
大人の資格勉強 「戦略的撤退(捨てる)」にビビった人の話
「参考書を1ページ目から順番に読み込む」
「どの分野も漏れなく、しっかり理解しようとする」
もしあなたが大人になってから資格試験に挑戦していて、こんなスタイルで勉強しているなら、ちょっとお待ちください。
マジメに取り組めば取り組むほど、学習効率が下がっているかもしれません。
大人の勉強で、最大の障壁はもちろん時間のなさです。ただ、それ以上に厄介な敵がいます。全部やろうとするマジメさです。
一発合格した私の最大の失敗
私は早期退職後の約2年間で、1級FP技能士、CFP、宅建士、危険物取扱者甲種などの資格をいくつか取得しました。
合格だけ見れば順調に見えるかもしれません。ただ、今振り返ると、私の勉強法には大きな失敗がありました。
当時の私は退職直後で時間があったため、いわゆるマジメ勉強法を押し通すことができてしまいました。結果として、捨て問を区分けできませんでした。
「ここが出たらどうしよう」という恐怖に負けて、捨てる決断ができませんでした。当日の出題によって捨てるかどうかを迷った挙句、頻出かつ難解な領域に膨大な時間をかけすぎてしまいました。
資格試験に合格するために必要なのは合格基準点で、満点は要りません。だから、忙しい大人が最初に決めるのは、覚えることより先に、何を捨てるかです。
大人の資格勉強の捨て基準3つ
限られた時間と集中力を、最短で合格ラインに届かせるため、私が学んだ捨て基準を整理します。
① 頻出度が低く、難易度が高い問題を捨てる
出題確率が低く、解説を読んでも理解に時間がかかる奇問や難問は、すぐ切り捨てます。「出たら諦める」と割り切る線を、最初に引いておきます。
② 頻出度が高く、難易度が高い問題を捨てる
ここが一番難しいところです。出題頻度が高いだけに、どうしても時間をかけて攻略したくなります。時間に余裕があるならチャレンジしてもいいのですが、時間が限られている大人は、思い切って捨てる(あるいは直前まで後回しにする)という選択肢を持っておくといいと思います。丸暗記が必要な細かい数字の羅列なども、直前の詰め込みにするか、配点しだいで捨てると決めておきます。
③ 完璧な理解を捨てる(スピード優先)
参考書をしっかり理解しようとせず、8割程度の理解でさっさと過去問演習に進みます。理解するための知識を、問題を解くための知識に早めに切り替えることが、近道だと思います。
「不安」は消えない。だから不安と共に進むしかない
「本当に捨てて大丈夫だろうか?」という葛藤や不安は、いくら過去問を何周しようが、予想模試を何種類解こうが、試験当日まで消えません。
私自身、全分野を真面目に頑張って合格したものの、取れた点数は合格基準点+10〜20%程度でした。どれだけ時間をかけて余裕で合格を目指しても、実態はそれくらいに収束します。
しかも、全範囲を真面目に追っても、心の中は終始不安なままでした。
それなら、最初から不安を消そうとする努力は捨てたほうがいいと思います。不安は消えないものと受け入れて、不安を抱えたまま、捨てると決めたところは捨てる。6〜7割の合格ラインを目指すなら、これが一番現実的なやり方だと私は思っています。
捨てる決断と、お金やキャリアの判断
資格勉強の捨てる決断は、お金の管理や、キャリアの選択と同じ構造をしていると思います。
すべての領域で満点を取る必要はありません。限られた時間とエネルギーとお金を、一番成果が出そうなところに集中させる。この判断の軸を持つことが、私たち大人世代の一番の武器になると思います。
より高みを目指して疲れる勉強は、もうやめにしませんか。
今開いているそのテキストの中で、あなたが今日捨てられるページはどこでしょうか?
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※これは私個人の体験の記録であり、合格や成果を保証するものではありません。