同じ日を見返す人が増える。
見返すこと自体は悪くない。
でも、終わったチャートを見ると、どの動きも「まあ、そうなるよね」と見えてしまう。
その"わかった気"のまま明日の夜を迎えるのが、一番危ない。
■ 3週間
FXを始めて4か月目くらい。負けが続いて、「練習が足りない」と思った。
そこで、過去3か月分のドル円の1時間足(ローソク足1本が1時間分)を表示して、「ここなら買う」「ここなら売る」とノートに書き出していった。
結果は100回中78勝。
「おっ、俺、実はわかってるじゃん」と本気で思った。
ある日、たまたまチャートを拡大しすぎて、右側が画面からはみ出した。
右が見えないまま「ここで入るか?」と考えたら、手が止まった。
止まったまま、しばらく何も書けなかった。
そこから、右側を紙で隠して、1本ずつずらしながら同じ練習をやり直した。
50回やって、勝ちは27回。勝率は5割ちょっと。
78%と54%。この差が、俺が"わかってるつもり"だった分だ。
■ 答えが見えると、脳は勝手にずるをする
右側が見えてると、上がった場所を見てから「ここは押し目(上がってる途中の、ちょっとした下がり)だった」と理由をつける。
下がった場所を見てから、「ここは高すぎた」と理由をつける。
でも本当は、その時点では「押し目」なのか「下がり始め」なのか、誰にも区別できない。
区別できないものを、結果を見てから区別できた気になる。
これが、過去チャート練習の一番こわいところだ。
しかも厄介なのは、この"わかった気"が、本番での自信として持ち込まれること。
「練習では8割勝てたんだから」と、ロット(取引する量)を上げたり、損切りを遠くに置いたりする。
本番の実力は5割なのに、気持ちだけ8割のまま。
このズレが、口座を一番静かに削っていく。
■ 一番意外だったこと
意外だったのは、勝率が下がったことじゃない。
右を隠した練習のほうが、「入らない」と決めた回数が3倍くらいに増えたことだ。
答えが見えてる練習では、「入らない」という選択がほとんど出てこない。
だって、どこで入れば勝てるか、もう見えてるから。
でも本番の相場では、「わからないから見送る」がいちばん大事な判断の1つになる。
答えが見える練習は、その一番大事な判断を、1回も練習させてくれないわけだ。
■ 練習のしかた
今は、過去チャートで練習するときに3つだけ守ってる。
1つ目、右側は必ず隠して、1本ずつ進める。
2つ目、入る前に「入る条件」と「まちがいを認める場所」をノートに先に書く。書いてから、1本進める。
3つ目、「見送り」も1回として数える。見送りが正しかったかにも○×をつける。
これをやると、練習の勝率は下がる。正直、気分はよくない。
でも、練習と本番の差がほとんどなくなる。
練習で出た数字が、そのまま"本番の自分"に近づいていく。
ここが大事なところで、条件が先に書いてあれば、俺がやっても誰がやっても「同じ判断」にたどり着ける。
感覚で入ってると、練習の8割は「その日の俺の気分」でしかなくて、明日の俺には再現できない。
俺が実際に使ってる「入る条件」と「見送る条件」の決め方は、手法noteのほうにまとめてる。
練習でノートに何を書けばいいかわからない人は、そこを型として使ってもらえたらいい。
■ 明日の夜に向けて
前回の雇用統計の日のチャートを見返すなら、右を隠してからにしてほしい。
発表の瞬間で手を止めて、「俺ならここでどうする?」を先に書く。
それから右を見る。
たぶん、思ったより書けない。
その"書けなさ"が、いまの自分の本当の位置だ。
位置がわかれば、そこから1段ずつ上がれる。
今日の一言
練習の勝率は、隠したものの分だけ本物になる。
この話が刺さったなら、これも
手法を7つ乗り換えた1年、1つも"試して"なかった
手法の全部はこっち