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【海外現地ラジオ】北米のデジタル地上波ラジオ「HD Radio」

    こんにちは、ラジオと地理です。
    引き続き北米のラジオ事情ですが、今回はデジタル地上波ラジオ「HD Radio」をメインに書いてみます。
    (欧州・アジア・オセアニアが主体のデジタル地上波ラジオ DAB/DAB+)

    衛星ラジオも一般的

    北米でも、まだまだラジオは主役!
    分類するとメジャーなのは衛星波、地上波(FMと中波)、そしてポッドキャストを中心としたネットでしょうね。
    世界有数のクルマ社会でロングドライブが日常茶飯事ですから、衛星波では移動体向けの有料ラジオSirius(シリウス)XMが、北米一円をカバーしており広く知られています。
    2024年時点での契約数は約3300万件にも達し、車載機に加えてストリーミングでも聞けます。
    合わせると200以上ものチャンネルがありますから、長時間のドライブでも退屈しませんね。対応する車載機は、大抵のディーラーで装着出来ます。

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    シリウスXMで聴くイメージ

    公式サイトはこちら
    私も好きなMLBは、チーム毎にチャンネルが有ります(ドジャースの例)

    地上波も凄い数の北米

    地上波ではFM/中波の双方に、本題であるデジタル地上波ラジオ「HD Radio」(IBOC規格)の対応局が含まれています。
    と申しますのは、通常のアナログFM/中波の放送波に、デジタル信号を付加するハイブリッド方式なんですね。
    従来の機種でも、アナログ音声だけなら聞くことが出来る点が、欧州メインのDAB/DAB+と大きく異なります。

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    HD Radioのロゴ

    公式サイトはこちら
    米国に限定すると、中継のみの局を除いた地上波ラジオ局数は、中波が約4300局でFMが約11,000局(2024年時点)もあって、合わせると15,000局を超えますから、日本とはスケールが2桁も!違います。
    このうち、北米(米国、カナダ、メキシコ)でHD Radio送信を導入しているのは約2600局(2024年時点)うち米国が約2200局だそうで、まだまだ増えるでしようね。
    参考まで、ラジオの社数だけでみると、日本は民放中波と県域FM合わせて100を少し超える程度、コミュニティFMが330くらいなので、他にNHKなどを加えても500社には至りません。

    いくらUSは広い広いと言え、大都市圏ではラジオ局が所狭しとビッシリ密集している状況。そこで多重化が持ち味の、デジタル地上波ラジオが役立つのですね。
    HD Radioのサブチャンネル(HD2、HD3、HD4)も含めた、デジタルチャンネル数は約4500となります。

    世界的に減っている中波局もまだまだ健在!
    日本の総務省に相当する連邦通信委員会(FCC)は、中波放送の活性化に関するNPRM(Notice of Proposed Rulemaking/規則制定案告示)を行うなど、基本的には中波を維持し活性化するスタンスです。
    特に西欧や北欧は既に中波を止めた国も多いですから、米国とは大違い!
    中波局は一般的にサービスエリアが狭く出力も小さい上に、電波が伸びる夜間は減力する局もありますから、多くの局がオンエアしていますね。

    HD Radioについて

    さてHD Radioですが、正式放送は2003年から始まり、対応機の発売が翌2004年から始まりました。
    この方式は前述の通り、既存のアナログ電波にデジタル情報を重ねて送信できることが最大の特徴で、送信側は周波数を変えることなく、双方を同時にオンエア出来ます。
    つまり、アナログからデジタルに移行するハードルが低い!のですね。
    受信側でも、デジタル放送のエリアから離れると自動的にアナログ放送に切り替えられ、継続して聞けますので便利。
    ただし、現実的に聞くだけならアナログ機でもOKなので、対応機はDAB/DAB+よりは少ないようですね。

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    車載機の画面例。
    「HD )」のロゴがある局は対応していると分かります

    私が愛用している対応機

    愛用しているのは台湾SANGEAN(山進)社製の「HDR-14」という機種で、ネットで探せば見つかるかと思います。
    (2026年初頭では、2万円程度)
    以下の画像は自宅で撮ったものですが、本体下部にHD Radio対応を示すロゴが印字されていますね。
    ちなみに、ここではニッポン放送(1242kHz)を聞いている所でした
    当たり前ですが、デジタル情報は無いので「No RadioText」だ!と表示されちゃってます。

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    海外では活躍するHDR-14

    SANGEAN社は米国市場に熱心のようで、「HD」の型番を付けたオーディオチューナー型、据置型、目覚ましクロック型など、多くのラインナップを発売しています。
    ちなみに、SANGEANと聞けば同社の旗艦機的な位置づけの「ATS-909X」シリーズをご存知の方も、おられるでしょう。
    私も以前これの旧型を使っていましたが、完成度が高い機種だと思いますね。
    2026年1月現在では国内に代理店がありますが、HDR-14は扱っていないようでした。

    HDR-14 は2018年に登場した小型機で、とにかく軽いので旅行用に最適で重宝しています(電池無しで180グラム)
    FMはRDSにも対応し、中波も欧州/アフリカ/アジア/オセアニアの9kHzステップと、北米/中南米の10kHzステップを切り替えられるので、北米に限らず
    世界中で使用OKという優れもの(参考記事)

    筐体が小さいので、表示部が小さめな点が気になりますが、電源は単三型電池3本なので使いやすいです。
    DAB/DAB+が未実施の国に行く際は、これを持っていくケースが多いですが、国内ではアナログFMが87MHz以上しか聞けず、受信可能な局が限定されてしまうので、使っていません。

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    UAEのドバイにて、HDR-14でアナログFMを聞く(RDS表示)

    お恥ずかしいながら、実際にHDR-14を持参して北米(大陸側)に行ったことがまだ無く(2026年1月時点)ソニー製XDR-P1DBPを持ってコロラド州に行った2017年が直近となります(HDR-14の発売前)
    もうお分かりでしょうが「USにDAB/DAB+対応機を持っていっても意味がないのでは?」と思われるでしょう。
    ごもっとも!ご指摘の通りなのですが、RDS表示機能にて局名とかの確認は出来るのですね。
    と申しますのは、北米ではRDSと互換性がある「RDBS」機能に対応している局があるからです。

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    USコロラド州にてKLDV局を受信中

    何はともあれ、すべてスケールが大きくビッグな北米!
    ラジオもそんな地域事情を反映している好例ですね!

     
     
    ラジオ受信から、地理・地形・文化を読み解いています。 なぜ海岸で遠くの局が聞けるのか? なぜ山一つで聞ける局が変わるのか? 「電波で地理を見る」面白さを発信。 ラジオ関連記事執筆100本以上(三才ブックス等) /英国ラジオ受信愛好会(BDXC) /日本地図学会/地理学専攻

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