
仲が良かった友だちと疎遠になったあなたへ【本の処方箋 #005】
仲が良かった人ほど、
どうして疎遠になったのか、うまく説明できないことがあります。
大きな喧嘩をしたわけではない。
嫌いになったわけでもない。
ただ、暮らす場所が変わったり、
それぞれに新しい人間関係ができたり、
連絡しない時間が少しずつ積み重なったりして。
気づけば、誕生日にも連絡をしなくなっていた。
今も連絡先は残っている。
SNSを開けば、相手が元気にしていることも分かる。
それなのに、いざ連絡しようとすると、
「今さら、何を話せばいいのだろう」
と、指が止まってしまう。
あんなに何でも話せたはずなのに。
ずっと友だちでいられると思っていたのに。
そんなふうに、遠くなってしまった友だちを思い出す日に、
わたしは「本の処方箋」を開きます。
本の処方箋とは?
気分に合わせて、
1冊を“処方”する読書メモです。
処方本
効能
⏰ 用法・用量(読む時間の目安)
✍️ ひとこと
を、短くやさしく記録していきます。
忙しい日でも、心を立て直せる
“ことばの常備薬”を増やすために。
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今日の処方箋
―― 仲が良かった友だちと疎遠になったあなたへ
〖効能〗
✔ 「あの友情は何だったのだろう」という寂しさを、そっと抱え直せる
✔ 離れていた時間も、二人の物語の一部だったと思える
✔ 友だちから受け取ったものが、今も自分の中に残っていると気づける
(副作用:昔、一緒に笑ったことや好きだった本を、ふと思い出すかもしれません)
〖用法・用量〗
おすすめの読む時間:夜の20〜30分
眠る前、ひとりになれる時間に少しずつ。
昔のことを思い出して苦しくなったら、
無理に読み進めなくても大丈夫です。
ページを閉じて、
あの頃の自分にも少し休む時間をあげてください。
〖ジャンル〗
長編小説/友情小説/成長小説
〖ひとこと〗
友だちと疎遠になったとき、
わたしたちは離れてしまった現在だけでなく、
一緒に過ごした過去まで疑ってしまうことがあります。
本当は、それほど仲良くなかったのかもしれない。
友だちだと思っていたのは、わたしだけだったのかもしれない。
あのとき、違う言葉を選んでいたら。
もっと早く連絡していたら。
考えても答えの出ない「もしも」が、
心の中にいくつも浮かびます。
けれど、今は離れているからといって、
あの頃に笑ったことまで嘘になるわけではありません。
隣にいなくなったあとも、
友だちから教えてもらった本や音楽、
かけてもらった言葉が、自分の中に残っていることがあります。
疎遠になった友だちは、
失ってしまった人ではなく、
今の自分をつくってくれた人の一人なのかもしれません。
今日は、離れてしまった二人の時間をたどりながら、
友情とは何かをもう一度考えさせてくれる一冊を置いていきます。