
日経が5日連続で最高値。それでも"今すぐ乗りたい"を一晩寝かせる理由
今朝、一番最初に開いたのは日経平均のチャートじゃない。原油だった。
理由は後で書く。まず、確定してることから並べる。
昨夜のNY市場、S&P500は7,748.50(+0.26%)、ナスダックは26,588.49(+0.54%)で引けた。7月のCPI(消費者物価指数)が前年比3.4%で、事前予想とほぼ一致する形で伸びが鈍化。CME FedWatchが示すFRBの9月利上げ確率は、前日の45%から42%まで下がった。「利上げが遠のいた」の一点で、株はもう一段買われた格好だ。
日経平均も同じ流れに乗ってる。昨日(8/12)の終値は67,524.06円、前日比+553.84円(+0.83%)。これで5日続伸、史上最高値を更新した。AI・半導体関連への資金流入が主役で、先物主導の買いが指数を押し上げた形だ。
一方、原油(WTI)だけ様子が違う。8/11の終値は83.461ドルで、これで2営業日続伸。理由は株高とは真逆で、「不安」だ。イラン側が「米国が条件を飲まない限りホルムズ海峡の封鎖は解除しない」と発言し、米側も賠償要求の構えを崩さない。市場は「合意はまだ先」と見た。紅海でフーシ派がエジプト企業の貨物船を攻撃したというニュースも、供給不安を上乗せしてる。
ドル円は159円台前半で膠着中。8/12の終値は159円37〜38銭、前日比+0.89円。ドル売りとリスクオンの円売りが綱引きしてて、方向感自体はまだ出てない。
「日経、最高値更新」のニュースが5日も続くと、タイムラインの空気は"今から乗らないと置いていかれる"に傾く。実際、今週だけでフォロワーから「これ入るタイミングですか」ってDMが2件来た。
でも同じ時間軸で、原油だけ逆方向(警戒買い)に動いてるのは、俺にとってノイズじゃなくてサインだ。指数が最高値を更新したからって、リスクの火種が消えたわけじゃない。むしろ火種は原油という形で、ちゃんと値段に出てる。
株が最高値を試してる時に見るべきは、指数そのものより「何が資金の逃避先になってるか」だと思ってる。今回で言えば原油。地政学リスクを織り込んで買われてる資産があるうちは、リスクオンは半分しか本物じゃない。CPIが良かった→株が伸びた、はただの事実。でもそれと「中東情勢が片付いた」はイコールじゃない。この2つを混同すると、最高値の見出しだけ見て突っ込むことになる。
初心者がよくやるのは、最高値更新のヘッドラインを見た瞬間に成行で入ることだ。俺も昔そうだった。「〇〇円台回復」って見出しを見た数分後、指値も見ずにエントリーボタンを押してた。結果は大体同じで、その日の高値を掴んで、翌日の押し目で含み損を眺めることになる。
最高値更新のニュースって、実は「今の水準が高いか安いか」を一番教えてくれない情報なんだよな。過去の自分と比べて上がった、としか言ってないから。今日の水準が、明日から見て高いのか安いのかは、見出しのどこにも書いてない。
だから今は、"最高値"の見出しを見た日ほど、その日のうちには入らないと決めてる。一晩置いて、翌朝もう一度同じ水準を見て、それでも欲しいと思うかを確認する。一晩でテンションが冷めるなら、それは「相場を見て入りたかった」んじゃなく「見出しに反応しただけ」だったということだから。
あと、原油みたいな「株と逆方向に動いてる資産」は、ポジションの有無に関係なく毎朝チェックリストに入れてる。株だけ見てると、株の中の情報でしか判断できなくなる。
今日はまだ日経が寄り付いてすらいない。この後どう動くかは分からないけど、少なくとも「最高値のニュースだから」だけを理由に、寄り付き直後に飛び乗るつもりはない。
一番高く見える日は、たいてい一番冷静さを試される日でもある。
この話が刺さったなら、これも。
手法の全部はこっち。
※投資は自己責任です