
越美晴の7インチコレクション(9枚)
越美晴がコシミハル名義になるのはファンハウスに移籍した平成元年からになります
越美晴「ラブステップ」(1978)

A面「ラブ•ステップ」
作詞作曲:越美晴/編曲:矢野誠
B面「あらびあん•らぷそでい」
作詞:松宮恭子/作曲:越美晴/編曲:矢野誠
80年代の終わりに昔の越美晴だーっつって思わず買ったモノ、今思えば、その時点でたかが10年前、しかしテクノ以前の越美晴は封印されていたので(現在もなお)、10年前とはいえ、えらく昔に感じられるのであった、ジャケ違いがもう1枚あり、そちらはサーファールックなので、こちらの方が初回盤と思われる

当然のことながらテクノ時期が関心のメインではあるのだが(¥ENの時期は7インチが1枚もないのが残念)、このRVC時代で欲しいシングルがもう1枚あり、これがありそうでない、あったとしてもやっぱり価値がバレており、ヤフオクで落札出来ずにいる、多分お店で見つけても(見かけたことはまだない)高値なんだろうなと

RVCでアルバム3枚リリース後の1983年にdear heartレーベルが立ち上がり、大貫妙子/EPO/鈴木さえ子等と共にラインナップされていたが、そのタイミングで¥ENに移籍したため、幻のdear heartアーティストになってしまった
dear heart「DEAR HEART」(1983)

ピクチャーサイド「Dear Heart」
クレジットサイド「Dear Heart」
作詞:Ray Evans/作曲:Henry Mancini、Jay Livingston/編曲:清水信之
RVC所属アーティストの何人かが集まってレーベルが作られ、その記念に作られたレコードなのだが、あくまでメディア配布用でここでしか聴けない作品になっている、曲はヘンリーマンシーニが手掛けた「Dear Heart」という同名映画の主題歌のカヴァー
ピクチャーサイド「Dear Heart」はクラシカル/讃美歌風アレンジで大貫妙子とEPOのハーモニーをベースにJake H. Concepcionがボーカルをとり、クレジットサイドはポップなアレンジで越美晴がボーカルをとっている

発見は越美晴が「dear heart」のメンバーだったことであるが、ご承知の通り「dear heart」では作品をリリースせず、急遽¥ENレーベルに移籍して『TU TU』をリリースすることになる(このような事情からdear heartで録音した音源も数曲収録されている)
その他のメンバーはそのまま在籍しつつ、翌84年にはムーンライダーズも「dear heart」に加わり『アマチュアアカデミー』をリリース(1年後TENTレーベルに移籍)、そして「dear heart」は設立から1年半後に新たなレコード会社「MIDI INC.」に吸収合併された、或いは「dear heart」に坂本龍一が加わって坂本龍一レーベル=「school」が立ち上がり、「dear heart」と「school」2つ合わせて「MIDI INC.」と言った方がわかりやすいかもしれない、さらに86年に矢野顕子が加わるのだが、所属は「dear heart」でも「school」でもなく、この辺りから坂本龍一がMIDIを抜けることもありつつ「dear heart」「school」というレーベルが段々有耶無耶になってくる、ということで「dear heart」の歴史も4〜5年か
遠藤賢司(エンケン)「オムライス」(1983)

A面「オムライス」
B面「寒い朝」
作詞作曲:遠藤賢司/編曲:細野晴臣
83年10月1日リリースのアルバム『オムライス』からの有線ラジオ局用プロモーションサンプルレコード、ジャケ裏のクレジットを見れば83.11とあるので、アルバムリリースと同時というよりは後押しで配布されたものかもしれず
前作『宇宙防衛軍』より3年のブランクがあり、ついにエンケンもテクノカットにしてしまった⁈ とか当時云われたのか知りませんが、『オムライス』は国内の12インチシングルブームのちょい前に実験的な音楽を12インチ45回転専門でリリースしていたコロムビアのShanShanレーベルから発売された6曲入りミニアルバム、YMO散開間近の旧友細野晴臣がプロデュースを手掛け、当然のことながらテクノポップになると思いきや、一応LINN DRUMは使ってはいるが、そんなにテクノポップでもない、今聴けばエンケンワールドが貫かれてると思うが(ジャケットに初めて「エンケン」の呼称が刻まれる)、このジャケデザイン(by安斎肇)と共に時代に迎合したと誤解されても仕方がないかも、この作品がファンにどう受け止められたかわかりませんが、この後再びリリースのブランクが続く、アルバムでは曲間に平山三紀のナレーションが入り、NHK教育テレビとかNHKラジオ第1第2の雰囲気を醸し出している(確信的なパロディ)
この頃エンケンが交流があった越美晴のデモテープを聴いて、細野晴臣との仲介役となったことは極めて重要、よって当前のように越美晴もこの作品にコーラスっていうか合いの手?で参加、そして即¥ENレーベルに移籍!
Miharu Koshi - Petit Paradis (Just Around The Corner) 1983

A面「Petit Paradis (Japanese Version)」
作詞作曲編曲:越美晴
B面「Petit Paradis (English Adaption)」
作詞:越美晴、Fay Lovsky/作編曲:越美晴
83年10月26日リリースのテクノポップ化した越美晴の¥ENレーベル移籍第1弾アルバム『TU TU』からのシングルカット、但し日本ではシングルカットは全くなく(勿体ない!)、ドイツ盤からの7インチである(盤にはGERMANYとあるのでドイツ盤と書いてますが、PICK UPはオランダ/アムステルダムのレーベル)、よってB面の英語ヴァージョンは当時日本盤では聴けなく、後の『¥EN卒業記念アルバム』に収録されたのが初出、PICK UPでは他にDJ人気曲「スキャンダルナイト」も7インチカットされているが激レアで未入手、そもそも当時¥EN関係をリリースしていたPICK UPのイチオシが越美晴であり、84年に単独でヨーロッパツアーも行われた
さて、Discogs経由で海外からDMが届いた、そのGoogle翻訳は以下⬇️
「こんにちは、私はプチパラディス(ちょうどコーナーの周り)シングルのページを見ていた。あなたはそれを購入した人の一人です。私は曲のコピーが欲しいですが、私はビニールレコードプレーヤーを持っていないので、デジタル版を見つけることができません。mp3の作成に興味がありますか? 私はあなたからそれを購入する意思があります。」
違法アップロードよろしくMP3にしてupしてくれ、でもなく買うとまで言ってるので、真剣に欲しいのが伝わってくるのだが、当然のように断りの返信をした、越美晴の音源を調べてみたら日本では配信してるのに海外では配信してないので、うちにDMが届くはめになる、これに限らず、日本のメジャー音源諸々、海外からニーズがあるのに残念な状況(現在リマスタ音源もサブスク解禁されましたが、海外から聴けるかは不明)
特にも角にも昨今海外で日本の音楽が注目されているのは、YouTubeのおかげ、YouTubeのおかげということは殆ど違法アップロード音源ということであって、日本のメジャー会社はそれを見て見ぬ振りで流通も配信もしないから、ちゃんと買いたいと思ってる人もYouTubeで聴くか、『YOUは何しに日本へ?』の様に日本に来て中古レコードを探すくらいしか手がないのである(以上、これを書いた2021年の印象)
日本の音楽は何故海外で受けないのか、日本語で歌ってるから?国民性?音楽性?とか諸々理由はあるだろうが、基本的には長年日本のメジャー会社が本気で売り込んでこなかったから、としかいいようがない、K-POPの成功でそれが明らかになってしまったのではなかろうか⁈
PINK TANK「DO•DI•DO•DI•DO」(1984)

A面「DO•DI•DO•DI•DO」
作詞:越美晴/作曲:岩里未央/編曲:越美晴
B面「Baiser D'amour」
作詞作曲編曲:越美晴
アルバム『エレクトリックシンデレラ』からのシングルカット
イメージとしてわかりやすいと思える女1人男2人のテクノポップユニット、もっとGSのように乱立しても面白かったかもしれないと40年後の無責任発言、誰かが大ヒットを飛ばしたらそうなったのかもしれないが、振り返れば意外と少ない印象が
テクノポップに変身を遂げた越美晴がその瞬間即時両面を手掛ているが、個人的にはこのまま越美晴が歌ったら(というかデモではおそらく歌っており、それをただなぞったクオリティ)『TU TU』に収録されていてもおかしくであろうA面「DO•DI•DO•DI•DO」の作曲が越美晴ではなく岩里未央である謎(岩里未央名義は岩里祐穂と三浦一年のユニット名)、そもそも岩里未央は作詞家であるので、これ作詞作曲が逆の誤植ではないかと思ったのだが、岩里祐穂のオフィシャルサイトにリストがあり、やはりこれだけ(曲)と記してあった、B面は正真正銘越美晴作詞作曲編曲であるが、逆にアイドル向けと意識したのか『TU TU』クオリティではなく、それが悪いということではないのだが、結果は『TU TU』クオリティの「DO•DI•DO•DI•DO」がA面になった
石川ひとみ「Déjà-vu」(1984)

A面「裸足でダンス」
作詞:竜真知子/作曲:鈴木キサブロー/編曲:新川博
B面「Déjà-vu」
作詞作曲編曲:越美晴
石川ひとみのディスコグラフィをチェックしてて発見したB面「Déjà-vu」推し、作詞作曲編曲越美晴ということで、時期的にまんま『パラレリズム』のサウンド、おそらく石川ひとみは越美晴の仮歌をなぞっていると思われ、となると越美晴によるセルフカヴァーヴァージョンも聴いてみたくなるところ、そもそも提供曲とはいえ『パラレリズム』に収録されていても全くおかしくはないクオリティ、逆にいつもの石川ひとみの歌唱力はこの曲では生かされてないと思われ、ファンには不評ということは容易に想像出来るもののB面だったのが救いか、逆にテクノ歌謡的には隠れた名曲
何故、ここで越美晴の起用になったのかは分からないが、2人とも「君こそスターだ!」出身という稀有な繋がりがある(デビューも同年)、そもそも石川ひとみがテクノ歌謡をやる理由はないのだが、何せこの時期は「まちぶせ」以降ヒットから遠ざかって3年、ヌードの写真集やイメージビデオ(「裸足でダンス」「Déjà-vu」も収録)を出した迷走期ゆえの産物だったのかもしれない、但しその後のシングル「秘密の森」(ナベプロ時代ラストシングル)に繋がる要素もあるし、このテイストでアルバム1枚作られていたら、後年石川ひとみファン以外から音楽的な再評価を得られたことだろう
シングルA面が収録されたベスト盤などはあるものの、B面かつアルバム未収録曲のため「Déjà-vu」はCD化されてないと思われたが、3枚組のベスト盤『ゴールデン☆アイドル』に収録されている、サブスクは未解禁
越美晴「野ばら」(1985)

A面「野ばら」
作詞:ゲーテ、日本語詩:近藤朔風/作曲:シューベルト/編曲:越美晴
B面「MARIE-ANGE」
作詞作曲編曲:越美晴
アルバム『ボーイソプラノ』(85年11月21日リリース)の先行シングル
ノンスタンダードレーベルでは1番最後に加わったアーティストだったが(FOEを除く)、リリース間隔としては¥ENでの前作『パラレリズム』から1年ということで問題ナシ、ちなみに細野サン以外で¥ENからノンスタンダードに移籍したのは越美晴のみであった
¥ENでガッツリとテクノポップアルバム2枚を制作した越美晴は『ボーイソプラノ』から自身のルーツであるクラシック音楽とテクノの融合にトライしていく、その試みの1つとしてのシューベルトの「野ばら」、アルバムでは他に同じくシューベルトの「アヴェマリア」も収録されている
B面は同じく『ボーイソプラノ』から「マリアンジュ」、通常ならアルバムからのカットを素直に喜ぶべきなのだが、なんせ『ボーイソプラノ』は全8曲なのでもったいない精神も出てきてしまって、そういう場合、前アルバムからのカットを推したい気もするわけだが、レーベルを移籍したので『パラレリズム』からのカットというわけもいかず(そもそも『TU TU』『パラレリズム』からシングルカットが国内では皆無なのが問題なのだが)
Miharu Koshi - AVE MARIA (1985)

A面「Ave Maria」
作詞:Walter Scott/作曲:Franz Schubert/編曲:越美晴
B面「Mademoiselle Juju」
作詞:児玉真澄、越美晴/作編曲:越美晴
85年11月21日リリース『ボーイソプラノ』からのシングルカットは「野ばら」だったが、「アヴェマリア」は主に¥EN作品(ノンスタ作品は越美晴のみ)をライセンスリリースしていたオランダのレーベルPICK UPからのカット、アルバムジャケを大胆にトリミングしたデザイン
『ボーイソプラノ』ではシューベルト作品を2曲カヴァーしているが、共にカットされたことになり、これに限らずアルバム曲も可能な限り7インチで欲しい身としては日本でカットされてない曲が海外だけでカットされている場合も何とか入手したくなる、B面も日本盤シングル「野ばら」は「マリアンジュ」で、この海外盤シングル「アヴェマリア」は「マドモアゼルジュジュ」とダブってないので、此れ幸いとばかりに迷わず入手
越美晴「マルセリーノの歌」(1987)

A面「マルセリーノの歌」
作詞作曲:J. M. Sanchez-Silva P. S. Mariezcurrena P. S. Serrano
B面「L'acqua Sonora(天使に寄す)」
作詞:越美晴/作編曲:細野晴臣
アルバム『echo de MIHARU』からの同時発売シングルカット、今までシングルがあること自体知りませんでしたけども(レンタルとか有線落ち等々キレイな盤が見つからない)
A面「マルセリーノの歌」はアルバムの1曲目でもありますが、個人的にはシングルカットするなら「ラストダンスは私に」で良かったかと、この方が大衆は食いつきやすいし、ラジオでもオンエアされやすかったと思います(FMでもAMでも)、勿論発想としてはベタですが、どちらかというとヒット狙いというより、アルバムのプロモーションとして考えた場合です、まーでもそれは細野サンがイヤがりそうな気がしないでもない
そして、この曲じゃなかったら入手しなかったかものB面「天使に寄す」、細野サン的には全曲カヴァーものでコンセプトを貫徹するつもりだったが、越美晴のリクエストで細野サンが小川美潮に書き下ろした「光の糸 金の糸」に越美晴自身が詞をつけ変えてカヴァーした、と思っていたのですが、どうやら『パラレリズム』の時に既にレコーディングしてた話もあり、小川美潮とどっちが先だったのか不明ですが、越美晴のリクエストは細野ファンのリクエストでもあり、これはこれでカヴァーコンセプトはブレましたが価値ある1曲になりました、越美晴は前作『ボーイソプラノ』でも細野サンが金井夕子に書き下ろした曲「走れウサギ」をカヴァーしてたので、その流れとも関係ありそうです